恋愛ビースト

renai beast

恋愛ビースト
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神11
  • 萌×233
  • 萌15
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
14
得点
236
評価数
64
平均
3.8 / 5
神率
17.2%
著者
火崎勇 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
宝井さき 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784778113209

あらすじ

俺の名前はワイズ。金持ちの老人と暮らすドーベルマンだ。ある日庭で昼寝をしていると、見知らぬ男が侵入してきた。綺麗な顔立ちのその男は春哉と名乗り、探し物をしていて入り込んだという。以来俺に会うために屋敷の庭にやってくる春哉との逢瀬は楽しかったが、彼の寂しげな微笑みが気になった。俺が人間ならこんな顔はさせないのに…そんな思いを強く抱いたある夜、気づけば俺は人間のオスなっていた。

(出版社より)

表題作恋愛ビースト

人間になったドーベルマン
24歳,印刷会社の下請け写真家

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数14

人外(犬)です

タイトルから連想されるように、人外ものです。
本当の犬が、強い想いによって人になる、というもの。

賢いドーベルマンの、ワイズ。富豪の飼い犬です。
そこへやってきた、一写真家の春哉。最初はお屋敷の庭に紛れ込んだだけだが(セキュリティ大丈夫かな)、主人に気に入られ、世話をするように。

春哉に恋をしたワイズ。主人の発作がきっかけで人になり、薬を飲ませることができたが、春哉と人間の姿で恋できるようになり、アプローチしていく、というもの。

犬ながら賢く、遺産を狙う親族を退けたりするも、恋は不器用。美丈夫の設定だが、犬の一人称からの物語では、人になったり犬に戻ったりで戸惑いの方が大きい。

犬ならではの失敗など、コミカルなところも随所にあるが、今一不発。
恋愛の方も、現れては消えるワイズならぬ賢人に春哉が戸惑うくらいで、最初から一目惚れ同士なのでそれ程起伏はない。
もうちょっと思い切りコミカルにしてくれたらよかったかも。

あと、富豪の老人は、ワイズの唯一の理解者という役どころですが、彼の家族にまつわる悲しい過去がちらちら見えつつもしっかりは語られないので、ちょっと残念でした。有能秘書さんも、老人を好きという設定だったそうですが、あまり生かされず最後にちょっとほのめかされるくらい。

好きな作家さんですが、今作はあまりのれなかった。

0

ワイズと春哉と祐天寺

火崎勇さんの作品を久しぶりに読みました。かつて連続して読んでいた頃はちょっと食傷気味だった主人公一人称の文章がまったく苦にならず、むしろ、犬であるがゆえに人間の常識からするとすっとぼけたことを大真面目に考えるワイズ(賢人)のモノローグが非常に面白かったです。内心は「俺は賢い犬だ(キリッ」って感じの、人間で言えば俺様キャラで間違いないのに(実際とても賢いのですが)、どう転んでも犬なので色々と単純で、そのギャップがユーモアになっていてほのぼのしました。

ドーベルマン・ワイズと彼が出会った健気な青年・春哉の物語ですが、ワイズの飼い主である祐天寺というおじいちゃんがとても素敵な人物で、三人目の主人公と言っても良いような気がします。弁護士さんや家政婦さんとの関係もちょっとドライなところが良かったです。もちろん、春哉もとても良い子で好きでした。

動物が人間に变化する作品はいくつか読みましたが、現代劇で、動物と人間を行き来する設定の小説は初めてでした。あとがきにあるとおり、この謎に関するオチはないのでファンタジーではあるのですが、あまりそこは気にならず最後まで楽しく読みました。

3

用を足すときには足をあげない

面白かった!
てっきりお涙頂戴ものかと たかをくくって読み始めたのに
すいません、先生のことナメテました。ごめんなさい。

電車の中で、肩を震わせて笑うところ 2か所。
涙ぐんじゃって恥ずかしかったところ 1か所 という感じでした。
この先生の文章、そんなに好きってわけではありませんでしたが、
この本だけは別!
犬好きでファンタジーOKな方は ぜひ読んでみてくださいーと言いたい!

