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内心描写が的確で、しかもそれを上手く言葉にしていたので、共感しすぎてついうるっとしました。
装丁も私好みで、小一時間見惚れました。
絵柄もどちらかというとかわいい系です。絵柄が可愛いというか、キャラの動きが可愛いと言った方が正しいかもしれません。
内容はちょっと暗めでとても切ないです。でも心が暖かくなる素敵なお話しでした。
踏み込んだ話を書きますと、楓の大好きだった兄が亡くなり悲しんでいたところに昔一夏を共に過ごした「お気に入り」の野呂が帰ってきたっていうのがお話しの始まりです。ここだけだと単なる青春の恋の話しかなっ思ったのですが、話しを読み続けて行くと青春は青春でも恋だけを指して言った青春ではないと気付きました。
正直語りつくせない程良かったです!
後ろの方にきちんと兄の話しも載っていますが、またそれを読んでは切なくなります。しかも楓のかけている眼鏡は兄のかたみなんですかね。
扱いにくいお話しをこんなに上手にまとめた作品を描ける雨隠さんは本当にすごいなと思いました。今後の作品にも期待大です。
読み終わったあと、感動で暖かい色で胸がいっぱいになってる中に、ひとつどうしても塗ることが出来ない空白がありました。「山田朝日の話」について、彼の気持ちを表現する言葉が見つかりません。自分だけが知ってるあの人こと。大切な大切な場所に閉まっていくのでしょうか。
本編のメイン野呂と楓は、二人とも見た目も性格も好みでした。小さいころの野呂が大変可愛いと思います。にまにまして読んでしまいます。
野呂(攻め)は、楓のお兄さんが亡くなった後、偶然会いにきた昔のお気に入りの友人(犬)。
楓(受け)は、喜怒哀楽がはっきりとしていて、思った事をすぐに口にしてしまうところがありますが、繊細で優しい人。
楓が抱えている「お兄さんが亡くなった原因は自分にあるかもしれない」という自責の念。
野呂が握り締めている過去と、楓に会いに来た本当の理由。それぞれが悲しく、知れば知るほど、楓も野呂もお兄さんも誰も悪かったわけじゃない・・・と思えます。
知らなかったお兄さんの姿、野呂らしくないよ。と思った野呂の姿。
帯にあるように「君がとなりにいないとき どこでなにをしているか 知らない」自分の知ってるみんなの姿が全てではない。自分が見えてる世界がすべてではない。と言われたような気分になりました。
でも楓は、野呂のことを野呂が話したいと思うときに、それがずっと先でも、もし話して貰えるのなら、いつか教えて欲しいって言うのです。
その時の野呂の表情が、その後の笑顔がたまらなくて、泣きそうになりました。
その後いろいろありますが、二人が気持ちが通じ合って野呂が嬉しいって思うシーンがすごく好きでした。少しでも気持ちが返って来て嬉しいって、小さいころの楓が満開の笑顔でボールを投げている絵が読み終わったあとでも、何度も何度も、ふっと出てきて、何故か胸を締め付けられるような気持ちになります。
上手く説明できませんが、読むたびに好きなシーン、癒される台詞が増えていくような感じがします。
悪人を泣かせる方法が良かったので買ってみました犬とつばめ
正直表紙を初見した時点では好きなタイプのカップリングではないかも…?と思っていたんですが
すごく良かったです!
なんとも言えない若さゆえのワガママな高校生男子らしさのある楓(受け)は、人間味があって愛しくなります。
対する野呂(攻め)もただ楓が好きで戻ってきたなありきたりな感じではなく、自分本意に動きつつ楓に振り回されるところもあり…
どちらも纏めて幸せになれ!そう思える二人でした。
ギドさん、すっかりファンになってしまいました。
なんともいえない人間らしさ、どうしようもないけどどこか優しいお話が、すごく魅力だと思います。
帯『君がとなりにいないときに
どこでなにをしていえるか知らない』
自分は恋まで百輪で初めて雨隠ギドさん作品を読んだんですが、それとはまたがらりと変わった世界観とタッチで読んでいてその世界にぐいぐい魅き込まれました。
主人公の兄がベランダから落ちて死んでしまう。
その数日前に、彼は兄に女装癖がある事を知り冷たい言葉を投げかける。
兄は自殺なのか、それとも事故死だったのか。
その部分はネタバレせずに是非読んで欲しいところ。
最後の兄は幸せだった事もあったんじゃないか、という一文が心に響きました。
カバー無しの装丁も内容に実にマッチしています。
いや、素晴らしかったです。
個人的には主人公はもちろんですが。兄が凄く心にぐっと来ました。
カバーなしで、本体表紙の紙が絶妙なグリーンにツバメの箔押し。
黒文字で入ったタイトルのロゴといい大きさといい、装幀が素晴らしい。
特に、背のタイトル文字の間に箔押しのツバメがきっちり一つづつ入っているところとか、感動もの!
この装幀で評価++!
