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江南署の刑事・須賀は憂いていた。異動したての同僚・米倉と組んで捜査することを命じられた挙句、言い寄られて…?
岡田作品といえば、スーツ・リーマン♪ですが、今回は刑事モノ。
web掲載でのシリーズが1冊になったそうなのですが、読後感として何か物足りない!
出会いがあって、過去があって、現在があって成立する二人の関係。
多分、一人は意地っ張りの強がりで、一人が飄々としたやんちゃな男前で、一見仲悪そうな雰囲気ながら、実は・・・みたいな
その関係性に「萌え」を置いて展開しているので、その点はわかりやすいのですが、
一つの長編物語としてみると、一部分の抜粋でしかなくて”気持ちの展開”いわゆる普通に考える好きになる理由とか関係に踏み込んだ経緯が不足しているのです。
作者さんの頭の中で考える抜き出された「萌え」の表現は多分できているのでしょうが、それをつなげるとピースが欠けて、物語として不完全さを感じるのです。
何か、テーマアンソロをくっつけて構成された感じなのです。
設定や関係は悪くないのに、それがもったいない。
本庁から来た刑事の米倉は、コンビ制の捜査なのに単独ではしったりして彼とコンビを組まされた須賀はそれが不愉快だ。
ある日、捜査の途中で以前一度寝たことのある相手を見かけ、大変に気なる須賀なのだが、その男は実は本庁の監査で米倉を飛ばした原因の人で仁科という。
須賀はその男に気持ちを残しているのだが、仁科はそれを覚えてないという。
それなのに、その須賀の気持ちを利用して、米倉を見張れという。
ある事件を介して、自分の気持ちのあり方とリンクして、そして米倉の押しにより、二人は本物の相棒となっていく。
ま、そんな話ではあるのですが、
米倉の行動と思考が唐突で、須賀への気持ちが何で身体込みのものになるのかさっぱり不明なのです。
須賀も、仁科と関係が一度だけだったらしいのですが、彼にすがりそうになる部分の元とは一体?
仁科は監査であるだけに、いわゆる枕営業的潜入なのか?そして米倉を飛ばした理由とは?
米倉と須賀はゲイなんですか?
仕事上のコンピ組み合わせとしては、よくある悪くないガチンコペアでいいと思うのですが、それ以上の関係はまだありえないでしょ!?な部分がとても消化不良な話でした。
ひょっとすると続編があって、その不足な部分が補填されるんでしょうか?
場当たり的な掲載で、計画性がない感じがして、1冊にまとめるにはちょっと不親切なきがします。
これ1冊で、??マークが頭にの中で回ってしまいました。
刑事同士のハードと言えばいいのかシリアスと言えばいいのか今一曖昧なのですが、
本庁から異動になって来た攻め様と、過去に1度だけ関係を持った相手が今でも
忘れられずにいる受け様との刑事モノなんですが、
攻め様の背景が不明なのは、続編が出るからだと思えば気にならない感じでは
ありますが、面識のない攻め様と受け様との関係、それも何故攻め様が受け様に向ける
感情が何処から来ているのかが全然わからない。
きっと作者の中では解っているのだろうけれど、読んでる私には伝わらない。
思わずこの作品って前作があるのかと思ってしまう内容でしたね。
続編が出て全てが分かる展開なのかも知れないと思うけど、これ1冊で読んでも
何がなんだかわからない、攻め様の背景や、受け様の初恋の男と攻め様の関係、
そして受け様の刺された事がある傷、そんな謎的な事が出てくるけれどそれ止まり。
消化不良を起こしてしまいそうな作品だったように思えて仕方無かったです。