ただ一人の男(5)

tada hitori no otoko

ただ一人の男(5)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×28
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
6
得点
55
評価数
13
平均
4.2 / 5
神率
30.8%
著者
火崎勇 

作家さんの新作発表
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イラスト
亜樹良のりかず 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
シリーズ
ただ一人の男
発売日
価格
¥638(税抜)  
ISBN
9784778114084

あらすじ

幼い頃のトラウマから人間を『もの』としか見られなくなった如月巳波だったが、元極道の尾崎一雅と恋人として結ばれて以来、徐々に感情を取り戻し平穏な日々を送っていた。そんなある日、如月の従弟である紘一が上京する事に。だが尾崎と同居のマンションに招くわけにもいかず、急遽用意した部屋で一人暮らしを装うことになるが――。書き下ろしを含む特別編を2本を収録。

(出版社より)

表題作ただ一人の男(5)

元ヤクザで不動産会社社長兼ホテルオーナー

その他の収録作品

  • 譲れないただ一つのもの
  • あとがき

レビュー投稿数6

如月の成長

尾崎x如月カップルの5冊目の作品です。
4巻を読んだ時点で完結ということだったので、この5巻が出ているのをずっと気づかずにいました(笑)。
なのでちょっとボーナス貰ったみたいな感じです。

前巻で如月の心の病の元凶に向かい合って一応は完結していたのですが、その後のお話として今回は如月の心の成長が垣間見れました。
これまで人としての感情が欠落していた期間が長かったので、まるで幼稚園児が一つ一つの感情を学んで成長していくように彼も成長していきます。
そしてその中心はやはり尾崎に関してなのですが、如月が今まで知らなかった感情にどう対応していったらいいのか悩んだり、それを打ち明けたりするのがもうノロケにしか聞こえないのが…ラブラブだなぁ~と思いました。
特に派手な展開や大きな事件はないのですが、落ち着いて読めた作品でした。

0

面倒だけどそれでいい

本編シリーズ&スピンアウトシリーズ終了後のご褒美ストーリー集。
如月の従兄登場編と、尾崎の学生時代の友人登場編の2編収録。
どちらも、多少のハラハラはあるものの、ちゃんと落ち着くところに落ち着く「末永く幸せに暮らしましたとさ」を補強するストーリーです。
このシリーズを通して、幼児の強烈な体験のせいで、感情の一部を欠落させたままだった如月が、尾崎と出会い、いろいろな感情を獲得してきたわけですが、「普通の感情」って面倒くさいけど、それを受け入れることが生きていくことなのだと、今後の人生に向かって歩み出す如月を確認できてよかったです。

1

いい従弟に、いい友人。

今回は前半を付録で読んでいたのでサラッと終了。
如月のことが好きなのかなぁ(そういう意味で)とも思いましたが
最終的には、いい従弟で終了。
でも尾崎のみえみえ行動に苦笑
恋する男はどんなにいい男でもバカなのね(笑)
そのギャップがいいのだけれども。


そして後半
尾崎の友人が不意に登場。
出てきて最初は「過去に尾崎と体の関係とかはなさそうだなぁ」と
一人、挿絵を見て納得(^^;)
読むうちに如月の心がゆっくりと成長していってるんだなぁと実感。
それを引き出してくれた尾崎の友人には感謝かな。
泣きながら尾崎に迫る如月もいいよ。

その友人も本当にいい男。
何事も否定から入らず自分のちゃんとした意思で如月に接するところもいい。
でも尾崎に会いに来た理由は辛いもの。
だけどその意思はパートーナーとしては凄くうらやましいくらいの愛。
さすが尾崎の友人だ!!


指輪の交換もすんだことだし
今度は先生の方の進展に期待ですね。
先生の指にリングがはまる日も近い?!
勿論贈られた指輪ですよ!!

1

二人を引き裂く人物登場!!

本シリーズは元ヤクザで不動産会社社長兼ホテルオーナーと
過去の事件で感情の起伏が少ないバーテンダーのお話です。

受様の従兄が上京してくる雑誌付録収録作と
攻様の友人が訪ねてくる書下ろし作を収録。

受様は両親が殺された経験から
『人間』を動く『人形』にしか思えませんでしたが

組員の未来のためと家業だった組をたたみ
今では不動産業を生業とする攻様との出会いで
『人間』としての感情を少しづつ取り戻していました。

受様の世界は攻様を中心に廻っていて
彼だけがいれば充分なのですが

生来セレブ(というのかな?)な攻様は
一般人とはかなりズレた感覚の持ち主で
仕事が増える事をきっかけに新居を購入、
引っ越しを決行しようとします。

しかも新居は
4LDKの2部屋を1部屋にしたという攻様に
今の3LDKでもかなりだと思っている受様は
呆れてしまいますが
家主の意向に否やは言えません(笑)

そんな時、
受様の従兄から仕事で上京するので
受様の部屋に泊めて欲しいと連絡してきます。

叔父一家は受様の両親の死後、
受様を世話してくれた人達で
受様を心から案じてくれた人でした。

従兄の依頼は今の暮らしを
心配しての事だろうと思われるだけに
受様には彼に攻様との関係を
上手く説明できる自信が有りませんでした。

そんな受様に攻様は
一人暮らしを装う部屋を用意してくれ
受様は従兄の様子を見ながら
徐々に対策を立てようとするのですが

受様に対しては自制のきかない
というよりきかせる気のない攻様は
受様の思惑を組んではくれなくて
わざとらしく受様の従兄に接近します。

対して受様の従兄がとった行動とは?!

