東雲月虹
candy man
スカイハイとの情事の痕に気付き、胸が痛んだバニーちゃんは
ミス・シーモアの聴いていた古い片想いの歌に心を持っていかれます。
その歌を聴いて見た夢で、自分はおじさんにキスをしようと…。
目が覚め混乱しつつ、職場でおじさんに会うと
目の充血に気付かれて、理由を問いただされます。
“あなたの所為なのに。”
「眠いまんま呼び出しくらったら怪我すんぞ」と膝枕を強制的にさせるおじさん。
仕事中なのに、男の固い足、大きい手、白檀のような甘いにおい、
落ち着かないのに気持ちいいその熱い体温。
おじさんはバニーちゃんが寝付くまで髪を撫で、
小さい頃の楓と在りし日の友恵を思い出します。
バニーを愛しいと思いながら、自分でもどうしたいのかわからない。
そのまま3時間も眠ってしまって、バニーちゃんが先に目を覚ました時
おじさんの方が爆睡w
名前を呼んでも起きないその乾いた唇に、
くっつけるだけのキスをしてしまいます。
トレーニング後「自分が昼寝したかっただけだけでしょうが」と
ツッコまれ「ばれた?」とおどけるおじさんですが
実はバニーちゃんのキスに気が付いていながら
何事も無いようなそぶりをしていたのです!!まさに年の功…。
各々一人になってからの戸惑い、恋を自覚せざるを得ないときめきと胸の痛み。
こんなのは気づかない方が良かったに決まっていても、もう遅い。
自分の過去も相棒という関係性も
全て考えてもどうにもならない恋はしんどいだけでしょうか。
そこにはカタチに出来ない惹かれあう魔力が働いていて
加速して、もしかしたら破壊するだけしかないかもしれない。
それでも、止められない。
兎虎の原点とも言えそうな葛藤と情熱が詰め込まれています!!!
「CANDY MAN」の続編になります。
前巻とは打って変わってエチシーンが全くない純愛系です(笑)。あじあさんにしてはとっても珍しいです(笑)。
ストーリーは前巻が終った直後から始まるので、是非前巻から読まれることをお薦めします。
ある歌手の歌がバックグラウンドになって二人の関係が描かれているのですが、なんだかポエティックな感じがして素敵。
そして募る切なさ。
バーニーにとってはまるで初恋のようだし、いつも遊んでる虎轍はやけに慎重だし・・・
なかなか進展しないのですが、まだお互いの思いを知らない時のあの独特のドキドキ感がね、いいです^ー^