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第一話 夜の館
恋人同士の紀重夫と鈴織秀城は、帰郷の折に禁忌の山に登り道に迷ってしまう。深い霧の中、笛の音に導かれて出会ったのは、人食いの屋敷にとらわれた一人の美少年だった。二人はその屋敷の秘密を解き明かそうとするのだが・・・。
第二話 緋の廃園
不治の病に侵された華族の子息の芳彦は、隔離のために建てられた豪奢な屋敷で主治医の恭介と下男の黒夫と3人で暮らしていた。しかし病の進行と共に狂気にかられ青年を攫ってきては残虐に切り刻む毎日を送っている。そんな芳彦を愛する恭介は身代わりとして芳彦にそっくりな晶一を攫ってくる。それから40年後、幽霊屋敷の調査を依頼された紀重夫と鈴織秀城は廃墟となったその屋敷に訪れたのだが・・・。
重夫とヒデのシリーズの1冊目にあたりますが、今読むと主人公二人のノリが非常にウザイ(笑)。この二人が出てくると雰囲気ぶち壊しなんですが、それ以外のパートは秀逸です。特に緋の廃園の過去パートの退廃的な雰囲気や惨殺死体の前の血の海でセックスするシーンは鮮烈でした。もう15年も前のものですから古本屋の100円棚で簡単に手に入ります。BL黎明期の耽美ものもたまにはいかがしょうか。ただし昭和のノリと猟奇系が無理な方は避けてください。