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mabataki wo san kai
文学作品として読むとかなり良いんだろうなと思います。
が、BL的萌はあるのか?と考えると、ちょっとわかんない感じで。
最後の令の両親から認められて戸籍云々のところは、そこだけ際立ってリアルな話になっているんですが、私の受け止め方としては浮いちゃっているなと。
あとがきに書かれていた試みは、活字ではないページのことかなと思いますが。あれは良かった。きっと本当に苦労して。リハビリを頑張って、どうしても伝えたい気持ちを書きたい一言だったんだろうなと。
その後は、ちゃんとハッピーエンドに向けて、二人が添い遂げる方向にオチがつくので、王道な終わり方でした。それゆえに違和感が残るな。
一層、そのまま空へ旅立つ方向の方が良かったのでは?と思ったり。でもそれだとますます編集のOKが出ないかも知れないけど。
比べちゃいけない気もしますが、木原音瀬さんと近しい分類の作品が多いと思いますが(世間からすこし離れた主題)、BLの世界観という意味ではやはり木原作品の方が重みがあると言うか、マッチしていると思うんですよね。痛いし辛いのも多いけど。
(たまにトンデモがありますが)
そういう意味で、物足りなかった、かつ萌を追求する作品でもなく、中立とさせて頂きました。
凪良ゆう様の作者様買いです。
2012年の本でしたが昔っぽさもなく、作者様の特徴でもある救いようも無いのでは?
という流れでも救いがある、割とそこら辺は薄暗くなりすぎない作品です。
ネタバレしちゃうとこれから読む方に読む楽しみを奪ってしまうと思いますので控えます。言いたいけど。。笑。
笑える作品ではありません。なんだかちょっと弱った時に笑いたい時に読む感じではありませんが、笑いたいではなくちょっと泣いて人の暖かさを感じてほっこりと幸せになれる作品かなと思います。
一冊で無理のない流れで話は進み全く先が読め無かったので、ドキドキいたしました。
2人のキャラクターも普通にいそうな2人な気もします。執着純愛と言う感じでしょうか。。
この2人は、過剰な執着とまではいきませんし、人の中にある色々な執着が描かれていておもしろいなーと感じました。
後、私はご先祖様など改めて大事にしていきたいなとおもいました。??だとは思いますが。。
お話の伏線や、過去の話の情景などとてもスッと入ってきてまた、続きが気になりました。
作者様が好きな方まだ読んでいない方是非読んでいただきたいなと思う一冊です。
ちょっとご都合主義な気がしました
超常現象とか、幽霊ものとかって
科学のように縛りがなく自由に設定を決められる分
安っぽくなりやすいというか フィクション臭が消しづらいと思います
今作は『そういう設定なんだー』と思ってしまって
いまいちのめり込めませんでした
二人がけっこう序盤から恋人同士だったからなのもあるかも
感情移入する前にくっ付いてるので
死も別れもその後の日々の辛さも他人事にしか感じられませんでした
でもあの一ページの短い一言は不覚にも涙ぐみそうになりました
あれはずるいです…
何度かのどんでん返しがある切ないけど、救いがないわけではないラブストーリー。少々お泪ちょうだいトーンが強い気はするのですが、さすがの筆致で読ませてしまう凪良さんマジックでした。
初読みの際、粗筋などを全く見ずに読み始めたので楽しく(と言うと語弊がありますが……)読み進めることが出来ました。
正直「あざといぞ!」と言ってしまいたくなるような箇所も多々ありました。しかし鼻に付く程にはならないのは、文章のうまさゆえなんでしょうね。
当て馬が登場したり、愛が揺らいだり…ということがないカップルの物語でした。
電書版巻末に収録の子供時代のエピソードもふんわりかわいいお話でした。
そんなつもりはなく積み本から手に取ったのですが、お盆の季節にピッタリのお話でした。幽霊モノだから…というのもありますが、読んでいる間ずっと、命や、愛や、家族の絆といったものについて考えていました。
表題作「まばたきを三回」は、想像していた(いい意味で)湿っぽい雰囲気は意外となくて、喜怒哀楽の詰まったドラマ作品でした。幼い二人の交流にも胸きゅんでした。ところどころ堪えきれず泣いてしまいましたが、後日談にあたる「夏より」まで読んで、とても清々しい気持ちで読み終えることができました。
個人的に命や精神って「巡るもの」だと思っていて、誰かの優しい思いってきっと誰かの幸せに繋がっているんじゃないかと考えているので、この作品にはとても共感しました。たまたまですが、この季節に読めて良かったです。
幽霊ものと知っていて読んだのですが、想像していた幽霊ものと全然違いました。
突然令が交通事故で無くなったと聞かされ、そこから一人亡き令の面影に寄り添って生きる一佳がとても切なかったです。
そんな一佳の前に幽霊となって令が現れ、楽しい二人だけの時間が始まったと微笑ましく読んでいました。
なのに、まさかの一佳も幽霊??
そして、二人で成仏するために力を尽くしてよかったね~と思っていたら、ん?死んでない??
といい意味で2度裏切られた感じです(笑)
凪良先生恐るべし。
作品はせつなさあり、暖かさありの優しいお話でした。
特に、病室で二人が手紙交換をはたしたシーンは胸が締め付けられました。
神というか、むしろ神々です。
「いま、会いにゆきます」や「世界の中心で愛を叫ぶ」を彷彿とさせる純愛物語です。
二人が生きててくれたこと、それから二人を認めてくれた令の両親、二人に正しい道を示してくれた一佳の両親と祖父母、二人が家族となるきっかけを作ってくれた山背に「ありがとうございます」と言いたいです。
最初から最後までとにかく優しい物語です。
子供から大人になるまで、ずっと一人の人を想い続けるだけでも大変なのに、身体から魂が離れても愛しあっていたのですね。令を失った一佳と、幽霊になり一佳の側にいるのに気付いてもらえない令、二人の2年間の孤独と悲しみは相当なものだったと思います。
はー…幸せな結末で本当に良かった。
あの後二人は本当の家族になって、結婚式とか挙げたのかなぁ。私も出席したかったわー。
こういう非リアルな内容の、現実感のあまり感じられない内容のお話はどうも苦手で敬遠していたんですが、あらすじ知らずに購入して、読んでみて、自分のなかにあった苦手意識が吹っ飛びました。
面白い。
途中までは「幽霊とかそういう類いのお話なの?」とページを捲るスピードも遅く読んでいたのですが(令だけ幽霊かと思いきや一佳も幽霊になっていて頭のなか???でしたし(笑))、二人して人形に乗り移って令の両親の元へと旅立つ姿に涙し、小汚なくなった人形を抱き締めてもらえたシーンで号泣しました。
二人とも生きていて本当によかった!
医者が奇跡だねえというところで妙にストンと落ちたんですよね。あ、すごく面白い、と。(笑)
そのあとに続く二人が自立できるほど回復して二人暮らししているお話には安心と萌を頂きました。
円陣さんの絵も繊細ですごく綺麗でした!
