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renai no percentage
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
1冊丸ごと表題作です。
鏡(受け)はふと通りかかった雑貨屋が気に入り、バイトをします。店長の夏八木(攻め)と過ごす心地良さに通いつめていたが、夏八木の友人・ユージンに「付き合って欲しい」と告白されて、考えておく、と答えたことから、鏡は夏八木に強姦されて…。
鏡が夢に見る白髪の男は、夏八木だと容易に推測ができます。非日常で淡い恋心を抱いていた者同士が、記憶をなくしていたのに再び惹かれるというロマンチックな展開です。
ただ、鏡の想いは夏八木が強姦することで台無しになります。
二度読みを推奨します。鏡の目線でストーリーは進んでいくので、終盤の謎解きまで夏八木の気持ちが分かりにくいです。鏡は分からずとも、読者にそれと悟らせるような透けて見える部分が少ないので、読み終えて事情を理解してからもう一度読むと、夏八木がなぜ鏡を強姦したのか、これで最後だと突き放そうとしたのか、理解できるような気がします。
夏八木は臆病で、鏡を待たせることも泣かすこともさせたくなかったのは本音でしょうが、「待っている」と言ってくれた鏡が戻った時に心変わりをしてしまっているのを恐れていたような気もしました。
そんな夏八木に対したら、随分年下の鏡の方ががよっぽど男前に思えました。可愛いけれど男前な年下受けがお好きな方にはお勧めです!
スピンオフとして「悲しい嘘はいつもあなたに向けて」があります。主人公は篠原ですが、夏八木とユージンが帰ってきてからの話なので、主人公の違う続編のようなものです。本作品でユージンが述べていた自分の欠点が篠原との恋愛で露わになるのが面白かったです。その後の夏八木と鏡にも注目です!
いったい誰が書いたのか見直したくなった作品。
火崎さんにしてはテンポは悪いしいろいろ変わった設定を作りすぎてかえっておかしくなっていた。
親の仕事の都合で政情不安な外国で中学生時代を過ごし、そこで警護してくれた傭兵の男性に淡い恋心を芽生えさせたが、爆撃で恋した人が巻き込まれたと思ったショックから記憶を喪失したという主人公の背景から面白そうな期待はしたのですが、そんなに壮大な設定にする必要はなかったと思う。
戦争とか傭兵とかめちゃくちゃ危険度の高い仕事という程度しか活用されていなかったのだから、海外赴任先での事故で記憶喪失、夏八木も民間の要人警護でもよかったと思う。
日本で再会した時、傭兵のままなのに古物商をする必要あったのかな。ただ昔恋した子供のいる同じ町で暮らしてみたかったという理由だけで。
また、鏡がユージンに告白されたことを知って焦ったからといって、口にガムテープを張ってレイプ。その後、落としていった学生証を悪用すると脅し誘き出して再度のレイプ。
いくら好きだからと言っても全く愛の感じられない行為にうんざりした。おまけに、自分が居なくなっても二度と男に抱かれたくないと思うように酷くしたとまで言うのだから酷過ぎる。こんな強姦男のどこが好きになったのか全く理解できなかった。
挙句、次の仕事はいつも以上に危険だからと生きて帰れないかもしれないから忘れてくれという。呆れてしまった。それでもいつまでも待っているという鏡の心境もよくわかりません。
攻め受け両方とも好きになれないキャラで他の登場人物も全く魅力を感じられなかった。
ちょっと異質な再会ラブで、かなり切なかったりするラブロマンスでしたね。
大学生の受け様は過去のある時期の出来事を思い出せないのです。
それは、子供の時に商社勤務の父の海外赴任に行った日々で、赴任先の内乱で
命の危険を伴った経験をしていた為で、その時の楽しかった日々や大好きだった人を
思い出すのも辛い過去が記憶を取り戻すことを拒んでもいるようなお話でした。
そして不器用な男の純愛的な思いが更に受け様の混乱を招く展開でもありました。
個人的にはとても好きなストーリーでしたね。
受け様は過去が思い出せない事を悩むでもなく、普通の大学生として暮らしていて
近所に出来た個性的な雑貨店で現物支給のアルバイトをしているのです。
その雑貨店の店主は儲けなんか度外視しているような雰囲気で、自分で集めた
海外の変わった雑貨が多くなってお店を始めたような感じなんです。
たまたま覗いたその店に好きだった本があったことから仕舞われている雑貨の
荷解きをする仕事を引き受け、代わりに気に入った物をバイト代わりにもらう事に・・・
人付き合いが下手な店主の攻め様との仕事は何故か受け様のお気に入りで
毎日通うようになるのですが、ある日攻め様の友人のユージンと知り会ったことから
今まで穏やかに接していた攻め様との関係が変わってしまうのです。
ユージンに交際を申し込まれた日に、攻め様に理由も解らず無理やり強姦されてしまう。
何故と思いながらも、逃げる事も出来なかった受け様は攻め様の1パーセントと言う
呟きを聞き、更に困惑し、攻め様に対して恐怖を覚えてしまうのです。
二度と会いたくないと攻め様の店に立ち寄る事もしなくなった受け様に脅迫に近い
メールで呼び出され、再び犯されてしまう受け様。
そして、過去に忘れていた記憶の断片が時折思い出されて、過去に自分が好きだった
白髪の人に助けを求めるように、記憶の蓋が空き始める。
でも、肝心の好きだった白髪の人だけがいつも霞の彼方に・・・・
大好きでとても大切な人だから、子供だった受け様は忘れる事で自分を守ったのです。
心が壊れてしまう程の出来事を回避するための人間の自衛本能ですよね。
そして一方は、子供だった受け様を本気で愛しているからの愚かな行動をしてしまう
身勝手な行動の裏に隠された切ない受け様を思う一途で愚かな感情。
ラストはしっかりと目に見えるハッピーエンドでは無いかもしれないけれど
過去のあの惨劇の中で生き延びた二人だから、きっと大丈夫だと信じさせるような
信じたくなるようなラストになっていると思いました。
切ないけれど、とても心に染み入るラブストーリーで素敵でした。