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chiruchiru michiru
最遙遠的距離
いやぁ…切なすぎて胸がキリキリしました。如月の身内を早くに亡くすと死が身近ってよくわかる。彼の寂しさとか、心の持ちようとか、涙が出た。キンピラがかけがえのない存在なのも寂しさを余計感じさせて泣いちゃう。如月がぜーんぶ飲み込んで本音を言えなくて、里見もあれに託すから拗れたけど最後はあの家でキンピラとワサビと末長く暮らしていくんだなって想像ができたよ…。そして榎本、あなたいい男すぎですよ…みんな幸せになれ
作家買いです。
内容は、作者さんもあとがきでおっしゃっていますが、まさに王道!
家族を無くすトラウマから、自分の気持ちを表に出せない如月。
片思いしていた相手の里見が実はゲイで、他の仕事仲間に片思い中。そして、その仕事仲間もゲイ。
こんな人間関係そうそうないけど面白い。
本当は、凄く寂しがり屋で、言いたいこともやりたい事も、すぐに我慢してしまうが如月が健気なのに、飲み会で泥酔した里見の誘いに流されてしまい。。。
付き合うわけでなく、身体だけの関係ですがその間の2人が凄く幸せそうなんです。
読者的に、里見が如月を好きになっていく過程や、プレゼントの中身も何となく分かってしまいます。でもモヤモヤせずに安心して読めるBLなのが、この作品の良さなのかなぁと思います。
優しい話です。いい人ばっかり出てくる。
そしてとにかく受けさんが優しいです。そして臆病。
最初に裏表紙の説明文「人の良すぎる受けさんは、攻めが好きだけど叶わぬ恋と諦めていた」という説明文を読んで「ウザ…」と、イマイチ読む気になりませんでした。
お人好しが損する話は嫌いです。
お人好しがお人好しのまま周りが動いてハッピーエンド!とかも嫌いです。
お人好しではなく、ただのバカなだけの話も嫌いです。
でもこの「散る散る」は読んでみたら、、まあ、たしかにイライラはしたけど、なんか本当、いい人だし社会人としてちゃんとしてるし、上司としてちゃんとしてるし、心が美しい人というか、、しかもハッピーエンドだし。
いい話でした。
読みながら何度も泣いてしまいました。ハルの片思いが切なすぎて、あまりにも不憫に思えた。
ひそかに片思いしてる相手に「いい男、上司じゃなかったら惚れてた」と思われ、次第に恋愛相談させられ羽目になってしまい…。寂しがり屋のくせに大人ぶって、ハルはこの恋心を心底に秘めて、里見と高橋を応援しようと決め…
胸が締め付けられるほど切なかったけど、正直里見の迂闊さと身勝手さにも、ハルの優柔不断さにも本当に呆れてました。何かあったらテンにしか言わないし、そんなにテンのことを頼りにしてるならテンと付き合えばと…(汗)。
里見も里見で、高橋にラブアプローチしながら、やっと高橋をその気にさせた途端「実はハルが好き、ごめん」ってなって…流石にそれはないだろうと腹が立って仕方ありません。ちなみにこの話のなかで一番好きなキャラは高橋です。いつか番外編出てくれたらいいですね…(涙)。
そして今回も、マスターの二又さんまた攻めを煽る担当(勝手に名付け←)として登場。『2119 9 29』のサイン会のときのおみやげペーパーの小話で主人公として出てるみたいですが、二又さんファンとしてはいつか復刻が出てくれたらいいな夢見てます。(ちなみに『ニコール』の復刻、本当に心行社さまに感謝いっぱいです。)
ニコールの話になると、なぜかこの作品を読みながら「『ニコール』と完全に同じパターンやん!?」って思いました。片思いの相手に「好きだけど恋愛感覚ではない。恋愛相談してもいい?」って言われて、ものすごく苦しくて諦めようと思ったらやっとあいてが?好きになってくれてハッピーエンド的な話…?
でも違うのはニコは本当に強い人で、男らしくて、最後の「ガス欠」のところもすごく人間くさくて愛おしい。一方個人的にはハルみたいないつまでもグズグズダラダラするような男はあまり好きじゃない。
まぁ、個人の好き嫌いは放っておいて、すごく凪良先生らしい一冊だと思います。初読みでも全然おすすめします。では、今回も泣かせて(←)ありがとうございました!