一度のどんでん返しならともかくここまでひっくり返ると、もう「すごいなあ」としか思えません。
友人のお勧めで購入したのですが、読み進めていくと二回目のどんでん返しで「(あまりいい意味でなく)え?」と思い、読み進めていくともしかしてこれは(私が読んだ中で)凪良さん初の悲劇エンドなのでは??と不安になりましたが、………あれれ?ハッピーエンドだー!(笑)
村を逃げ出すくだりは重要だとは思うのですが、ふと「私が読んでるのはBLだよね??」と思ってしまいました。
ちゃんと伏線すべて回収して大団円なんですけれど、何となく他の凪良作品に比べてピースがきちんと収まっていないような軽い違和感を覚えます。何でだろう??
多分小さな「あれ?」が積み重なって、さわさわしているのかも。
幽霊ネタは好物ですが、凪良さんは普通の日常の話の方が好みみたいです。
何の葛藤もなく恋人になってしまうのは、この話は何故か受け入れられました。令だったら、仕方ないんじゃないかなあ。あの時、初恋の呪文で魔法にかかってしまったのですから!
シトロンノマカロン。
短針が夜の12を越えてから読み始めました。
涙が込み上げる度亡くなることは悲しい、亡くなることは悲しいと言い聞かせていましたが、一番泣いたのは生きているかもしれない、生きてゆけるかもしれないという希望がみえたときで、それは新しい感覚でした。
記事で重体とあったので、令は生きているんだろうなぁと予想していましたが、一佳もそうであってよかった。逆に一佳が…だったらと考えると…;;
出会い、過ごし、別れ、すれ違い、また違う形で出会って少しだけ過ごした後、別れた令からの「いちか あいたい」にはもう。試みとはこれでしょうか。大成功です;;笑
見事に『死ぬほど好き』を実現していて、何より最後まで読んで、「よかった。心からよかった」と思える物語だったことが一番嬉しかったです。一番の贈り物。
メイン以外に記されている"幽霊"は、温かさよりやさしさ、それでいて静かな怖さのようなものもしっかり伝わってきました。
ひとに限らず一斉に死ぬことなんてできない。誰かに遺されて生きて、誰かを遺して死ぬのだと思います。
いきている内にしか、やさしさには触れられないということも。
今まで読んできた凪良さんの御本も含め、割と攻め受けの好み…傾向がわかりやすいのですが、悪いとかではなく、時折同じ二人の別世界をみているような感覚になります。穏やかで、正統派な印象。
因みに一佳は、二度程「トーストの上で蕩けて」いる印象があります(笑) 純粋で、素直で優しい、気立ての良い攻めでした。
「あ~幽霊ものか~ちょっと読んでみるかな~」と
評価もいいことだし読んでみるか~と気軽な感じで手を出した作品でしたが!
すごいどんでん返しのビックリ設定で
驚きもありましたが感動も満載で、記憶に残る作品でした
だいたい自分が予想付ける範囲内には、最初の出だしだったのですが
後半の追い上げがすごくて「はっは~~」と感心するばかりでした
切なくて悲しい感じではありますが、キャラのおかげで
すっきりした感じに読め、
とにかく話の内容が、面白くて一気に読めました
ずっとドキドキしながら一気に読み終えました。
何度も何度もどんでん返しが起きて
読んでいて、泣いたり笑ったり
「え~?うそっ」「マジですかっ!」と独り言ばかりでした。
ファンタジーの世界に自然に引き込まれていて
不思議と違和感なく、感情移入していました。
大切な人を亡くすというのは、言葉では言い表せないくらいの悲しみだし
この二人はまさに、これからという時だったからその気持ちを考えると
もう泣かずにはいられませんでした。
だけど、話が進むにつれいろいろな真相が明らかになり
自分の予想をはるかに超えた展開に、戸惑いながらも
ページをめくる手が止まらずに一気に読み続み続けてしまいました。
二人が長い年月、どんなにお互いを愛おしく想い
辛いことも苦しいことも乗り越えて来たか・・・
「俺たち、ずっとずっと一生にいような・・・」
の一言、ジーンと心に沁みました。
沓野木村で陶芸を生業として暮らす一佳には、どうして忘れられない人がいます。
今はもうなくなってしまい、この世の人ではない令。令との思い出を反芻するように、別荘で夕食を食べていると、そこには令がいるのです。すでにこの世にいないのに、幽霊になって現れたのです。もう一人はないけれど、実際手をつないだりすることはできないけれど、思い出を話したり、重ねたりすることはできるもどかしい関係が始まるのです。
けがをした令を負ぶって山を下った一佳、その病室で食べたシトロンのマカロン、令が引っ越してから、高校生になっても草いきれのなかでしたキス、愛し合った記憶…。
令が両親に一佳のことを打ち明けた日、彼はこの世の人ではなくなってしまいます。令と一佳は、沓野木村から両親に会いに行くのですが、その途中の出来事にも驚いてしまいました。
「一佳、上!」と言う言葉の意味や、最後の瞬間、消えるかも知れないと覚悟しながらの場面が好きです。二人はずっと一緒で、誰にも入っていけないような世界が萌えました。
「いちか、あいたい」の手紙、どんな形になっても好きという場面は、何回読んでもじーんと来ます。過去と今、未来を往復する時間軸、最後までどうなるのか分からない展開がおもしろかったです。その上、二人の話している姿、愛し合う姿にもいちいち萌えたりして、素敵な作品に出会えたなと思いました。
恋人を不慮の事故で失った主人公・一佳と、そんな彼の前に幽霊として現れた恋人・令のおはなし。BLはファンタジー!とよく言われますが、本当の意味でのファンタジー要素が溢れたおはなしです。
凪良先生の小説は透明感があり、とても読みやすいのでわたしは好きなのですが、いわゆる“そういう”シーンが少ないので物足りないと感じられる方も多いでしょう。この作品は幼い頃の回想も間に挟まっているので、なおさらそう感じてしまう方がいらっしゃるかと思います。
だけど、わたしはそんな凪良先生の文章がとても好きです。亡くなった恋人を一途に想い続ける主人公の一途な気持ちに思わず心を打たれてしまう、そんな素敵な文章を書かれるからです。心情描写が丁寧に書かれているBL小説を読みたい、という方にぜひぜひおすすめしたい一冊。
後半にん?と感じるところがあったので評価は“萌”とさせていただきます~。
読み終わったあとも、ふわーっとした暖かさが残るお話で素敵でした。
お話については、多くの方が素敵にレビューして下さっていますので感想のみ失礼します。
読むのがもったいなくて取っていたのですが(笑)タイトルとあらすじ、綺麗な表紙から勝手にどんぞこの様な悲しい結末を想像していたのが、良い意味で裏切られて良かったです。
お話が予想外に一転二転と変わっていくので、そのたびに「ええ!?そうなるの?」と驚きつつ、ぐいぐいと話の世界に連れ込まれるのが楽しかったです。
どうやら自分は恋人同士もぐっと来るのですが、親子の関係にかなり弱いみたいで(笑)令の家族に会う瞬間が、かなりブワっとあふれてくるものがありました。あの姿で、あのシーンで、お母さんの台詞。繋がる気持ち。
どちらがとは決めれないですが、令の後悔も半端無いと思うんですけど、残されたお母さんの気持ちの方が私には強く同調出来て、言葉になりませんでした。
