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著者/今市子 、原作/橘みれい のコミカライズ。
【最初に】この作品は「非BL」。官能ものではないです。耽美な萌と雅を楽しむオカルト系。妖怪が登場する物語と書いたら良いのかな。
ちるちるにリストがあるので、勘違いするのかも。これは、エッチゼロです。
大正時代が醸す華麗で耽美な雰囲気と今市子先生の絵は、抜群に相性が良いと思う。
なんとなく艶っぽくて色気がある絵です。でも、内容はオカルトを扱うコミカルなギャグ。面白くしないと、古典をそのまま写しても、現代人は読まないと思います。面白くして良いの。
作品全体が、泉鏡花風、鏡花を意識していますから、ホントに綺麗。
泉鏡花が主人公です。鏡花のバイオグラフを読むと、理解が深まります。
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泉鏡花:
1873年(明治6年)11月4日 - 1939年(昭和14年)9月7日)
明治後期から昭和初期にかけて活躍。我が国における最高最大の幻想作家・泉鏡花と言われる大文豪。
金沢市下新町生まれ
本名・鏡太郎。父親は加賀藩にお仕えの彫金職人。幼少期に母を亡くす。母の死後、松任の摩耶夫人像に参拝し、以後生涯にわたって摩耶夫人を信仰する。
学校は北陸英和学校に進学するが、金沢専門学校(後の旧制第四高等学校)の受験を志し中退、受験は失敗。
1890(明治23)年上京、翌年より尾崎紅葉のもとで小説修業、処女作は1893年の『冠弥左衛門』で、同作は新聞にて連載をしていたが、評価は芳しいものではなかった。
翌年に父が逝去したため金沢に帰郷、以後は金沢で執筆活動をする。
観念小説から出発して、浪漫的・神秘的作風に転じ、独自の境地を開く。
亡母憧憬を基底に、浪漫と幻想の世界を創作。
繊細優雅な文体で、独特の浪漫的境地を開いた。
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父が彫金の芸術家で、母を早く亡くしたマザコン。
金沢市は城下がほぼ保存されている、小京都です。
泉鏡花の文体は美しい、と賞賛されていますが、文体は古文調、初期のものほど読みにくいと敬遠されがち。
なので、現代人にとって苦手な鏡花作品のとっかかりに良いと思います。
泉鏡花自身の作品ではないけれど、鏡花の人となりに興味を持つ切っ掛けになる、漫画の良書と思います。
今、キャンペーン中の作品で目に留まったので存在を知った作品です。
(我が家の先祖の小説家が生前に親交があったのと、同郷なので、鏡花先生を応援したくなってしまう。)
文豪・泉鏡花を主人公にした帝都怪奇譚。
同作者の「百鬼夜行抄」や「幻月楼奇譚」のような、不思議で味わいのある物語三編と、おまけを収録。
BLかどうか微妙な気もしましたが、鏡花先生担当の新人編集者くんが、純粋に先生を崇拝していて、鏡花もそれを憎からず思ってるようだし。
三話目の御者は、絶対に坊っちゃまラブだと思うし。
ただ、鏡花のイメージは…自分の中では、日本画家の鏑木清方が描いた洒脱な御姿のイメージが強過ぎるんですよー。
(実際に鏡花と親交のあった清方だから『鏡花の実際のイメージに近いんだろうなぁ…』という期待と、清方自身が一緒に描かれているから『対照的にすっきりした佇まいが際立って見えるのかもしれない』という失礼な感想。笑)
そんな訳で脳内で無意識に、文豪・泉鏡花ではない架空の作家さん認識変換して読んでましたっ(ゴメンナサイ!)
でも正直なところ、この一冊だけ読んだ限りでは、実在の泉鏡花を主人公にしている必要性がよくわからなかったです。
ぁ、そんな余談よりBLっぽい感想ですよね。
一話目登場の謎の人形師さんは男性?
怪しい魅力のあるキャラだと思うので、もっと登場してほしいです。
二話目の主さまはバイらしいけど、とにかく純情なタイプが好みと見た。
主さまと編集くんの???シーンは、この作者さんらしくあっさりほのかな描写で、それを見てる鏡花の心の内がわからないのは…読者が感じ取れってことなんだろうけど、自分の好みとしては内面をほのめかしてほしかったなぁ。
今市子さんは好きなので購入。
ですが、好きとは言え、今市子さんのマンガって、ときどきよくわからないというか、それがナニ? みたいな理解不可能な展開があったりして、ファンとはいっても戸惑うことが多かったので、原作付きならそんなこともないかな、と思ったんですが、今市子さんはやっぱり今市子さんでした。
原作は未読ですが、ノリや雰囲気がすごく既視感があって、今市子さんが書くことに違和感がないというより、宛て書きみたいで新鮮みが感じられなかったです。
あと主人公が、絵柄的にちょっとマヌケ顔で萌えづらい。
泉鏡花も?設定の必然が感じられなかったです。
出来が悪い、つまらない、とまでは言いませんが、全体的に今ひとつだったような?
なんだか残念でした。