1.お金持ちで間もなく死期を迎えるお爺ちゃんがでてくるのですが
  この爺ちゃんがいいー。人のいいところ、悪いところを知ってて
  でも全てをまるっとくるんで許してるような印象。
  このお爺ちゃんの幸せな来世をすごく望みます(泣)

2.犬が人間化するために、色々躾けてもらうんだけど
  もちろんドッグトレーナーなんか頼めないし、
  お爺ちゃんが頑張るわけ。
  そこで タイトルのような教訓が出てくる。
  電車の中で 笑えないから つらかったー
  イケメン という設定になってるんだけど
  洋式トイレの前にたって 長い足を片足上げる図
  を、ついつい思い浮かべてしまって(笑)

3.受けさんもほんとにいい子だった。
  ツライことに遭ってきている子なので
  攻めさんに「縋っていい」と言われて
  恋心になったのかなーと思ってます。
  独りぼっちはつらいもんね。縋れるワンコ&恋人ができて
  ほんと何よりです。

じんわり幸せになれる いい本でした!先生本当にありがとう!


4

犬の恋

1冊丸ごと表題作です。ワンコタイプでなく、犬が人間になるというファンタジー作品です。ワイズ(攻め)の視点で進んで行きます。

ワイズは祐天寺家で暮らすドーベルマン。ある日、ワイズは庭に入り込んだ春哉と知り合います。祐天寺にも気に入られ、春哉が家を訪問するようになった頃、夜中に発作を起こした祐天寺を助けようとしたワイズは人間の姿になり…という話です。

このワイズ視点というのが非常に良かったです。なぜ人間になるようになったのか当人ですら分からないという点が、受け視点で突然攻めに告白される置いてけぼり感がなかったです。

春哉と話したい、触れたいという気持ちがあったにしろ、最初に人間になったのは主人である祐天寺の危機という恋愛重視だけでない展開も良いと思いました。

春哉がワイズが人間になった賢人に、初対面から好意を抱いていたのは分かりますが、男同士というのに疑問を抱かなかったのがちょっと不思議でした。

不満だったのはワイズが人間になったときに服を着ていたこと。薄い皮膚一枚が剥がれて黒い服になるのですが、そこは裸で良かっただろうと思いました。裸で登場してきゃーっとなる春哉が見たかったです。

そして息子の友人という小倉が、天王寺老人にラブだという裏設定が非常に萌えました!

犬好き、常識知らずで素直に攻めてくる攻め、孤独だけど頑張り屋のピュアな受け、金持ちだけど寂しい設定、実は秘められた年の差の恋(小倉)がお好きな方にお勧めだと思います。

0

孤独で寂しい大人たちの支え合い。

息子夫婦と孫を事故で無くしてから金の無心に来る縁者だけが訪れる資産家の老人と暮らすドーベルマンと父親が経営していた会社の倒産後自殺し母親を病気で 亡くした青年の出会いと恋の始まり。

ドーベルマンがなんでどうやって突然人になってしまうのか、とかその辺は余り深く考えずにファンタジーを楽しめました。

老人と犬と青年。
みんな孤独でちょっと寂しい三人(二人と一匹)です。
正直で優しい青年に一目で惹かれたドーベルマンの心の内が素直に語られて、一身に求める気持ちに応援したくなりました。
でもやっぱり獣なんで暴走したり先走ったことをしてしまい、自己嫌悪に落ちいったり老人に甘えるところで頭を撫でであげたくなります。

春哉が来たことで明るく賑やかになった食卓が家族の団欒のようでひとときの平穏にホッとしいつまでも続いて欲しかったです。

振り回されてしまったような春哉もだんだん人になった賢人に癒されたり慰められたりで徐々に頼りになる人として認識されていきます。

老人が仕事の契約書類に紛れ込ませて春哉との養子縁組の書類にサインをさせたのは『春哉が自分の息子だったらという夢を見るためのお守り』だといいます。
本人に許可なしに手続きすることはしないけれど持っていることで幸せな気持ちになれたのでしょうね。
それを老人が危篤となったときこっそり賢人が提出したのはよくやったと褒めてあげたい。
春哉の居場所を守ってあげたいとの思いだったのですが、これで賢人と春哉が気兼ねなく平和に暮らせる場所が残されてよかったです。