評価が高いの知っていたので買った後もじっくり読めるタイミングを待っていたら、待ち過ぎて後で購入したものたちに埋もれかけたり、読めば読んだで絶対に神評価なのに、どうレビューを書いたらそれが伝わるのかを考えてしまって長い間『書きかけてはやめる』を繰り返したり、私には色々ハードル高い作品でした(^_^;)
ハルは亡くなった両親と住んでいた家に一人で暮らしていますが、とりあえず孤独を埋めてくれる存在を求めたりはしません。
たくさんのオモチャに囲まれて、榎本という口は悪いが自分のことを心配してくれる(想ってくれる)幼馴染が居て。
自分よりも人のことを優先してしまう優しい心とかロボットのキンピラとの生活とか、ほんのり切ない片思いとか。心の中は実はずっと温かいんでじゃないか、と。
凪良さんは孤独と温かい心を同居させた素敵な主人公を、どうやって幸せにしてくれるんだろう、と読みながらも期待感しかありませんでした。
里見がキンピラに初めて会った時、優しく頭を撫でてあげるところとか、どんなに傷ついて絶望して帰宅しても『ハルチャン、オカエリ』って言ってくれるキンピラとか、恋と一緒にキンピラが壊れてしまう・・・・・・すぐに思いは重なり合うんだけど・・・・・・とか、とにかくキンピラが絡むとなぜか涙を誘われました。
他の人は違うのかもしれないけど、私は読みながらせつないけど終始幸せでした。恋人ではないけど、体の関係もあって、穏やかなふたりの休日を過ごせる関係。ふたりが裸で布団に包まっているところに榎本が遭遇したときも、里見を起こさないようにすることを優先しちゃうハルとか。生々しさを感じさせない描写はさすがだな~と。
里見の性格上、まさかそういう告白の方法を選択してくるとは思わず、ちょっと?な部分もあったけど、遠距離を乗り越えて一緒に住み始めてからは、『オカエリ』の声も2つになって、やっぱりロボットの言葉がじんわり心に沁みました。
榎本に対しては読んでるこちらも感謝しかないです(笑)彼があらゆる意味で一番高スペックでしょう!!
高橋くんもライバルなのに予想外にいい人で、悪者が出てこない。改めて考えたら、こいつらみんなイイヤツだな!なんか悔しい!(笑)
最後にいい大人が『名前の呼び方』に悩んでアタフタしているのも、この2人らしくて良かったですね。
もし未読の方がいらしたら、少し時間の余裕のある時にゆっくり読んでいただきたい。夏の話も寒い時期の話や鍋の話もあるから、季節も選ばないと思います☆
主人公ハルは幼くして母を亡くし、仕事に忙しかった父はほこりでは死なないと言っていたのに、事故で突然亡くなってしまします。
そんなハルがひかれたのは里見です。おおらかな彼とその背景の暖かな家族にひかれます。
でも、里見の好きな人は高橋くんで
ハルの里見への思いも、里見の高橋君への思いも正しくは伝わらないのですね〰
ずっと孤独をかかえて、キンピラというもの言うロボットを抱えて
ボーっとしているのが切ないです。
最後は気持ちが通じてハッピーエンドでした。
よかったです。
作家買いです。
作家買いですが、凪良さん作品の中でもかなり好きです。内容は皆さま書いてくださっているので感想を。
受けの如月が良い…!美形で、仕事もできてかなりハイスペックな彼なのですが、そういうことを鼻にかけるでもなく性格もかなり良い。両親を相次いで亡くしていることから大切な人を失いたくない気持ちが強く、ゆえに大切な人を作ることに消極的で、「良いな」と思う人ができても積極的にアプローチすることができない。
自分の事よりも人のことを優先してしまう性格なので、一歩間違えるとネガティブすぎたり自虐的すぎたりして嫌な奴になりかねないのですが、さすがの凪良マジックで、かなり好感度の高い青年です。
対して攻めの里見もいい感じです。家族に大切にされ、愛情豊かな家庭で育った彼は人に対しても優しい。ちょっとニブチンなところはあれど、いろいろなことに一生懸命な男性で、不器用ながらも如月に対して気持ちがどんどん傾いていく姿にきゅんときました。
