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kiss wa itaikurai ga choudoii
なんの事前情報もなく、タイトルと表紙絵からコメディテイストかなぁ〜なんて軽い気持ちで読み出して、衝撃。
着地点はともかく、途中の道すじが…
え?えぇ〜っ⁉︎
…となりました。
で、それが心地良い衝撃か?と言われると、決してそうは思えない感覚で。
それは多分、主人公の小菅がどうしようもないから。
小菅もいいところがある、とか思える人には入り込める作品かもしれません。
一方、デザイン事務所にいる不思議な男・ハコイチ。
彼は話さない。
一見障害があるかのような書き方。「バカだから」という言葉を使っているのも気になった。
夢に立ち止まる小菅に優しいハコイチ。だけどハコイチには大きな秘密があって、これは驚き。
この驚きはまた更に大きな驚きにつながって、これは私にはドラマチック過剰系。
なんでこの2人が惹かれあったんだろうね…ってそこからふと立ち止まっちゃう。
ハコイチの過去がわかってきて、小菅の問題に関わってきて、ストーリーが怖い方向に動いていって。
読んでてこれどうなんの?って正直ちょっと怖かった。また刺す?って。
初めての2人の行為の時って、はっきりとアドレナリン放出のなせる技ですよね。恋心でも性欲でもなく、恐怖と興奮によるアドレナリン。
小菅が攻めなのもピンとこない。リバの方がしっくりくる。2人で噛み合ったりね。
…というわけで、つまらないわけじゃないけどどうも私には合わなかった…かな。
普通よくあるBLとは違う個性は感じました。「萌」で。
何人たりともハコイチさんを汚したり、損なうことができない不可侵ともいえる無垢さが愛おしかったです。
それに対して、借金まみれで自堕落な生活を送る小菅のダメっぷりときたら……。
そんな小菅の諦めと足掻きと自己嫌悪など鬱屈した気持ちが作品の中にぎゅうぎゅうに詰まってるけど、どこか嫌いになれませんでした。
デザイナーを夢見て美大受験に励んだ小菅は、受験で完全に燃え尽きてしまったんだなぁと。
素人同然でセンスのかけらもないというわけではないけれど、秀でたものがなければ「無い」も同じという世界で、この先ずっと勝負し続けなくてはいけないという現実に気付いてしまったんだなぁとか、センスと才能の塊みたいな同級生達を目の当たりにして、否応無しに自分を思い知らされ、描いていたはずの道を次第に見失ってしまったんだなぁ……とか。
だからといって逃げまくりの自堕落な生活を肯定できるわけではないのだけど、でも、なんかわかる。
性根は腐っていなかったはずの小菅が缶を持ち出し、ついに落ちるところまで落ちるのか……と思いきや、やはり救ってくれるのはハコイチさん。
ハコイチさんのクズ浄化力、すごい。
それにしてもおばあちゃんの手紙、泣きました。
だけどあんなお手紙を書くおばあちゃんに引き取られて育ったのに、何かにつけて暴力問題を起こしたってどういう事なんだろう……。
けっして騒がしくは無いけれど協調性はなく、文字は満足に読めないのに計算だけは恐ろしいほど出来たというあたりから何となく察するものがあるけれど。
小菅もハコイチさんも「攻めっぽい」とか「受けっぽい」といった安易なBLキャラではないところが、好き。
リバって欲しいなぁ。
一言で表す言葉が見つからない…。
グッときた?
胸を打たれた?とは少し違う。
ううーん、語彙力の無さがもどかしい。
言葉に出来ない引力でグイグイ引き込まれるように読みました。
表紙・タイトル・あらすじ、全部微妙に外れてる気がします。
【どうしようもないほど「好き」って言わせてやりてぇ】(帯より)
甘いお話を連想させるけれど、ちっっがーーーーーう!