雑誌掲載作に書下ろしを加えた
待望のシリーズ新刊「5巻」です。

時系列順だと4巻の本編と
書き下ろしの間に入るのかなと思われます。

旧版本編とスピンオフが文庫化したら
付録文も文庫化するしかないっしょ!!
と思っていましたので

「発売日」が発表された時には
小躍りしたい気分でしたね♪

新年を待ち遠しくさせていた本作でしたが
もう期待以上に楽しませて頂きました!!

恋人になってからのお話では
二人の仲を裂く存在が現れて一波乱と言うのは
鉄板な展開ですが

横恋慕ではなく
それぞれに近しい人物が現れて
二人の仲を反対するのでは?!という展開は
有りそうでなかなかないですよね。

本作は
雑誌掲載作が受様の身内である従兄、
書下ろしは攻様の学生時代の友人が
攻様との間を引き離すかもしれない人として
登場します。

敵対する者の登場には
二人で対抗する事が出来ますが

二人の間に立ちはだかるのが
自分よりも相手に近しい人物だった場合
一人で立ち向かわなければならないかもなので
そうとうキツイです。

しかし、今回の従兄と友人は
自分の従弟と友人を大切に思っていて
二人の関係を理解し受入れてくれますので

二人の存在に対して
攻様との関係を守ろうとする事で
細やかな機微を見せるようになっていて
不安定な受様にハラハラしつつも
最後まで楽しく読ませて頂きました(笑)

まぁ、
攻様的にはまだまだ感情不足なのかもですが
それは今後のシリーズ新作で
より磨かれていくだろうなと期待しております♪

初版鋏み込みのペーパーは
攻様視点での二人のある日を描いたお話になります。
ちょっとしたトラブルが攻様を拗ねさせてます(笑)

今回は火崎さんの既刊から年の差カプで一作
『ルース~言葉よりずっと~ 』をおススメとします。

5

如月、愛されてます

刊行予定にこの本を見つけた時は、本当にもうめっちゃくちゃ嬉しかったです。
4巻完結という事だったんで、まさか5巻が出るだなんて!!

で、この尾崎(攻)と如月(受)はいろいろと物理的に痛いカップルだったんでドキドキしながら読み進めていたんですが、今回は痛い事はありませんでした。
なので、地雷持ちの方にも安心な一冊ではないかと。
一応如月の特殊な精神構造や、尾崎の職業など押さえておかないと分かりにくいところは
最初に説明があったり、登場人物の台詞で分かったりしますので多分この巻だけ読んでも大丈夫。

『守りたいただ一つのもの』
如月の従兄弟が二人の仲をかき混ぜてくれます。
基本が如月の心情を元に進むシリーズなので、そこまで激しくかき回されはしないんですがね。
なんせ如月が淡々とした人なので。
この従兄弟から愛されてるなぁと感じられます。
従兄弟と尾崎のやり取りは全然ほっこりしないんですけど、二人からの愛はほっこりエピソードと言っていいと思います。

『譲れないただ一つのもの』
こちらは尾崎の旧友を通しての、如月の成長物語です。
組関係でない友人、それも特別な友人の存在から、人間らしい嫉妬・独占欲を知るお話。
そして尾崎が、その欲を出してくれるのを待っていたというのがよく伝わってきます。

この二人が大好きなのはもちろんなんですが、私はやっぱ多和田先生も大好きだわぁ。
今回もその役者っぷりを発揮されておりますw
ただ一つ気になったことが!
イラストの多和田先生の髪の色が違うよぉ!! 間違えたんでしょうか……

尾崎・篠塚・多和田と、あと今回出てきた従兄弟と、如月は周りの人にとても愛されています。
まだまだ如月の成長を見守って行きたい、と思いました。
(火崎先生のあとがきから、期待してもいいですよね!?)

1

如月の進化?

なんとっ!シリーズが続くなんて思っていなかったので、とっても楽しみにしていた1冊。
そして、読んで見れば大満足の充実した内容でしたねぇ~~
既に前作で一応の完結的な内容だったので、如月の感情の乏しさも尾崎にまつわる
人物たちを切っ掛けにして少しずつ人として感じられるようになっていたので、
今回は、そんな二人の甘い後日談的なものかな?なんて漠然と思っていたのですが、
やっぱり火崎先生ですよね、シリーズが長くなっても読ませどころ感じさせどころ、
ツボを心得ている感じで、今作も魅了されました。

そして、あとがきにてもしかしたら続編があるかも知れないなんて雰囲気があり、
一読者、ファンとして、再びこの主役たちに会えるかもなんて期待も持ちました。
内容的には小説ショコラの完結記念の特別付録のストーリーで如月の従兄弟が
如月を訪ねてくるお話と、尾崎の学生時代の友人が訪ねてくるお話の2編収録です。

如月の従兄弟がやってくる内容は、どこか家族後任の仲になったような感じですかね。
従兄弟に尾崎の事を悪しざまに言われ、感情を爆発させる如月、過去の如月からは
考えられないような熱さを感じさせる一幕もあり、従兄弟が如月を心配してるのも
伝わるし、尾崎の揺るぎない如月への思いも再確認出来るお話でした。

そして、もう1篇は尾崎の学生時代の友人がくるのですが、その友人の事で如月の中で
色々な人間らしい葛藤が生まれてきます。
一般的に恋愛するものが一度は経験するような、嫉妬や欲、不安や醜い感情。
感情面でだけ言えばまだまだ純粋で子供みたいな如月が、尾崎の特別の友人が現れた事で
より一層人間らしくなるストーリーでした。
もちろん、いつもシリアスな雰囲気はあるけれど、どこか甘い二人を堪能出来ます。
とっても良かったです!!

2

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