あと脇を固めるキャラが皆さんいい味出してます。高橋くんなんて当て馬的存在なのに妙に可愛くて応援したくなりました。元カレなんて目じゃないくらい素敵な彼を見つけてください。テンに至ってはぜひともスピンオフを出していただいて、幸せになってほしいと思いました。テンがいなかったらこのお話は成り立たなかったんじゃないでしょうか。彼には「クロゼットの中の幼馴染」を超える、素敵な人を見つけてほしいです。うん、私も高橋くん推しです☆
あと忘れちゃいけないキンピラ。治ってよかった。如月の「寂しさ」の象徴でもあるのですが、キンピラの存在ゆえに、ともすれば暗くなりがちなストーリーにほっこりとした優しさがプラスされていたような気がします。
今までは自分が我慢すればいいと思っていた如月が、欲しいものは欲しいと素直に言える相手を見つけられて、そして最後に大きな愛で満たされて本当に良かった。
これからもずっと幸せな二人でいてほしいです。
切ない・・・切な過ぎる・・・
ハルのもってるすべてが切なくて、涙なしでは読めません。
世間でいうところの『貧乏くじ』を自ら率先して引いちゃうタイプ。
幼い頃から、ずいぶん辛い思いしてきたのだから
そろそろ自分の幸せを、他人を蹴落としてでも手に入れてもいいころなのに
それができない、他人のことを先に優先してしまうところが
ハルのいいところなんでしょうね。
そんなハルを近くでずっと見つめ見守り続けていた榎本。
最初、ひょっとしてこの人と・・?と期待してました。
番外編を読むと、榎本の中にも少なからずハルを想う気持ちがあったはずなのに
恋人という選択肢を捨て、あえて親友という二文字にこだわった榎本。
この人がいたから、ハルも今までこうして生きて来られたこと気づいて欲しかった。
途中からだんだん、榎本がかわいそうに思えてきました。
里見にしても高橋にしても、自分の気持ちにまっすぐで素直で
ハルのように自分のことは置いておいて、まず他人・・
とはちょぅと違って。それが悪いわけではないけど
せめて里見には、もっとハルの心の奥の奥の声を早く聞き取ってあげて欲しかった。
あんなに愛し合っていた二人だったのに、すれ違い始めると早くって
ハルさん、自分のことを優先することに気付くのが遅すぎ。
里見の前で泣くの遅すぎ・・・
そして榎本が言う通り、お人よし。
二人の気持ちがすれ違うたびに、読んでいて悲しくて鼻の澳がつーんとしっぱなしでした。
だから、里見とハルの気持ちが一緒になった時嬉しかった。
最後の最後の番外編で、今まで主任とか里見と読んでいたのを
お互いの名前で呼ぶようになるところ、これで一区切りのような
これで本当に恋人というか夫婦のような存在になれたのかな・・・て感じました。
それにしても、何度も言うようですが榎本さん次はあなたの番です。
必ず幸せになって欲しい・・
なんなら、高橋くんなんかどうですか?(笑)
如月の生い立ちからくる孤独感、失うことへの恐れなど感情移入しました。
辛いことがあっても決してひねくれたりせず、周りの人間を気遣い自分の気持ちより里見の幸せを優先する健気さに何度も泣きました。
でもそんな如月だから心から幸せになって欲しいし、書き下ろしの仲睦ましい2人にほっこりしました。
高橋くんに、如月のお父さんお母さん、里見の家族、榎本のお母さんなど、登場人物みんなが温かくて魅力的で。
巻末の書下しの榎本少年の「俺がハルをずっとずっと守ってやる」はきました。また泣きました。榎本にも幸せになって欲しいし、人を幸せに出来る男だと思います。
切なすぎ(ノД`)・゜・。
片思い中の男に片思い中のハルちゃんが切ない。
年上だったり上司だったりで素直になれないハルちゃんの意固地さが切ない。
失う事を思うなら初めから手にしなければいいと
幼い頃からの考え癖が払しょくできないハルちゃんの寂しさが切ない。
ハルちゃんを家で出迎えるワンコのおもちゃが切ない。
本文中に「ひんやりと透明な波がやってくる。」という表現に
鳥肌が立った。
BLで涙したのは今のところこの1冊だけです。