攻めにそんなセリフはけるほどの懐はなかったぞ…。
むしろ受けの包容力に助けられてばかりやんけ…。
ーーーと、外見の印象ほどホワホワではなかったのですが
優しさがジワジワと沁みて、受けの純真さに泣けるお話でした。
純度100%のものに触れたとき、
浄化される気持ちと、相反する気持ち。
綯い交ぜになる心に救われたり、逃げ出したり。
攻め・小菅はクズでどうしようもないなと思う点が多々。
自分の自堕落さを自覚しながらも言い訳に言い訳を重ねる。
抜けだすチャンス・恵まれた環境はあるというのに
卑屈精神ばかりが口先に立つような人です。
でも悪人ではないのが憎みきれない。
小心者だけど内に秘めてるものはあるのですよね…。
受け・ハコイチさんは純度100%の塊のような人です。
心が無垢で、真っ直ぐ。
「ぼくは、バカだから」と辿々しく話す姿が愛おしく思えます。
"バカ"というのは勉強が出来ないという意味もあり。
読み書きは小学生レベル、数字にだけは滅法強い。
心根や話してる姿は小さな子供のようなのに、
彼が背中に背負ってるものはおよそかけ離れたモノで…。
それらすべて彼の生きてきた道にありました。
2人が出会い、不安に揺れる時間を優しさで埋めながら、
小菅の借金&進路問題・ヤクザなどが絡んでストーリー展開していきます。
出会いは奇跡にも見えました。
悪いことがゴロゴロ転がって転落して行くときは
どうしても悪いモノを引き寄せると思うのですね。
でも悪循環の中で小菅には1本の糸が垂らされた。
その糸をたぐり寄せたかと思いきや、自ら切り捨てたり、
七転八倒し正常な判断が出来ず。
ハコイチさんを守りたくて、
ハコイチさんに守られたくて。
そんなどうしようもない小菅を見捨てなかったハコイチさんは天使にも見えました。
もっと早くハコイチさんと出会いたかったと言う小菅に対し、
「これからでもいいよね…」
「だって、出会えたんだから、いいよね…」
と返すハコイチさんに涙が止まらなかった(;///;)
ハコイチさんの浄化作用は次元を越えて私も癒やされた。
小菅の良かった点は、初めてセックスに及んだ時です。
その前にあった"事"のせいでハコイチさんの感情が高ぶり自分を見失ってる状態でした。
このまま衝動的に進むのはダメだと、優しく抱いてやりたいんだと、
1度落ち着かせていたシーンに愛情を感じました。
傷ついたハコイチさんに「好きだよ」と何度も口にした言葉は沁みるモノが…(;///;)
純度100%の塊のようなハコイチさんの中にあるシコリ。
小菅の愛情で少しずつ解かれていくようでジンワリしました。
…まぁでも、初セックスの翌朝ですべて台無しでしたがね(#`皿´)ウガー
ハコイチさん見守り隊(爆)が出張ってきてちょっとスッキリ?かな。
冒頭はハコイチさんは孤独で寂しい人なんじゃないかと感じたけれど
周囲からめいっぱい愛されてたのが伝わってこれまた泣けました。
終盤は号泣しながら読み終えました。
小菅には生まれ変わった気持ちでハコイチさんを幸せにしてあげられる男になって欲しいし、
ハコイチさんは小菅に今までとは違う世界を沢山見せて貰って幸せになって欲しいです。
萌えたとか萌えなかったとかいう評価をするのは難しいのですが、何気なく読んでみて小説として面白かった一冊です。
消化不良な部分とか、突っ込みたくなる部分もあるにはあるのですが、定型に流れず個性的な作品に仕上がっているのが良いと思いました。デビュー作なんですね。うまい作家さんだと思いましたし、他の作品も読んでみたいと思いました。
ダメダメな主人公と謎の人物・ハコイチさん。実に不思議なカップルですね。
タイトルは、作者様がつけたのか編集担当の方がつけたのか分かりませんが、ちょっと作品の雰囲気に合ってないような気もして残念に思いました。
表紙に惹かれて手にとってみました。
ちるちるの受け攻めだけをチェックして読み始めたんですが、そっちが受けかーい!…とビックリ。
でも読み進めてるうちに、この受け攻めがはまってるように感じ妙に納得です。
借金があり将来に希望が見出せない小菅と、頭が悪く壮絶な過去を持ちながらも心優しいハコイチ。
小菅はダメ男(理由があるから憎めない…!)なのでさておき、ハコイチが愛おしくって!!