自分のお腹を痛めて産んだ大切な子。令は病弱だったし、少しでも健康になってくれれば、子どもが元気に幸せであれば、何もいらないって思っていたはずなのに、何であんなことを言ったのかとか・・・考えれば考えるほど、あのシーンは胸を打たれます。
最後の最後まで、驚きっぱなしでしたが二人が幸せになれると思うと、とても嬉しいです。
そして、その後の「夏より」ですが、すごく好きなお話でした。
来るものと、去るものか・・・と、寂しくて悲しいですが、何かを残せたのかと思うと、何も伝えられずに終わることもあるわけだし。報われたのでは・・・報われたのだったらいいな。と思いました。
漠然とした感想になりましたが、読むことができて、とても良かったです。
不思議な読後感でした。
幽霊というより生き霊?生き霊ってあまり良いイメージじゃないかもですが・・・。
一佳と令、幼馴染の恋。
二人は別々に事故にあって意識不明の状態の身体から抜け出し霊の姿で出会う。
そして、目覚めて現実の世界で再び出会う「まばたきを三回」
リハビリを経て一緒に暮らし始めた二人は霊が見えるようになっていて、訪ねてきた令の従兄弟(この人は霊でした)の最後の願いを聞き届ける「夏より」
ちょっとわかりづらい部分もありましたが、生きること、生きて人を愛すること、命や人を思う心がとても愛おしい。そんなお話でした。
何度も目を拭く為、どれだけ読むのを中断したか分かりません。
元々感情移入しやすいですが、こんなに嗚咽して呼吸を整えて本を読んだのは久々でした。
少しの間の同級生。
心が通じ合って、毎年、年に数回長期間会って、本当に本当に大好きでお互いしか要らないと言い切れるほどの一佳と令。
立場も環境も性格も何もかも違うのに、心の距離は息が掛かる位寄り添っていた、大事で大切な存在。
突如「死んだ」と告げられた恋人。
それから時間が止まり、何も変わらない日常の中、大事なそれがいなくなる現実。
突然降って湧いたかのように現れた、けれど触れられない愛する人。
そして、突如「お前も死んでいるんだ」と告げられた恋人。
読めば読む程、私の想像では追いつかない出来事が起こり、すぐ次に進みたいのに、じっくり読まないと勿体ない気持ちにすらなる展開。
けれど怖い気持ちも同時に湧くんです。
この2人の存在と展開が、あまりにも私は読めなくて。
令が死んだり、地震が起きたり、突然の事が又すぐ起きちゃうんじゃないかと心がハラハラして止まりませんでした。
幽霊、というのとは又違うようなイメージ。
やはり「魂」という言葉が一番合うのでしょうか。
思いや念、良くも悪くもその強いものがお互いを引き寄せた。
だからこそ、二人だからこそ出来た事が大きかったり、一佳の家族が助けてくれたり、令の両親が助けてくれたり…。
二転も三転もする展開の中で、読み終えると分散せず、全てが一つに繋がる満足感に暫く呆けてしまいました。
あのエピソードが、あすこに繋がるなんて。
実は運命の神様は、あの人らだっただなんて。
4年と2年。
時期もスピードも違うけれど、ようやくその時に、二人の強い思いが合致して、又出会えたのだろうと思います。
ただ。
……令の手紙、あれは色んな意味で卑怯ですよぉー……(涙)
同時収録されている『夏より』では、その後の2人の生活が垣間見れます。
ただ二人の甘い生活じゃない、それにプラスされた、不思議だけれど重たく切なく悔しく酷く儚く美しい命の話。
一佳の言う「ラッキー」は、本当にその言葉にのみ二分されると思います。
ラッキーじゃない人を知っていると尚更ですよね。
小さな当たり前こそが彼らの大きな幸せに繋がるのかと思うと、心がすうっと透き通る気持ちになります。
読み終えた今、目を閉じて余韻に浸って、そして目を擦る仕草が繰り返されています。
「幽霊もの」と聞いて個人的には地雷だなとこれまで避けてきたのですがやっと手にしてみました。
読み終えた感想としては…ちょっと腑に落ちない個所が度々あって…。特に前半はうーんって感じでした。まず、そんなに簡単に男同士の壁越えちゃうわけ?と思ってしまって。私的にやはりBLはその壁をどう越えるかが最重要事項であり醍醐味と捉えているため少し萎えちゃったな。
後半はとにかくどんでん返しが続き驚きばかりで、表題作ラストは涙腺が緩みましたね。凪良さんの機転の良さが目に見えてくる。タイトルとのリンク付けも素晴らしいと思いました。前半の私的に腑に落ちない部分をカバーしてくれるものがあったので持ち直した感がありました。
これまで読んできた凪良作品は全部すっと受け入れられたのですが今回はあんまりピンとこなかったです。モヤモヤ感が残ります。このファンタジー要素をどう捉えるかで読み手を選ぶ作品だなとも思いました。
凪良先生はそこそこ追いかけている作家さんなので、発売日と同時にわくわくしながら買ったのでしたが・・・。
あれ・・・なんかモヤモヤするなぁ・・・と思い、二度読んでみました。
が、結局二度目もあんまりしっくり来ませんでした。
ひょっとしてファンタジックな内容の部分と円陣闇丸先生の絵が合ってなかったせいなのかなぁとか。もちろん円陣闇丸先生の絵は大好きです。が、リーマンものや大人な雰囲気が強いイメージとしてあるからなのか・・・。
とにかく内容もあまり琴線に触れなかったのですよ~残念。
凪良先生はあたたかい気持ちになれる、そういう表現力を持っていらっしゃるので、
今回もそういったほっこりした感じは受け取れました。先生のそういう書き方、大好きですよ。
多分なんですけど、自分がホラー系やファンタジー系を読み付けているから、勝手にハードルが上がってしまっているのかなぁ・・・?とも思ったり。
展開も読めるというか、なにかと似ているな、などなど感じてしまいました。
こういうのは楽しんだもの勝ちだといつも思うんですよね。
う~ん。個人的な理由が関与しているのかもしれないので、あまり私の評価は気にしないでください。
本作は「これからのBL」の新たな王道になるのでありましょうか。
2012年度に高評価が続いた尾上与一氏、BL界の黒船到来か!?と思わせる咎井淳氏
そして本作を見るにつけ、BL界は新しいフェイズを迎えたような気がしてなりません。
本作は幽霊というか、生霊というか、ともかく「生身」じゃない恋人同士が
あの世とこの世の狭間で大げさにいえば「生き方」を模索するストーリー。
確信犯的に往年の大ヒット映画「ゴースト」のパロディかと思わせる描写をしながら
その後、華麗な読者裏切り展開をしてくれます。
構成・展開はめまぐるしいものの、テンポよくまとめていると思います。
一佳の生い立ちがテンプレ的に不幸なのも…まぁそこは軽やかにスル―。
残念なのは二人がネコや鳥、くまちゃんに飛び移るプロセスをじっくりスケール感大きく書いてほしかったってことぐらいかな。
予定調和的だろうが何だろうがファンタジーとしては近年稀に見る良作だと思います。
個人的に2度読み返したいかって聞かれるとあやしいんだけど、
「これいいよ~」って他人にあげるか貸すかするぐらいには。
それよりあとがきに書かれていることで頭抱えちゃった。
ここまでヒット要素てんこもりの作品が最初は他社でボツくらってたなんて。
どこの出版社か知らないが、編集の眼はフシアナかと。
おそらくはファンタジー要素が強いゆえ、それをリスクと見たんでしょうが、
リーマンと学園モノから1ミリも動けない現状が現在のBL界にあるとしたら
ぜひ、こちらを参考にしていただきたいものであります。
大好きな凪良さん、やっぱりこれもヨカッタ!
