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冷たく深い山脈 捨てられた兄と弟
あめのジジ先生と同一人物かしら。雨野ジジ名義は同人でも同じ名前で出していたから使うのをやめたんですかね?森田ウユニ名義は一般紙用…?
gateauっぽい作品です。
兄チルチル、弟ミチルって名前で、その上青い鳥の話も堂々と登場する。なんともストレートに球を投げてくるなと。
これに限らず、創作が好きな人にありがちな、色んな要素を詰め込みました感や、既視感がじわしわ伝わってしまってちょっと恥ずかしくなる。おそらく気にならない人は全然気にならないので、気にしたことを申し訳なく思う。
そんなもやっとした中で、父親が自殺した展開は好きでした。この展開に思い切れるのはすごい。父親がどう動くか考えたときに、かなり真っ当なルートなのですが、ハッピーエンド脳だと難しい選択だと思うんですよ。ここでこの終わり方を出来るところがいい。
この兄弟がクリスタルパレスに行けることはないだろうし、明日死んでるかもしれないところも、好きだな。
初読み作家さんです。
冒頭で居間のシーンとミチルの服装を見た時に、サーメ人かな?と思ったんですが、アラスカの方でしたね。^^;
極寒の閉ざされた世界で残された幼い兄弟たちが必死に健気に生きていくお話に感動しました。
生きていくのさえ厳しい環境で、死は決して遠い存在ではない世界なので、かなりリアルな雰囲気のお話です。
なのであまり明るいお話ではない。映画に例えるとヨーロッパのミニシアター系の映画の雰囲気に近いと思いました。
幼い弟を護るために自分の事は余り顧みない兄が男前に見えます。してることは脇役のミルクマンの言葉を借りれば「えげつない」んですけれど…。
弟にそういう「えげつない」ことをさせないために自分がするって、男前じゃないですか!
弟もそんな兄を軽蔑する台詞は吐くものの、心の中では自分が兄を守ると思っている。
お互いに相手には言葉で伝えない想いが見えてなんとも切なかったです。
2人で幸せを掴んでほしいと、最後に切に願った作品でした。
この作品を読み終わった時、
ある先生のある作品が連想されました。
(私がレビューしたことのある作品です。)
こういう結末がよく理解できない作品は苦手です…。
(結局何がいいたいの?ってことです。)
一度読んだだけではよく分からなかったので、
近々もう一度じっくり読み返してみたいと思います。
(私の理解力がないのも問題だとは思うのですが…)
ただ、話自体は私の中では「うーーーん…?」だったのですが、
私のツボを激推し(?!)してくるコマがあったので…//
そこを評価して萌です。(*´∀`*)
うん、あのコマは本当に素晴らしかった…。
ショタ最高だわ…ショタ…ショタ…((自重しない))
あと、表紙を見て、黒髪の方がびっちたんなのかなー?
と思ってたら逆でしたね。しかも弟っていう…。
まぁ、チルチルくん可愛かったのでグッドでしたが(笑)
読んでみてください♡
おすすめされて読みました。
あまりファンタジーは読まない方ですが、雰囲気が綺麗で切ない感じ。
そして意外にもお兄ちゃんがビッチ受け(男娼)で歓喜!
男娼じゃないと食べていけない、生きていけない厳しい環境なんですね。
レビュー通り人が死んだり、流血したり、
女性との行為、養父との行為がありましたが、
耐性がついたからか、あまりダメージを受けなかったです。
お兄ちゃんが養父を待つ気持ちも弟を想う気持ちも何か共感するし、
そして切ない。
まさか失明した養父と再会し、養父が自殺するとは。
誰も救われず切ないお話でした。
この際最後に弟×兄で締めくくっても良かったのではないかと
思っちゃいましたが、それがあるともっと救われなくなっちゃいますかね。
ハッピーエンドが好きなので萌×2です。
アラスカの、氷の山脈の中の街道沿いに、ぽつりと一軒ある宿、クリスタルパレス。
宿を切り盛りしているのは半分だけ血のつながった兄弟・チルチルとミチル。
兄は宿の客に体を売り、死体をあさり、弟は鹿を撃ち、死体を捌く。
生きて、食べていくために。
舞台は厳しい自然に閉ざされているし、ストーリーは全編を通して死が絡みついている上に、子供への性虐待やガチの近親相姦と、かなりハードな内容ではあるけど、絵柄がかわいらしい雰囲気なので、それほど悲惨な気分にもならず、ふわっと読める。
逆に言うと、せっかくのハードなストーリーなのに、絵が世界を弱めてしまっているようで残念。
でも、この世界観を超クリアに見せられたら、それはそれで重すぎて辛そうなので、やっぱりこの位の甘さでいいのかも。
氷で閉ざされた、二人だけの世界。
多分アラスカ辺りが舞台の、静かな作品でした。