高身長のイケメンなのにバカだから喋るなと言われその言いつけを守るほど素直だわ、強いわ、背中に刺青を入れた経緯は切ないわ…とギャップ萌えな人物でした。
小菅の借金元はそうなんだろうな〜とは思ってたし、偶然すぎるだろ…とツッコミたくなる箇所はありました。
しかし読後感が非常に良かった〜。
根っからの悪人が居なかったからかな?
今作がデビュー作との事、凄く読みやすかったです。
別の作品も読んでみたくなる作家様でした。
作家さまデビュー作。奈良先生のカラフルなカバーイラストに心踊ります♪
読みやすい文章、脇キャラの濃さ、メインカプが惹かれ合う条件、エッチシーン。(喘ぎ過ぎない受け←重要)さりげなくて素晴らしい。ツボ過ぎる。
借金を背負って苦学している美大生の小菅純太と、彼のバイト先であるデザイン事務所社員、波古一貴(ハコイチ)のお話。ハコイチさんという男の人生に全て持っていかれちゃいました、わたし。
総勢五人の小さな事務所で働くハコイチさんの仕事はデザイン以外に関すること。資料整理やお茶汲み、昼食の準備、そしておそらく、経理関係。黙々と仕事をするハコイチさんに新入りの小菅が話しかけていると、やがて彼にだけ口をきいてくれるようになって、二人は、あ、あんなことに…はゎゎゎ。。。
美大に入学後、自分の実力の程度を知って受験前の情熱を失ってしまった小菅は、遊びに逃げて借金まみれになった。取り立てに怯える日々の中、小菅の救いになってくれていたのがハコイチさん。なのに、小菅はハコイチさんを裏切ってしうまうのか?
濡れ場に滾りました。滾りますとも。久し振りに滾りましたわ。ハコイチさんの背中には虎の彫物が。
彼の人生、物語でぜひ追っていただきたいです。
おばあちゃんからハコイチさんに宛てた手紙に、思わず涙しました。ハコイチさんが、彼を大切にしてくれた人たちから受けた人生の指針はとてもシンプル。それを素直に実践してきた彼の素朴な生き様に、慰められました。
前からなんとなく表紙が印象的で気になっていた作品。
でも何も下調べしないで、もちろんレビューどころかちるちるで見ることもなかったので、途中衝撃的でした。
自分としては結構BL読んでるつもりだったのに、今まで王道しか手を出してこなかったみたい…。
攻め受け体格差あるのに、受けが…大きい方…⁉︎Σ(゚д゚lll)
え?だって腕っぷしも強くて元やくざで年上で虎に例えられるくらいの獣感満載で噛みぐせもあるんだよ?獲物狙ってる目で見てくるし…そっちが攻めと思いますよ!思いましたよ!つながる直前までそう思ってましたよ!
うわぁ〜やられた〜騙された〜。
でもそれが逆に面白い!