凪良さんて、恋に落ちるまではそーんな、最初から好きだったりとか、好きになるエピソードに説得力とか、そういうのあんまりないんですよネ。個人的には。
え?そんなに好きになるかいきなり?と思うこともないではない。
んだけど、凪良さんは好きになってからの見せ方がスゴクいい!と思うんですよ。
恋の切なさとか、大事さとか、ひたむきさ、かけがえのなさ・・・・そういった恋愛の苦しさと喜びを、これでもかってくらいグイグイしてきてくれる。
だからどっかで見たようなストーリーであっても、やっぱ凪良さんは上手く料理してくれるなーと思います。
ちょっとスプラッタなくまちゃんと令ママのくだりにホロリとしたり、学生時代の二人にキュンキュンしたりですごく楽しかったです♪
令のツンツンでデレなキャラがツボでしたッ(≧▽≦)
読む前から覚悟はしていたのですが案の定号泣してしまいました。やっぱり凪良さんはすごいな~。
ネタバレしちゃうと面白さが半減するのであまり内容には触れませんが、とにかく面白かった!
最終的な結果としては、最初に考えた自分の予想が的中していたようです。ただ、途中の意外な展開に完全にこの考えを捨ててしまっていたので、まあ予想は半分正解ってことで。
後半はほとんどずっと泣きっぱなしでしたが、ラストのあの1ページでは更なる衝撃を受けました。正直、ラストの少し前あたりまでが物語の山場だと思っていたので、これ以上泣く事はないと油断していました。
あの流れであの1ページが来るのは反則です。
幼少期のエピソードも大好きです。二人が仲良くなるきっかけになった森での不思議な出来事が、後半のとあるシーンの伏線になっています。
すごく盛り上がるシーンなので、おお~!ここで繋がるのかと感激しちゃいました。
あと、シトロンノマカロンと心の中で噛みしめる一佳が可愛すぎてニヤニヤしてしまう。
本編後の短編も面白かった。ただの後日談ではなく、この作品の設定をきちんと生かしたお話になっているのが良いですね。少しこちらも目が潤みました。
円陣さんの素敵すぎるイラストも堪能出来て大満足。カエルのシーンのイラストは可愛すぎて悶えました。
夏にぴったりなオススメの1冊です。
アメリカFOXドラマの「ゴースト」等もそうですが、私は幽霊物には弱いです。
幽霊そのものが好きとだとか興味があるとかではなく、
愛する家族や恋人、友人に2度と会う事が出来なくなった人の気持、
もしくは、その大切な人達を残して死んでしまった人の気持などを想像すると、
たまらなくなります。
そしてこの話も例外に洩れず。何度涙したことか・・・
物語は、令が亡くなってすでに2年経った時点からスタートします。
沓野木村で変わり映えのない毎日を送る一佳。
さりげなさを装って、自分の中の寂しさに気付かないようにしながら、ただ令を想いながら。
令との思い出深い空家の中で、独り言を言いながらお弁当を食べるシーンは、
胸が痛くなりました。
その後、2人の出会いから幼馴染として過ごした日々、
17歳の夏にお互いの想いを通わせ恋人となった昔の思い出話が続きます。
そして運命の21歳の夏。
令は家族にカミングアウトして沓野木村で一佳と一緒に暮らす決心をしますが、
両親と口論になり家を飛び出した令は、交通事故に合います。
半狂乱になった母親に「令は亡くなりました」と告げられた一佳。
混乱し呆けている一佳の様子が痛々しくて苦しくて、読みながら涙が止まりません。
・・・神さま、どうか、今すぐ俺の小指を切ってください。
この一行で、もう号泣です。電車内で読んでなくてよかったよ。
とにかく、令を失っても平穏に毎日は過ぎてゆき、季節は美しく巡り、
その中で恐ろしく深い絶望を抱えながら日々を送る一佳の姿が、余りにも辛いです。
よく「時間が解決する」と言いますが、深い悲しみも然りなんでしょうね。
でも、それが余りにも深い時は、いったいどれ位経てば癒されるんでしょうか?
ひょっとしたら、一生かかってしまう事もあるのでは?
両親は幼い時に亡くなり、その後ずっと一緒に暮らしてきた祖父も逝ってしまった。
その淋しさを埋めてくれた最愛の令にさえ、置き去りにされてしまった・・・
たまに自分の小指をじっと見ながら、
見えない赤い糸を伝って死んだ令に会いに行きたくなる一佳の淋しさはどれ程なんでしょう。
もう死んでもいいですかと神さまに問いかける一佳に、
この本は読むんじゃなかったと後悔するほど胸が痛かったです。
一番好きなのは、おもちゃのカエルのシーン。
「地縛霊」という言葉のイメージに一瞬青ざめた一佳を怖がらせないために、
令は、おもちゃのカエルに入っておどけて見せます。
一佳にキスされておもちゃのカエルからこぼれた涙は、ありえない、奇跡の涙だと思います。
あと、腕がちぎれ、目玉のボタンが片方ぶら下がったぬいぐるみのシーンは、
爆笑しました。私でも間違いなく気絶します。
最後はどうなるのか凄く不安に想いながら読みましたが、
意外なハッピーエンドで本当に嬉しかったです。
私はやはり、物語は悲しい最後は嫌なので・・・
幽霊物は、評価が分かれると思いますが、
私はこのタイプの話を読むたびに、明日が必ずあるとは限らない事を思い知ります。
「そのうちに」とか、「いつか」と、
やるべき事や伝えるべき事をついつい先送りにしてしまいますが。
といいながら、結局日々の生活に追われてしまうんですけどね!