兄弟で直接的なシーンはないですが、弟×兄かなあ。
弟が女性と関係を持つシーンもあるのでご注意を。
BLというよりも、こういう映画、海外にありそうという印象です。
無愛想な弟と、帰らない父をずっと待っている淫乱な兄。
結末も悲しいですが、このまま二人は生きていくのでしょうね。
どうでもいい事ですが、最初からすごく気になっているのは、「煙草二本で男と寝る兄」…………全然身売りしてる意味ないですよね(笑)
生活の足しにしてるなら分かるのですが、他に仕事はしてないし、兄が駄目過ぎる(笑)
繊細な印象を受けるイラストで展開される物語には、やや残酷で悲しい部分がありました。可愛らしくきらきらとした(ほんとうに、瞳に光がちかちかと見えるような描かれ方です)キャラクターたちと、話しの内容との間にギャップを感じます。
私個人としては、このギャップがとても好きです。
例えば冒頭、ミチルが鹿を撃ち、その場で捌いて必要なところだけを持ち帰る、その一連のシーン。「なるほど」と納得し、同時にただ可愛らしいだけではないんだな、と読み進めたくなりました。
チルチルとミチル、なにがベースになっているかがよく分かる名前です。もちろん青い鳥も出てきます。
美しく、童顔のチルチルが煙草を口にすることもまた、ギャップです。
彼はごく幼い頃から父との約束を守り、そしてミチルを守って生きていくと心に決め、どんなときでも弟の平穏を死守してきました。そのことを思うと苦しくなります。彼ら兄弟に降りかかった出来事は、決して生易しいものではありませんでしたから。
養父に性行為をたたき込まれ、そしてホテルの客へと売られていたチルチル。
それと知りながら見て見ぬふりをしていなければならなかったミチル。
父に母とミチルのことを頼まれ、そして心のどこかで父の帰りを待ち続けるチルチル。
そんな馬鹿な、と思いながらもそうして帰りを待つチルチルのことを守りたいミチル。
弟とともに生きながらえるために、死体から盗みを働いたチルチル。
そのチルチルが大切にしている、父親から預かった水晶を怖さと悔しさと悲しみで遠ざけたくなるミチル。
……恋とはなにかを聞き、やはりそこでミチルはチルチルに対して胸の中に灯る熱を自覚してしまいました。
私個人として近親モノ、特に兄弟同士に関してはそれ以上どうにもならないじゃないか、これからどうなってどうしてしまうんだ…と思ってしまうためそういう要素が入ると一気にお話に対し虚しい気持ちが優ってしまうのですが、こちらのストーリーではそれを感じませんでした。
おそらく【チルチルが途中、女を知った】ことと【ミチルがチルチルに対し無闇に性的接触を求めない】こと、【ふたりそれぞれのどこか少し冷めているような雰囲気】が理由だと思います。近親モノだという違和感を覚える隙間がありませんでした。
あれほどに待ちわびた父との再会は、チルチルにとってとんでもなく不本意であったことでしょう。でも、父を待つ間彼らはそうしていなければならなかったし、そうすることでクリスタルパレスを成り立たせてもいたし、そこへ行き着くしか術はなかったのですよね。
ミチルが盲目になってしまった父に猟銃を突きつけたとき、彼はまだ10代の心でなにを考えていたんでしょうか。父への郷愁ではなく、恨みが大きかったんでしょうか。まだまだ幼かったミチル、父も母も失くして読み書きもできないミチル。仕方が無いのかもしれません。
その後ほんとうに、彼らの父は自ら命を絶ちました。
白い雪の中、赤い血を滲ませ絶命していた父をみつけた兄弟の姿は、とてもとても寂しげで辛くなりました。
美しい世界に溶け込む残酷さを、まざまざと見せつけられたような気がいたしました。
最後、ミチルがチルチルを にいさん と呼んだことで、ようやくふたりは過去から解き放たれるのでしょうか。守り、守られ、守られ、守り、たったふたりで営むクリスタルパレス。
繋いだ手を離さないでいられるんでしょうか。考えるほどに辛くなります。
守れるでしょうか。幸せに過ごせますでしょうか。
ほの暗い内容ですし、近親相姦・女性との接触・血の描写、なども含むため万人受けはしない作品でしょう。
しかし重さ苦しさが漂うストーリーにも関わらず、清冽とした美しさを感じる世界はなかなか希有だと思います。私はこの独特の雰囲気に魅せられました。
同人で知った作家さんですが、
独特の雰囲気をもったお話を書かれる事が多いです。
舞台は北アメリカ アラスカ州デナリ。
周り一面を銀世界で閉ざされた山脈でホテルをきりもりしている兄弟。
兄のチルチルは生活の為に男と寝るあばずれ。狩りなどの力仕事は弟に任せっきり。
腹違いの弟ミチルは生活の為に外に狩りに出かける。学がなく、読み書きは兄にたよりっぱなし。