期待を裏切られたわけではなく、期待以上の展開で騙された!すごく良いHシーンです。
萌えだけでなくやさしさが心に染み入る場面です。
その後の展開とか、攻めのダメダメさとか受けの設定とかあれ?って思うようなこともあるけれど、だからこそここのシーンがとても輝いていました。
才能はあるのにずるずるとした生活を送っているだめんず美大生の小菅、
そんな彼がバイト先のデザイン事務所で出会ったのは、
誰とも口を聞かず目も合わせない不思議で迫力のある美形ハコイチ。
千地さんの話の、スタイリッシュで、ニューマンドラマな
不思議なリアリティの感覚はこのデビュー作から特徴的。
受け攻め(ってこれがどっちか分からないのも魅力?)のどちらも
ダメさや不器用さも含めて人間としては可愛いと思うものの、
好きだったり想い入れたりできないので、
その分どうしてもサラーッと読んでしまうのかもしれない。
ハコイチの過去話や、ツッコミどころは色々あるのだけれど
奈良さんのポップな絵柄もあって、ファンタジーとして楽しめる。
一癖ある脇キャラが魅力的。
バイト先の社長、借金取り、ハコイチの親代わり……
世の中という道の真ん中をどこかはずれて歩いている男達だが
みな芯に暖かな心を持っている。
社長のいずみさんと花村さんの関係にも、興味津々。
「あとがき」にあるように、小菅のダメっぷりに嫌悪感を通り越して、可愛らしく思えてきました。
反面、不器用なハコイチにはもう親心の様なものすら感じ、応援したくなります。
個人的に小菅×ハコイチ=受×攻 と考えていたのですが、真逆だったので驚きました。
美大生の小菅純太は、大学を二年留年し、プロを目指しているわけでもないけれどベーシストとしてライブをし、ギャンブルにはまり借金をし、卒業も就職も見込みのないまま日々をただだらだらしながら生きていた。
そんな時、大学の先輩の紹介で向かった新しいアルバイト先で、少し変わった男と出会う。
彼は、誰とも口をきかず目も合わせないが、とてもきれいな男だった。
小菅は一瞬にして、この波古一貴(通称:ハコイチ)の瞳に魅せられてしまう。
当初、小菅の言うことにも誰の言うことにも答えてくれなかったハコイチだったけれど、小菅が彼の隣で悩みや辛さを話すのにそっと耳を傾けてくれていた。
そしてある日、たまたまコンビニにいた小菅がハコイチを見つけたことから、二人の関係が変わり始める。
初めて職場の外で会ったハコイチに小菅が必死になって話しかけると、初めてハコイチがその言葉に声を返してくれたのだった。
聞けば今年ほど、 2人の勤めるデザイン会社の社長の命令で、社長以外の人とは口をきいたことがなかったらしい。
その5年ぶりの相手が自分だったことに、喜びを覚えた小菅だったけれど、ハコイチの言葉はいつでも飾り気がなくまっすぐで、時々小菅の心を酷くえぐるものだった。
そんなハコイチをいじめたい気持ちになったり、独り占めしたい気持ちになったりと小菅の心は乱れまくる。
ハコイチのお陰で、せっかくもう一度デザイナーになりたいと思えたはずなのに、自業自得の借金により、その道が再び閉ざされようとしていた。
という話でした。
ハコイチは「バカがばれるから黙ってろ」と言われた約束を律儀にも守り続ける基本的には自分の気持ちに嘘もつけない正直者で、約束もちゃんと守る。
だからこそ、恵まれない子供時代を送っていたために、漢字も読めない、いろいろな経験が少ないことで間違った道に進んでしまったこともあったりもする。
一方の主人公の小菅は受験にすべてのエネルギーを使い果たし、そこでエネルギーの切れてしまったダメ学生。
自分以外の同級生の凄さや才能に、打ちのめされて何もかものやる気を失ってしまい、落ちるところまで落ちてしまっている。
そんな彼に、ハコイチのかける言葉は、お世辞や嘘を含まない分だけまっすぐに刺さってくる。
小菅はそんなハコイチのまっすぐなところに惹かれ、ハコイチはそんな小菅の頼りない部分を守ってあげたいと感じるようになる……
という話でした。
いろんな感情が溢れて、ジーンとなってしまいました。
私の場合は、それが高校だったのかもしれなかったけれど、入ったら思いもよらずに特進クラスにいて、でも自分の力が及ばなくて、ずるずる下がってくる感覚。
そういうのを味わされるのはいやですよね……
多分、小菅くんが味わってきたのはこんな感情。
でも、この物語中で何度も言われていたように、他の人の気持ちを想像することができても実際に感じることはできないので、それを安易に口にするのは確かによくないかもしれないなぁと思います。
ただ、聞いているよとう空気やオーラを出しておき続けるのはやっぱり必要なことなんだと思います。
驚きの1冊目の単行本でこのクオリティーで、こんなに少し切ない話が書けるなんてすばらしいと思います。
この話の続きではなくて構いませんが、次の本を読むのを楽しみにしています。