これはおススメです。
凪良先生と円陣先生と言ったら読まない理由がないのですが、あらすじの時点で最愛の人が2年前に亡くなってるなんて!そう、悲しい話が苦手なんです。
正直ちょっと躊躇してました。
でも皆さんのレビューを信じて読みましたが…あぁ良かった。
予想外の展開で二転三転。
いい意味で騙されましたw
一気にさくさく話が進むのに、触れ合えないからお互いへの言葉がストレートに紡がれるのもよかったです。
最後の読後感は晴れ晴れし、満足です。
中編の『夏より』はその後のある夏の日の話です。
こちらは日常の生活に受け様の従兄が訪れるのですが、本編より切なくて胸がきゅーってなるのに最後にはじんわりあたたかいものが残った気がします。
人との縁や生死、法的なつながりについて少し考えてしまうくらいに。
失うということは新しい何かを手に入れるという前触れ?
人生はあらかじめ容量が決まっていて【何か】が欠ければ新しい【何か】が塞いでくれる?
だとしたら、変わらないふたりのまま新しい関係を得ることができた彼らは作中で本人たちが語るように「俺たちはラッキーだった」んですよね。
とても読みやすいです。
エネルギーに満ちた少年期、木の実が熟すような想いに彩られる青年期、繋がった赤い糸、、そのささやかな幸せが途切れる。
何気ない毎日が積み重ねられる幸せと隣に感じるはずの熱を突然、失った一佳の寂寥感が、たんたんと語られる文章の中に溢れていて前半部分から泣きっぱなし。
私自身がスタンド(霊感)体質でそういう方々と遭ってしまうことが多かったことに由来してるんでしょうが…。
大概の場合、彼らは言葉もなく静かに佇んでいます。
彼の岸にいる彼等に此の岸にしている私は何も出来ない。
交信できない…交われないんです。
だから、ふたりの力をあわせての【大冒険】はBLとしての【萌え】よりも『あぁ、よかったね、ちゃんと話せている。ちゃんと繋がっているね。相手の為に何かをしようとしている。頑張れ頑張れ!』という親心のような気持ちが優先してしまった(笑)
基本、幽霊もの、甦りものは上記の理由で苦手ですが、この作品はレビューの高さ、帯の煽りも手伝って手にしましたが、読んで良かったです!
手書きにヤラレター(〃∇〃)ゞ←ベタに弱い。
そして口絵の小指を絡ませるふたりが艶っぽくて流石、円陣様!と叫んでしまいました。
番外編ペーパーの【under the rose】は本篇より好きです←ヲイ。
桜の木の下には死体が埋まっていると言われていますが
薔薇の下には甘くてほろ苦い独占欲のチョコが埋まっているのです。
子供の頃に両親を亡くして祖父に育てられていた一佳(いちか)は、祖父にも先立たれ、山間の田舎町で陶芸作家として一人静かに暮らしています。
恋人の令(りょう)を事故で2年前に亡くして、という設定からの始まりだったので、一佳が新しい恋を始めるのに、亡き恋人への思いが楔になっているだとか、あるいは令にそっくりな第三の男が現れたとか…そういうお話なのかな~なんて想像してました。
ところが、私なんぞの想像の斜め上を行く予想外の展開。地震をきっかけに幽霊になった令が現れたり、それさえもまた幻のような仕掛けが待っていたり、すっかり惹き込まれて一気読みでした。
表題作のあとの「夏より」では、令の従兄弟が登場しますが、これまたなんともいえず不思議で切なく良いお話でした。一佳って懐が広い!
ペーパーの小学生時代のバレンタイン話も可愛いかったし、凪良さのお話はどれも、その季節の風が吹いているような風景を思い浮かべてしまうんですよねえ。お名前とは裏腹に。
円陣さんの美麗なイラスト、もう数枚見たかったです。子供時代や高校時代なんかも。ちょっと少なすぎじゃないかな!
こちらでの高評価は、本当に伊達じゃないというか。
皆さんそれぞれ好みが分かれるところでしょうけれど、
ぜひ一読していただきたいと思う作品です。
実は、あらすじだけでは萌え要素が無かったのですが…。
ファンタジーものってちょっと苦手なんです、本当は;
(霊の存在とかは信じていますけども)
でも、二人の魂の結びつきや
お互いが唯一無二の存在であるという事が
とても暖かく感じられました。
こんな相手がいたらどれだけ幸せだろう、と思ってしまいます。
病院の待合室で読んでいた為、
嗚咽を漏らしそうになり焦りました!
家で読んでいたら、我慢しないで泣けたのになぁ…。
「え、そうなの?」「えぇ!?ここでそうきたか!?」
という展開で飽きずに読めました♪
ただ、あまりにもうまくいきすぎ感は多少あるような気はします。
リアルな男の恋、というより、
お伽話を読むような感覚が良いかもしれません。
円陣さんのイラストの美しさ!!
口絵の、小指を絡ませて令がそこにキスしているのが
ものすっごく雰囲気あります!
二人とも浴衣で、令は肩チラで色白で華奢な体つき。
一佳は男らしい体躯で健康的な肌の色…。
うっとりせずにいられません。
読むかどうかお悩みの方がいらっしゃいましたら、
「読めばわかるさ」(猪木的な感じで)
強い、強い、愛の力があれば、
奇跡は起きる
と、信じておきましょう。
情景はきれいだし、
文章は読みやすいし、
ほろほろ泣けるし、
全然いいとは思うけど、
結局、それなら、
まあ、
あれで
気持ちは分かるが、
ハッピーエンドも、
過ぎると
ちょっと・・・・・かな。
というわけで、
前半、死んだ令の幽霊と一佳の生活の話のあたりまでは「神」でもいいんだけど、令の両親の家を目指すあたりから、・・・で、
実は二人は・・で評価ー1
さらに「夏より」で評価ー1
って事で、
久しぶりに泣けました。
始めから受け様が亡くなってるため、ハッピーエンドに疑問を持ちながら覚悟して読んでいましたが…いい意味で何度も裏切られ読み終われました。
ちょっぴり女王様で健気な美人受けいいですね。
同性とか異性とか友情とか家族愛のカテゴリーに囚われずに温かい気持ちの読後感が気持ちいいです。
凪良先生の次回作が楽しみです。
凪良さんファンとしては、新作が気になっていたのですが、
あらすじを読み、苦手ジャンルだと思い、
読まないことにしていました・・・が、
皆さんのレビューを読んでいたら、
読まないわけにはいかないじゃないか!という想いが募り、
結局購入してしまいました。
(意思力弱しです・・・)
ストーリについては、皆さん触れていらっしゃるので、
触れませんが、「そう来たかっ!!」という感想でした。
ハッピーエンドであってほしい派なのですが、最後までドキドキして
しまいました。
そして、あの1ページ!!「そりゃ、凪良さん、卑怯だよ~」
と言いつつ泣いてしまいましたよ。
そして、短編も、和やかな2人の暮らしが見れて、嬉しく思いました。
後遺症?のように、見えるようになってしまったという設定も、
楽しめました。
また、円陣さんの絵がとてもストーリーにマッチしていたことも
評価してしまうポイントですね。
ただ、正直評価は迷いました。
1回読む、その感動を楽しむ作品だと思うので、
2回、3回と読みたい作品ではないと思うからです。
でも、読むのに迷っている方には、是非手にとっていただきたいです!