忠実な顧問弁護士小倉さんの祐天寺老人への思いがきいてみたい気がします。
秘められて思いがありそうで…

1

一押しBLファンタジー

BL小説には珍しく攻め目線で語られてゆきます。
しかも美しきドーベルマン(。-_-。)
しかも、賢い!受けとの逢瀬もロマンチックで
互いに一目惚れときたもんだ♪
本能的でいてなおかつ知的な一面も持ち合わせてる
ワイルドな賢人でありワイズ。
ハンサムすぎるだろ、、、、。かなりハマりました。
余韻が心地よい作品です。
縋っていいといった甘えていいといった。
そんな言葉を何処かで望んでた、素敵な犬が素敵な男性だった。夢見がちですがそれがいいんです。

受け様は心優しき青年で余分すぎるお金を嫌うお人好しな彼。
彼の悲しい過去とワイズの飼い主である祐天寺の悲しいくも大切な思い出がいいスパイスです。
祐天寺の遺産を狙う親族もでてきますが、ワイズと春哉のすったもんだがメインなのでイライラさせられることなくキュンキュンさせてくれます。

ワイズかっこいい〜。
あとがきのこのあとの二人〜もなんだか想像させられてよかったです。
小倉さん、、、この後素敵な恋愛できるといいな

4

男前ドーベルマン視点

攻め視点でお話が展開します。
このお話の攻めは、お金持ちの老人に飼われている、ドーベルマンのワイズ。
凛々しくて精悍ながらも、優しく賢いご主人想いのワイズ。
その彼が、人間に恋をしたり、自分も人間になったり、好きな人の前で興奮して暴走したり、失敗してシュンとしたり、インターネットで調べモノしたり、なんか大活躍したり・・・
犬好きにはたまりません!

受けのことが大好きで、一度発情しちゃうと理性がなくなっちゃうくらいがっついちゃうワイズですが、とにかく受けの幸せを第一に考えているので、傲慢という感じではありません。

出てくる人間は、皆どこか寂しさとか孤独を抱えた人間です。
息子家族に先立たれ、資産家ゆえに財産狙いの遠縁に群がられる一人暮らしのご主人。
父親は自殺、母親は病気で亡くなり、親しい人もない受け(春哉)。
それぞれに一人ぼっちで、犬であるワイズに救われ、慰められます。
そして、ある奇跡から人間となったワイズに、ご主人は喜び、春哉はその人間がワイズとは知らずドキドキ意識するのです。

ワイズが、愛する人のために寄り添ったり、犬である自分の力のなさに悩みながらも自分にできることを探して受けを幸せに導いていく様は、本当に癒されました。

ファンタジーなので、細かいことは気にせず、ワイズの言葉に耳を傾ければ、きっと楽しめると思います。

2

ええ話やった~

これBLだよね?と思うほど心温まるお話でした。
みなさんのレビューをみて、好物のけも耳ではないか!と勇んで購入しましたが
ほっこりさせられました。
火崎先生は当りハズレが結構あるのでちょっとビクビクでしたがこれは面白かったです。
攻様の犬目線でのお話なので犬でもあり、人間にもなれるワイズの心の動きにキュンと
させられましたが2人が幸せになれる道が見えたので良い終わり方でした。
受様の攻様が犬の姿でもイチャしてもいいってものいいがすごく愛を感じました。1つの魂としてその人を愛しているって!
ファンタジーなので寿命の問題とかは抜きにして読んで頂きたいです。
あとがきが凄く興味深かったです。

