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ワンダーラスト…それは少年期の終わり。
wonder last
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
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ガツン!とヤラレマシタ。
衝撃です!!読みかえせば読みかえすほど、彼等の存在が頭の中に入ってきて、更に、そのまた更に、物語を心の中・頭の中で感じる事ができます。
久々に読み応えのある、考えて感じるマンガに出会いました。
まだ子供をひきずったまま、大人にもなりきれない、思春期まっさ中のもがいてもがいて抗えない自分をもてあます年齢の頃。
それぞれの登場人物のキャラクターがそれぞれ抱えるもの、そして性格からくる、仲良し7人組の中のそれぞれの立場とポジションが明確に表現されているために、彼等の気持ちが、彼等の心の内が手に取るように分かる。
BLでは確かにあるんだけど彼等の、主人公達の気持ちは、多分自分にも誰にも昔あったのではないかと、ふと懐かしい思いにも囚われる。
13年ぶりの再会を果たした中学校の同窓会。
それは、卒業と同時に離れ離れになったチャリ、シュージ、アカリ、ヒカリ、ノン、の当時仲の良かった仲間が、いなくなったヨリの為に集まる約束の日でもあったのです。
彼等は約束の時間、山の上にある小屋へヨリの骨を返す為に、集まったのでした。
中学時代、皆が学校や家庭や進路やそんな悩みに苦しんでいる時、ノンだけはマイペースで、だから皆ノンが好きだった。
そして、その「好き」はそれぞれにレベルが違っていて、だからこそヨリは・・・
どうしてヨリは死んだのか?
上手く伝えることができません。
ヨリが決して一人だけ大人だったとか、そういう事は決してないと思います。
それは執着という言葉だけではない熱病のような思春期の病だと思います。
救いようのない絶望と裏返しの希望。
この死によって、ノンに自分を永遠に刻みつけてとどめると共に、仲間にも刻みつける。
実に残酷で衝撃的な選択だったのです。
このヨリの死から解放される為の、いつまでもひきずったこの熱病から誰もが卒業するための13回忌だったのかもしれません。
そして描き下ろしは、親から虐待されているために誰よりも早く大人になりたいと切望していながら、大人になれずに高校卒業すぐに事故で亡くなってしまった彼等の仲間だったコンのお話が。
彼もまたノンが好きだったのですね(涙)
デビューコミックも奥深いものを感じさせ、現在雑誌に連載中のバレエシリーズもまた執着愛を魅せる展開で進んでおります。
この作品は、学生の頃に書いた散文小説が元だそうです。
確かに、その熱がこの話の基盤を作っていると思われます。
こうして見ると、ものすごく真摯に相手を想うことについて真正面から向き合っている作家さんだなという印象を受けます。
かなり中2病的な含みのあるお話ですが、現在と過去が交錯することでこの登場人物たちが確かに変わって大人になった姿を表現しました。
それが見事だと思います。
余談ですが、チャリのヘアスタイルがベジータで吹いてしまったのは内緒ですwww
後書きに曰く、この作品は小説が原型になって
成立したと言う。
そう言われて再読してみると確かに視点の展開が
小説的だ。それもかつての耽美小説と紙一重の様な
ざらつきを持って展開している内側へ内側へ籠り
展開しているサブカルかぶれの初書き小説の様に。
改めて読み込むとさり気ない所で時代の演出を感じさせ、
それがぬかるみの様な深さを醸し出している作品で
あると感じられる。
7頁の登場人物のやり取りに不覚にもニヤリと
したのは評者だけだろうか?
記憶とは時に厄介だと苦笑しつつも、そう言う感覚の
共有を味わいの演出に使ってくる当作の様な作品に
出会う度、次はどうなると固唾を飲んでいるのも
また事実だったりする。
ボーイズラブの実りは探せばまだまだ在るのだと
感じさせる、小癪な味わいの作品だ。
こんな作品っていうのもあるんだ…
とBLジャンルの奥深さを感じた一冊。
帯にあるのは「BL×サスペンス」。
でも実際はサスペンス感よりももっと
切なさとどうしようもなさが混じったイメージで。
上手く言えないけれど、
胸をひっかいていく単館系映画を見た後に似ている。
少年達の熱が引き起こした出来事の一部始終。
どうしてヨリちゃんが死を選んだのか。
その裏にあった幼馴染たち7人の会話から
少なからず誰かと似たようなことを
思ったことあるなと感じてしまう。
恥ずかしい位に幼くて熱すぎて残酷。
すっきりした風に物語は結ばれるけれど
現実的には謎もツッコミどころも沢山ある。
でも物語が稚拙すぎるとは思わない。
ハッピーエンドかと問われれば、
どうとも言い切り難く、
読者に靄を残すようにも感じる。
そして私は本作に対して
賛否どちらかだ、とか
好きか嫌いか、とか
感想を言いきることもできない。
すっきりするようでしない。
ただ、受け止めた物語。
レビューがしにくい作品でした。
ノンは自分の中の何かに区切りをつけ、
晴れやかに笑うのだけれど、
前述の通り、不思議な読後感に包まれた為、
私は「中立」評価にしています。
ダメな人は徹底的にダメでしょう。
甘さや萌えはありません。
BLには恋愛のキュンを求める方には
オススメしません。
感じるのは中二病的な痛み、病み、衝動、熱。
静かで暗い衝撃と見えるような見えないような光。
読んで感じるしかない作品なんだろうと思う。
カバー下のヨリちゃん、
中学生らしさと、真っ直ぐな好きの気持ちと
どうしようもない覚悟が見えて
一番切なかった。
私にはまったく合いませんでした。
お話のモチーフ、語りたいこと、それらは雰囲気に満ち溢れていてよかったと思いますし、私も好みでした。
なぜ評価が低くなったのかというと、読者に読み込ませるつもりならばそれなりのものを提示してほしかったからです。漫画という手法で7人という登場人物を中心にするなら、せめて描き分けくらいはしてほしかったですし、雰囲気重視ならば徹底してほしかった。最低限基本の骨子くらいはおさえておくのが筋だろう、というまったく個人的な主義からです。
ざらざらよりもさらに、不器用な思春期のごつごつ感を際立たせたかったのかもしれませんが、そこを何とか読ませるのが作家さんの腕だと思うのです。
でもこれはあくまで好みの問題であって、それがはまる人ももちろんいると思います。
お話の設定は面白かったし、思春期の痛さと貫けない温さゆえのより一層の救いの無さがあったと思います。不格好なまま、けじめをつけられないまま、生きていく醜さが描かれていると思います。テーマは本当に面白いし、描こうとしているものはとても興味深いのです。そこを描こうと思うのか、と興奮しました。
ただ、これを描くにはまだ何かが足りなかったんじゃないかと思うのです。この時点で世に出す、ということさえも含めて、「この作品」なのだと思うのですが。
私には合わないし、まったく好きではないです。ただ、それも作者の意図だと思います。そこを考えると神評価です。矛盾していますが、私にとって神評価であり、しゅみじゃない評価の両方が存在する作品なので、あえての中立にさせていただきました。
ストーリーとして登場人物のやりとり、感情など
緻密で、難しくもありましたが読みごたえがありました。
正直理解できていないところが多いです。
萌があるかといわれると個人的には無かったです。
ただそこは、ストーリー性が勝ります。
”骨を食べる”という点や”死ぬ事を変わる”といった
どうしてそうなったのか、と思う所は「好き」という
一言に尽きるのでしょうね。
あと余談ですが、タイトルが載っているページの字体がエヴァでした(笑)