え?受が2年前に亡くなっている?!幽霊ものかー。ちょっと苦手だなぁ。
と思っていたんですが、評価の高さにつられて読むことを決意。
結果・・・読んでよかった!
確かに幽霊ものなんですが、ホラーとは程遠い。
凪良さんがあとがきで、「読後に希望やあたたかいものが残るお話にしたいと決めた」と書いてらっしゃいますが、まさにその通りの作品になっています。
評価を萌×2にしましたが、正直「萌」とは違った尺度上にある作品かなと思います。
もはやBLを超えているというか。ちょっと陳腐な言葉になっちゃうかもですが、「感動作」としかいえない。
ああ。詳しく書こうとするとネタバレになっちゃいそうになるので、ものすごい漠然としたレビューになってしまいますが・・・。
「ええー!そうきたかー!」という展開がいくつかあるので、これから読もうかなと思う方には、ネタバレ情報のない状態で先入観なしで読んで、作品世界に浸っていただきたい!
そして、1回読んで全体像がわかってもう1回読むと、1回目とはまた違った見方ができるという。そんな作品です。
なんだろう、そこまで萌えるという気持ちは湧かなかったです。
非現実的な設定であるがゆえか、そういった指摘をかわすかのように物語としてしっかり組まれ過ぎていて、予定調和的に終了という気がしてならなくて。
とてもよくできたお話だからこそ、かえってそこが仇になったというか。
ただ、結論を思わせぶりに引っ張るという感じではないのは良かったと思います。
かなり最初の方からすでに伏線が張られているので、中盤以降判明した事実と繋ぎ合わせていくと結末がどうなるかは自然と見えてくるようになっている気がしました。(BLコード的に過酷な結末にするわけにはいかなかったのか、ある程度材料が揃ってくると、そうなるんだろうなというのが予測出来るようになっています。)
私が一番滅入る理由は、大切な人を全て失ってしまい、まるでゆっくりと朽ちていくかのように暮らしていた一佳の寂しい生活は、正直、物語とはいえ読んでいて決して嬉しくも楽しくもなかったこと…。
人の生き死にネタは切ないです、たとえバッドエンドでなくても。
たしかに温かい気持ちになれるし、人の生命の持つ不思議な強さもあり得ない話ではない(実際、ニュースなどで見聞きしますしね)。
そういう点には敬意を払いたいし、だから本作にはある程度の現実性があることも理解出来ます。
でも萌えるという気持ちにはなれませんでした。私にとっては寂しさが先だった作品でした。
あとは、自分は本編よりもむしろ「夏より」に引きずられてしまっているのかなと思う。
あれがなければ読後感はもっとよかったのに。主人公たちはOKで山背は救済されないという対照性がいかにも物語で、それがちょっと嫌だった。なぜかな、と。
挿絵はとてもよかったです、さすが円陣さんという感じ。艶っぽくてキレイで、眼福でした。
読み始めてすぐ、「な、なんて読みやすいんだ!」と驚きました、するする読めるし、キャラ(性格)は伝わるし、情景は浮かぶし。
あらすじは他の方におまかせするとして。
しかし、どこかで読んだ設定というか、状態というか(?)。こと、死んでるはずが…みたいなネタは今までに何回、漫画等で読んだろう、と思いました。
それでも読んでてホロリと泣けました。
でも再読はしないと思う。キャラを好きには、別にならなかったし…。(かつ子供時代から独占欲を互いに抱き、できあがってるカップルなので、恋のゆくすえどうなるの感はこの話には無縁)。
読んでホロリと泣いた、でも、作者の意図も知ったうえでも「萌」で。
幽霊ネタって、ほんっと傑作があるようで。数少ない私の知っている作品って、非BLがほとんどですが、どうしても較べてしまう、くらべると~…。
また、ひとりの作家が何度もこうしたネタでは書かない。それを思うと。
惜しくて。
この作品はこれで確かに良いんだろうけど、物足りないと感じました。
萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
地雷かも…と二の足を踏んでいらっしゃる方はご安心を、「読後に希望やあたたかいものが残るお話にしたい」という凪良さんの言葉を信じて本を開いてくださいませ。
レビュー書いといてなんですが、できればレビューは読まず、思いがけないストーリー展開に翻弄されてください。
出会いは、14年前の9歳の時。
一佳(いちか)が暮らす山間の小さな町に療養のため東京からやってきた転校生、それが令(りょう)だった。
女の子とも男の子ともつかない天使のようなその子は、人見知りで少しわがままで、でもそこが可愛くて……、瞬く間に一佳の一番の親友になり、やがて恋人になった。
そして23歳になった今、気持ちを分かち合った恋人は一佳の傍にいない。
令が死んで、もう2年になる。
ある夜、心の奥底にある絶望に蓋をしながら毎日をやり過ごしていた一佳の前に現れたのは、紛れもなく、恋しくて恋しくてたまらなかった恋人の姿だった。
幽霊となった令が、目の前にいる――。
「死ぬほど愛してる。死んでも愛してる」
それほどに、互いをたった一人の相手だと信じて疑わず求め合う二人の青年の軌跡です。奇跡と呼ぶか、運命と呼ぶか、あるいは御伽噺と呼ぶか。
でももしかしたら、こんな不思議も現実の中に潜んでいるかもしれないと想いを巡らせるのも悪くないじゃないか…と思わされる、凪良さんの優しさが詰まったファンタジーでした。
なんと言っても、どんな時も手を取り合おうとするふたりの頑ななまでにひたむきな姿が、物語の一本柱になっています。
片割れを無くした喪失感に打ちひしがれながらそれでもなお求めずにいられない一途さや、全身で心を預ける相手から同じように心を返してもらえる喜び。あるいは、どうしても一緒にいたいと願う想いの強さ。そして、苦難の中で大事な人の存在がどれだけ心の支えになるかということ。
そんな二人三脚の一佳と令の姿に、涙腺を刺激されたり、ハラハラさせられたり、心温まったりしました。
主人公の一佳は、身寄りがいない上たった一人の恋人までも失ってしまい、厭になるほどの寂しさを味わうのですが、かといって一佳は孤独というわけではありません。
笑いながらあるいは泣きながら手を振る、思い出の中の両親たちの存在があります。そんな彼らが残してくれた数々のもの。それから新しい家族たち。
そうした視点に込められた作者の想いにも、心慰められました。
二人の絆にはもちろん感じ入るものがありますが、運命的な恋というよりも、むしろ大事な人と何気ない日々を過ごせる凡々たる幸せの儚さ、その幸せを有形無形の様々な形で支えてくれるあらゆるものへの感謝。
個人的には、そんな読後感が強く残るお話でした。
なんだか無性に「死と彼女とぼく」が読みたくなった…。
そして、気持ちも乗って読み応えもあっただけに、最後まで非常に評価に迷いました。
趣向も凝らしてあって、話が二転三転します。一佳がまばたきを三回(+後日談)するのと一緒に読者もまばたきをすることになるのだけど、これ4冊に分けてそれぞれのテーマで堪能したいなーと思ってしまうくらい、分岐点に差し掛かるごとに、良くも悪くも話の持つ温度が変わってしまうんですね。
ストーリー上ではラストに向けて筋の通った収束ではあるものの、1本の物語としてはいささかちぐはぐな感じが否めないのです。
あと、絆を構築していく過程というか、あれほど想いあう二人の愛情を裏付けるだけのエピソードが少なめなので、ストーリーの中にキャラクターの輪郭が若干埋もれてしまっているようなもったいなさも感じました。
そんなこんなで評価に迷いましたが、面白かったことは間違いないです。
いやーそれにしても、凪良さんはどんだけ引き出しの多い方なんでしょ!
