ふばば
「コーリング」シリーズ最終巻「エデン」にて、狂気の自爆テロを実行してしまった羽生の物語。
羽生は「コーリング」シリーズ第2巻の「ノーウェア」にて、一度は監禁した0課の浅岡に顔を撃たれて逃げられてから、段々周囲もついていけない異常性を表していきます。
テロリスト集団として警察からマークされ、一般社会からは恐れられていた羽生たちだけど、自分自身が傷を負い血を流してはじめて人殺しの意味を実感したのではないでしょうか。
そしてそれらを止めるのではなく、逆に取り憑かれたようにより過激になり、更に羽生は浅岡個人に執着していく…
そんな精神状態の羽生は、性の捌け口も投げやり。
テロ集団内の女性メンバーとのただの排泄に近い行為。
この女性の方も人に知られても見られても関係ない、という態度。女性とヤってもイけない羽生は、行為の途中でメンバーの岸本を呼び込み3Pをはじめる。
よくある事のようで、女性はすぐに抜けて岸本と羽生の行為になります。羽生は受け。
岸本は羽生を愛しているようで、こんな関係性が苦しい。
しかし、エスカレートしていく羽生に従うしかない岸本。
『…なあ おまえは オレと最後までいるか…?』
最中に聞いてくる羽生に『ハイ…』と答える岸本。
何を言っても何をしようとしても、岸本はついてくる、という確認をしたかったのでしょうね。
その甘えをどこか苦く思いながらやはりyesと答えるしかない岸本と、自分と対等な相手を遂に得られなかった羽生の悲惨を噛み締める。
「コーリング」シリーズで信乃に執着して、壮絶な最期を迎えたテロリスト羽生の物語。
まったくもって、彼がどうして信乃にこだわるのか?それはひょっとして?
あくまでも本編では推測しかできなかったけど
この本においても、はっきりと明言しているわけではないけど
あの羽生のやりきれない想いが溢れていて切なくなる!
そして羽生にも愛してくれる岸本という存在が。
彼の想いは報われているんだろうか?
それもまた思うと切ないのだが
でも、きっと違う形で岸本が好きなんだと思いたい。
人にはそれぞれドラマがある。
コーリングの主人公達にもあったように、羽生にも、そのほかのモブにだってそれぞれの人生ドラマがあるんだ。
それがかすかでも交わった時に何か変化が起きる。
そんなことも見逃さないかのような、この羽生に設定された彼のドラマ。
実に奥が深いのです!!
コレはコレで、激萌える!
本編では、謎のまま消えてしまった、テロリスト羽生。
この本では、そんな羽生の一面が描かれています。
羽生、まさかの、バイで、受けでした。
テログループ内の腹心・岸。
岸の方は羽生を愛しているようですが、羽生は、、
どうなんでしょう?
羽生は信乃に執着しているようですが、何を思って信乃にこだわっているのかは誰にも分かりません。
本編的には、羽生が、どんなに謎のヤツのままであっても関係ないといえますが、こうやって同人誌で羽生サイドのお話がちょっと出てきたりすると、より奥深く楽しめるって言うか、
宮本先生、
どれだけ深く世界を作り込んでいるんだ
って、感嘆しきり。
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