1

奇跡を起こすモノとは

今回は金持ちの老人を主とするドーベルマンと
印刷会社の下請け等で生活している写真家のお話です。

生まれも育ちもドーベルマンだった攻様が
受様の出会った事で人間になり恋を成就させるまで。

攻様はある老人に飼われている
血統書付きのドーベルマンです。

攻様は最初、老人の孫の飼い犬でしたが
息子夫婦と孫が事故で他界、

攻様は家族を亡くした老人を主とし、
主も攻様を亡くした家族同然に可愛がった事で
攻様は人の気持ちに敏感な犬となっていきます。

攻様の主は今は車いすの生活ですが
いくつもの会社で辣腕をふるい
今でも影響力を持っていました。

息子夫婦を失った主に残された血縁者は
主の周りでお零れを狙う小狡い者達ばかりで
攻様は彼らから主を守る事も
自分の役割と心得ていましたが

犬である攻様には
主の代理として働く事は出来ません。

それらは主が一番信頼する弁護士がする事と
割りきってもいて彼がいる時は
ゆったりと庭で休息する事にしていました。

そんな時間を過ごしていた時
風で飛ばされた思い出の写真を追って
青年が主の庭に侵入してきます。
彼が今回の受様になります♪

攻様は番犬らしく彼を威嚇しますが
受様は攻様を恐れることなく微笑んできて
攻様は受様に主に似た匂いを感じます。

受様もまた攻様を気に入り
攻様の元に通ってくるようになり
受様の事情を知ることになります。

受様は写真を撮る事を生業にしていますが
名前だけで仕事ができるほどではなく
道具類も人に借りてギリギリの生活をしていました。

攻様は受様に主と同じ寂寥を感じますが
主とは違う意味で特別な存在になって行きます(笑)

やがて受様の存在は主にも知れる事となりますが
攻様が受様に懐いていた事で主にも認められ
写真関係の仕事と攻様の散歩係を依頼されます。

攻様は大好きな2人のいる日々に
とても満足していたのですが
攻様の主の身体は確実に老いていたのです。

ある日の真夜中、
心臓発作を起こしてしまいますが
夜の屋敷に居るのは主と攻様だけ!!

攻様には屋敷の外に出る事は出来ても
主の状態を伝える術を持ちません。

誰でもいいから主を助けてくれ!!

そんな攻様の必死の思いが
攻様を人間へと変化させる奇跡を起こし
主は一命を取り留めます。

しかし攻様にも主にも
なぜ攻様が人間になったのかはわかりません。

期せずして人間になった攻様の未来とは?!

本作は犬と人間との恋物語です♪

本作の攻様は犬のままでも賢くて
人になったら益々グレードアップするという
とっても出来たワンコです。

犬なのに攻様視点でお話が進むので
どんな展開になっていくのか想像できないがために
主役が犬と人という一般的でない関係性も気にならず
スラスラと読めたました。

主の死という逃れられない悲しみは有りましたが
受様とまとまる最後までとっても面白かったです♪

攻様は人になっても
理路整然と考えて善悪を判断できるのに
受様に発情しちゃったら
ワンコの本能が出ちゃうっていうのが
良くも悪くも「ケダモノ」ですっごくツボでした(笑)

初版鋏み込みのペーパーは
受様視点で2人がお出かした時のお話になります。
攻様視点では思いつかないようなオチなので
ぜひ本作と一緒に読んでほしいです。

ホントの犬が人になるお話って事で
鬼塚ツヤコさん『ご主人様と犬』を思い出しましたので
本作との違いと類似点をご紹介しますね♪

こちらは捨て犬だった受様と
自分を拾ってくれたホストの攻様のカプで
受様が賢くない天然駄犬なので
自分が飼い犬だと攻様に判ってもらません。

こちらのシリーズにも
ドーベルマンが脇キャラで出てくるのですが
彼はお相手に(強引にですが)納得させています。
ドーベルマンは賢いイメージなのですね(笑)

4

幸せなお話

俺様わんこ攻め視点最高
性格は俺様なのにわんこ、格好可愛い攻めであった
わんこの時に心のなかで質問を連発するところにすごく萌えた
受けの健気さにも心が揺らされて
最後は二人が幸せに成れってこっちも幸せを味わった
先生があと書きで妄想を膨らませて終わってしまったので続編が出るのを期待してしまう
封入ペーパーは受け視点で凄く面白かった 受けの嫉妬相手が多くて大変 ̄▽ ̄|||
カラーの挿絵もとても綺麗で
期待を超えた作品であった

7

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