もともと大好きですけど、ますます好きになりました。(告白)
大いに泣かせていただきました。
大概、絵柄を見てから読み始めたり、エロいところだけチェックしてから読み始めたりしてしまうのですが(ぉぃ)
これに関しては、先読みしたくない。と珍しく最初から読み始めた作品でありました。
ちゅぅか、さいしょから受が死んでるってどーなのよw
お話は、死んでしまった恋人が目の前に現れて~から始まるお話。
好きで、好きで、好きで。くり返しの描写がいくつか使われていましたな。
小さい頃からの回想。あれも切なかった。
なぜなら、回想していき二人の距離が縮まっても最終結論は
最初から受が死ぬことが分かっている。ところから始まっているのだから。
あんまりネタバレするとあれなので語りませんが、
え?ちょっ・・よもやオマエもか(;゜○゜)アァー!!
が多くてまた読んでいてイイくたびれをいただいたのも事実。
手紙~なシーン好きでした。
テディベアのネタも好き。
トータルとしてはすごく良い作品かなとは思うのです。
思うのですけれど
いかんせん、キャラクターとしては萌えなかった。
対等な二人という意味で最終結論をつけたのですが
あんまり攻らしい受けらしいがないというか、悪くはないのですが、
設定に懲りすぎてキャラクターが薄かった気がしてならないのです。
悲しい、嬉しい、苦しい、切ない。
気持ちの変化に読み手として気持ちが乗ってなく部分は多かったのですが
そこが少々残念な気がしました。
さて、また次回がたのしみです
いつもに本を買う時の参考にさせて貰ってる
茶鬼さんとmarunさんのレビューで高評価だったのと
円陣闇丸さんのイラストという事で読んでみました。
私も、色々な小説を読んできましたが
泣けると思った本でもせいぜい、1回か2回
でしたが、このお話はもう何回もグッと来る
シーンがあってヤバかった( ; ; )
しかも、可哀想な場面での泣けるではなく
感動でのグッとくるだったので私にとってはその点も
良かったです(笑)基本的にアンハッピーは苦手なので…。
でも、あらすじにもあった幽霊と書いてあったので
どんなラスト⁈と思いながら読んでいきましたが
そう来るか‼という感じで私には面白かったです。
途中からはSFというかファンタジー色が
濃くなりましたが、幽霊ものと最初から
わかっていたのでOKでした。
主人公の2人の気持ちを丁寧に書いてあって
お互いを思う気持ちが本当に伝わり
非日常的な設定なのに読後感は温かな気持ち
になりました。良かったです。
でも、この作品は円陣闇丸さんのイラストが
あったからこそとも思えました。多分、可愛らしい
イラストだったら、ここまでの静けさの中の
2人の思いも伝わらなかったんじゃないかなと
思います♪(´ε` )まぁ、ファンという点も大きいですが(笑)
私のお気に入りの一冊が増えました♡
うーん、なんだろう・・・すごく違和感が残りました。
凪良さんは大好きで、既刊はすべて持っているし新刊は予約します。
もちろん、どんな作家さんでも「全部好き!」ってことはあり得ないので、今回は
私に合わなかったのかもしれません。
死にネタ、幽霊ネタは嫌いではありません。今回も、喪失感や触れ合えない切なさは
グっときました。
文章力の高い作家さんなので、ふとした表現にはじぃんときました。書こうという
より、溢れてくるものを文字にした、って感じがすごく素敵です。
でもストーリーは「どこかで聞いた話だな」から「うん、そうなるよね」「ああ、
やっぱりそうくるか」の連続で。運命の神様のくだりでは、同じようなシーンを
見た気がする、とさえ思ってしまい、どうも冷めたまま読み切ってしまいました。
どこで入り込めばいいのか、タイミングを計っているうちに終わったような。
凪良さんだから最後まで読ませてくれたけど・・・、というモヤモヤ感。
再会までの病院でのお話があるあたりは、「おぉ」と思いましたが・・・多分、
後書きでおっしゃっていることだと思うのですが、手書きのページ? あれが私には
不要に感じました。推理小説など、その字体そのものが必要(錯誤を招くため等)なら
納得ですが、あれで感動を呼べるかというと疑問です。「ほら大変そうでしょ?」と
言われているようで。
プライドの高い令が、それでも汚い字で一生懸命綴った一文。それだけで十分でした。
後日談は不思議が日常になった二人の選ぶ未来が垣間見えてよかったです。が、
登場した従兄が・・・。
だって「運命」だから死んだと思ったときに一佳のところに令は来たはずなのに、
ただ迎え火を焚いた親戚が令だったから来ちゃったの?と。確かに都心では
見かけない風習ですから無理はないのかな・・・うーん・・・。
本編とちがってオチが見えていてもいい仕組みなので、そこは気になりません
でした。
タイトルは発売予定を知り、幽霊モノらしいと聞いてからいろいろ想像していました。
あまり「なるほど!」とくるほどのリンクではなかったと思います。だってお互いに
手紙のやり取りをしたりで、生きていることは知っていたわけですから。本物だと
実感して、乗り越えた様々なものを飲み込むのに必要な三回、だったのかな・・・。
「まばたきを三回」したら「そこに死んだはずの令が幽霊として現れた」、もしくは
「生きて現れた」、「幽霊として現れてくれた令の姿が消えて本当のお別れ」とか・・・
とにかくなにかの合図だろうと勝手に受け止めていたせいかもしれません。これは
私の思い込みだし、逆にありきたりなので、そういう理由で拍子抜けしたのは
個人的な問題ですね。
いろんなカラーのお話を書かれる作家さんだし、新しい挑戦や手法の変化はもちろん
あって当然のことだと思いますから、ただそこが自分に合わなかったのだろうな、と
思っています。
伏線に気づかず、勢いでの読み込み不足が原因の読後感だとしたら残念ですが、
このお話はこういう感想でした。
いつか「そういうふうに読めばよかったのか」とレビューなどで気づいたら、
読み返してみたいです。
運命って信じていないんですよ。
奇跡とか霊的な出来事は、誇張か妄想か科学で解決できると思っているし。
だけど、これは自分の片隅にある「信じたくないもの」がとうとうと語られていました。
BLなんだから、お茶らけたり昼メロだったりエロだったりで良いんだって!って、ほとぼりを冷まそうとしたけど、駄目でした。引き摺られました。
ノスタルジーな少年時代の出会いは、本当に可愛らしく甘酸っぱくて、一文一文が微笑ましくてね。
ため息が出る位の表現力を、心地良く堪能していたのです。
それが、恋人・令(りょう)の死で、深海の底に沈められるという(泣)
一佳(いちか)の終わりの見えない孤独、知らなかった過去から得る自責、令と再会の喜びと対の虚しさ、どれもがね、両手でむぎゅうと締めつけてくるのです。
もう辛いんですよ!辛過ぎて心が疲れちゃうの!