「戻って来るまで弟の事を頼んだぞ」と言い残して去った父親を兄はひたすら待ち続ける。
父が戻ったら兄は自分の事を見放してしまうのではないかと不安を抱く弟。
そんな彼らの日常を静かに綴った作品です。
舞台・時代背景がしっかりしていて、世界観がとても美しいです。
雪国特有のもこもこの外套、毛皮のコート、どれもかわいいものばかりです。
兄弟を客観的に見るミルクマンもクールで魅力的。
静かながら、少し危うい関係性を持った作品。
お勧めです。
青い鳥がモチーフの精神的に痛さを感じる作品で、個人的にはシリアスと言うか
アラスカの地で必死に生きるている兄弟が悲しくて幸せを見いだせない感じでしたね。
父親に置き去りにされた幼い二人、戻ってくるからと母と小さな弟を守ってくれと
言われた一言に縛り付けられているのか、それが、それだけが生きる目的なのかと
言う流で、何年も帰らぬ父親を待っている健気な兄。
生活していく為に兄は客を取り足を開く。
それを弟はただ見ているだけで何も出来ないし、兄のように父が戻ると信じていない。
悲しいまでに依存し合っているような兄弟の姿は憐れで、更に帰って来た父とも知らず
兄はいつもと同じく抱き合ってしまう。
父が帰って来たら兄は自分を捨ててしまうのではないかと思っている弟。
通りすがりの客だと思っていた相手が実父で、過去を弟の前で懺悔する。
殺してやりたいと思っていた相手だが、兄が一途に待っていた相手でもあり
弟は感情を押し殺すが、最後に父と名乗りもしない相手と3人で弟の誕生日を祝う。
翌日父は自殺をしてしまう。
どこをとっても暗く切なさが漂っている作品で、奥深い作品ではあるけれど
個人的には好みではない作品でした。
雨森ジジさん、初コミックスだったのですね!
gateauで随分前から見ていた気がするので全然そんな感じがしていなかったです(汗)
見ての通り絵柄は大変に可愛らしい、小嶋ララ子さんを彷彿させるような絵柄です。
今まで見た作品もどちらかというと切ない雰囲気系の作品だったのですが、初めての長期連載となったこの作品。
アラスカを舞台に、父親を待ち身体を売り弟を守る兄と、兄が唯一の存在である弟という、義兄弟モノでありながら親子の話でもあり、独特の世界の雰囲気を出していると思います。
閉ざされた白い世界での刹那的な物語、色々なツッコミなしでその雰囲気を味わいたい作品でした。
アラスカの様々な人種の通り道となっているデナリを通る色々な人々が足を休める小さなホテル「クリスタルパレス」
そこにいるのは、読み書きのできない黒い髪と青い目を持つ16歳の弟ミチルと、宿泊客にタバコ2本で身体を売るあばずれの兄チルチル。
彼等のそのクリスタルパレスを訪れる人たちとの、少しの交わりと人間関係から、この兄弟の過去を見せ、この兄弟の関係を見せ、そして彼等がどうしてここにいるのか、が表される1冊です。
兄のチルチルは小さい頃、父親に言われた母親と弟を守るんだという言葉を胸に、父親からもらった水晶のペンダントをお守りに、父親を実は待っているのです。
しかし、彼が身体を売るのも弟を守るため。
弟の為に旅行者の遺体から宝石を奪ってそれで弟を養う。
ミチルは盗んだ宝石でできているという表現がされるが、それもチルチルの必死な弟への思いと父親との約束への強い思いだと思われます。
冒頭に”あばずれ”という表現がミチルによってされているが、そこには密かに彼の嫉妬がはいっているのであって、決して兄に愛想をつかしているのではないのです。
実は、兄は弟を、弟は兄を守っているのです。
それを告白としてミチルが娼館に売られる戦争未亡人に告白するシーンがあります。
ミチルは、そんな兄が唯一の存在。
外の世界へも出ず、ずっと兄の傍らにいるのは兄への執着でしょうか、そしてそれは唯一の愛情となったのだと思われます。
同じ罪を共有する秘密を持ちながら。
後半、物語が大きく動きます。
ふたり連れの兵士がやってきます。
1人は目を怪我して見えません。
いつものように身体を提供するチルチル。。。しかし、その男は。。。
子供だったチルチルへの前ホテルの経営者の虐待的な性行為、知らなかったとは言え禁断の父子相姦、そしてその父親が選んだ道。
やりきれない、切なさを飛び越えたような刹那がそこにはあるのですが、
父親から使命から放たれたとき、兄には弟という存在が守る存在でなく、守られるもしくは対等な存在として、ここから本当の彼等の新たな関係が始まるという。
とてもシンプルです。
兄弟の絆のあり方が特殊なのが物語性をとても演出しています。
作中にも「青い鳥」の話が出てきますが、そのモチーフははっきりと見えます。
絵の魅せる魅力も大きいかもしれません。
ひょっとすると好き嫌いが分かれるのかもしれないのですが、はっきりした確かなモノは確かにみえるのです。