少年時代、カムアウトの決心と恋人の死別れ、恋人との再会、復活
ストーリーに時間経過はもちろんあるのだけど。
時間の線は、過去から未来へと長―くある訳で、それを歪ませて宇宙船のワープやタイムマシンが出来るって?
そんな途方もない4次元な話よりも、一佳と令の時間はそれが為っていて、時間の線は輪になったり波線になったり。
凪良先生ならではの宗教観でしょうか。
ホラーじゃない怖さと夢を感じていました。
ランク付けもはばかれるような僭越過ぎのような気がしています。
一言一句が黄金律で、若しかして文章から伝う琴線の波調を、元から備えた方なのかも(絶対音感のような)。
鳥肌立ってます!そして、体の周りにハレーションが起きてるかも知れません!
すっかりハマって読み込んでしまうようなストーリー展開で何度ウルウルさせられた事か
映画のゴーストを思い浮かべたり、同じく映画の、シックスセンスを彷彿とさせたりと
なかなか、一筋縄でいかないくらいの展開で飽きさせません!
お話は幼なじみ同士の恋のお話なのですが、単純な恋愛ものではありません。
そこに家族への思いや絆、二人の思いの強さ、後悔と懺悔、色々なものが詰まってるのに
全てが、1本に繋がって行く、そんな展開のストーリーなのです。
幽霊の恋なんて、ファンタジーでもかなりシリアスな感じになってしまいそうですが
それでも、読まずにはいられない、ふんわりした愛情に涙を誘う展開で、でも、時に
コミカルな要素もあったりと最後まで楽しませてくれる。
読み進めるとタイトルの意味合いが理解出来て、納得出来るのです。
内容は、身体が弱いために都会から療養を兼ねて、田舎の別荘にきた受け様と
同じ年でふとした事が切っ掛けで、唯一無二の関係になり、年ごろになって
恋を自覚しあって、二人で将来の生活設計を語るまでになるのですが
やっと長い思いを伝えあってこれから二人でという時に受け様が死んだと知らされ
攻め様は失意の中で生きていく事になるのです。
そんな表面上は笑顔で他人と接する攻め様ですが受け様を失った慟哭の2年
そんな寂しさに押しつぶされるような日々の中で奇跡が起こるのです。
きっちり、赤い糸で結ばれているような運命の二人、この二人には運命以外の言葉は
考えられない程だとラストでも実感してしまうのです。
幽霊ものなのにハッピーな展開で終われるなんて流石、凪良先生ですね!
ありきたりのファンタジーで終わらせないなんて凄すぎでした。
あらすじに明記してありますように、片方の恋人は二年前に事故で亡くなっております。
ええっー!?
一体どうやってストーリーを構築するの?
予想として3パターン考えられました。
そして、どうやらその内のひとつであることは的中しました。
しかし、それがよもやまさかのさらなる驚きを呼ぶとは!!
・・・ということで、このお話については、内容について結末に触れるような、それを予感させるようなモノについては一切触れることができません!!
ただ言えるのは、バッドエンドではないということです。
幼いころ両親を亡くして土産物用の陶器を作る職人の祖父に引き取られた一佳が令と出会ったのは、9歳の時。
令は大企業の息子で身体が弱く、療養の為に一佳の住む村へ母親と共にやってきたのでした。
男子か女子かわからないような外見、意地っ張りなその態度に皆と中々打ち解けられなかった令なのですが、夏休みのある出来事により、一佳と仲好くなり、
皆に好かれている一佳だったので、自然と仲間とも打ち解けるようになったのです。
だけど、みるみる元気になった令は東京へ戻らなくてはならず、お別れの時がやってくるのですが、
離れたくないという思いは、二人が夏に経験した出来事は神様に選ばれた運命の運命の二人だからと、そんな幼い思いと共に、毎年令が会いに来るという約束で、つながれていくのでした。
そしてそれは年月と共に互いを「好き」という感情に高めさせ、離れがたい恋人にするのですが、、、
とにかく、二人の離れがたい強い気持ち。
一緒にいたいという強い気持ち故です。
それはどんな困難も超えるという、ドリームを表現していました。
とてもとてもファンタジーです。
笑ってしまうのは「ゴーストごっこ」というあの映画のマネをするシーンがあることです♪
丁度上手い具合に、一佳が陶器職人ですしねw
この当たりはご愛敬かも。
あと、某大霊界映画に似ている?なんてシーンもあってみたりw
番外の「夏より」についても、書きたいのですが、これも大いなるネタバレになってしまうので、その後のお話ということでww
こんな幽霊のお話は、出てきたものはありましたがそれが主人公というのは今まで読んだことがなかったので驚きでした。
萌えとか、キュンとするとか、そういう分野は超越してます(自分の中では)
ただただ、結びつきが深いという、その一言につきます。
そしてとても優しくて深いファンタジーであるのに一瞬現実味を帯びた「愛」の物語であるということと。。。
とても評価に苦しみます。
ユニークと言う点ではとても評価したいし、甘いといえばそうでもあるし、試練でもあるし、ものすごくドラマティックというよりは、結びつきの深い二人なのに、更にまたより深くという掘り下げ型の話で、感動というのともちょっと違う?とにかく胸が熱くなるほどに訴えかけてくる!
しかし、ラストの十数ページ、何回も何回も読みかえして何度も胸の奥が熱くなっています。
本当の魂の、命を賭した愛とはこれのことかもしれません。