中の絵も素敵。
正直言って、前に読んだ「恋まで~」は今イチぴんと来なくてレビューも書きそびれていたけど、こんなに絵がお上手だったとは!
ストーリーも、子どもの身勝手さや、狡さや、素直さがストレートに伝わってきてよかったです。
そして本編よりおまけの「金もち×びんぼう」!!!
このエロ目線がたまらない。
「山田朝日の話」も好き。
浮世の世知辛さから逃避する方法は幾つかあります。
その中にひょいと性癖だとか恋愛が織り込まれ、
その在り様の正邪について口角泡を飛ばされる事も
またしばし。
しかして浮世を漂っては思うのです。
人間関係に正しいも間違いもヘッタクレもないのだと。
この二人、いずれが犬でいずれがつばめか。
一応の暗喩はされているけれども舞台自体が読み進めて
行く内に二転三転どんでん返しし隙間に秘められた
人の業とも絡まって理屈小理屈を放り投げ出したく
なりそうになります。
むしろ二人ともが犬でつばめは退場した御仁なのやも
知れません。それとても恐らくこじつけでしょうけど。
当世の事なのに何故か昭和の残り香がふと濃厚に
感じられる、厄介な一作です。
幼なじみとの再会、同級生、男子高校生、トラウマ持ちの少年2人、THE手描き感を思わせる優しいタッチの絵柄…私の大好きな要素全てが詰まった作品で、堪りませんでした。読んでいてあまりの萌えに声が出ました。
神!作品!と言うよりは個人的なツボをどしどし突かれた感があるので「萌萌」の方が表現は正しいのですが…やはり一番良い評価をしたいので!
本編の中心CP以外にも2つのCPが出てくるので、最後のおまけ(?)漫画まで楽しめる作品でした。
すごいですね。
やっぱりストーリー展開が上手いなと思いました。
それに、今作はものすごく切なかったです。
兄を亡くした楓のすき間を埋めるように現れた幼馴染の野呂。
楓は、兄が亡くなる前に傷付けるような言葉をぶつけてしまい、自分のせいで兄が自殺したのではないなと悩んでいた。
野呂も複雑な家庭環境の中で、父に暴力を振るったことがあり、それが心の闇のようになっていて…
お互いに空いた穴を埋めるような楓と野呂だけど、お互いのことが好きなのは間違いないと思います。
そして、兄にも秘密があり、その秘密を共有できる相手・朝日がいた。
楓と野呂には未来があるし、兄は事故死だということが分かり、やっと前を向いて歩き出すことができるでしょう。
だけど、朝日はどうでしょう…
最後の朝日の短編は切なかったな…
なんだか忘れられない作品になりそうです…
雨隠ギドさんって、どうしてこんなに心に響いて、がっつりハートを掴むのがうまいんだろう!!
つばめが来る季節に、大好きなお兄ちゃんを亡くして悲しんで、ひょっとしてそれが自分のせいで自殺したんでは?と苦しむ高校生に、
11年前、兄が海外へホームステイでいなかった夏休みに偶然遊びに来ていて友達になった男子が突然転校してきて、彼に犬のようにくっついていて、
それぞれが抱えたものがありながらも、それを通して心を通い合わせて、そして人の心の痛みや苦しみや、そんことがわかるようになり、兄の事実も判明して、っていうお話。
大樹が11年ぶりに突然やってきたのには、ほんとうは理由があるんですが、その複雑な気持ちが切ないです。
だけど、楓は犬のようについてる大樹を本当にペットのように扱いながらも、実は楓のほうが大樹から離れられないという、
だからこそ、大樹には複雑な想いより、11年前の楽しかった嬉しかった気持ちが思いだされて優先されて、楓が愛おしくなっちゃうんだろうな~と思ったのですが・・・
どちらかというと楓が主人のつくりなので、その楓の気持ちが溶かれる変化がわかりやすかった。
兄の元を訪れた時に言った不用心な一言、それが自殺の原因ではないか?って。
それは、仕方のない無邪気な言葉だったかもしれないけど、大樹との関係の中で、相手の気持ちを思いやるという形になって、ちょっと大人になると思うんです。
そんな時、兄が講師をしていた時の塾の生徒が現れて、あれは自殺じゃないと言い切り、検証をしに行く。
肩の荷がちょっとだけ降りた楓は、大樹の気持ちを真摯に受け止めて彼をきちんと受け入れようと思う。
大樹の気持ちはとても複雑で深いものだけど、楓がそれを少し返してくれたことが嬉しいという彼の気持ちはすごく素直で、その表現がまたぐっとくるんです。
この大樹の言葉は、楓の気持ちはすごく等身大だなって。
描き下ろしとして、楓の兄・朝日の話がのっています。
彼が亡くなってしまったのは本当に残念!
きっとあの教え子とのひょっとしたらがまっていたかもしれないのに、、
でも、彼が救われていたことがわかって少し嬉しくなります♪
今のところ雨隠キドにはずれなし!やられまくりです
面白かったです。
やっぱりこの人の漫画って魅せるの上手いと
あらためて。これからの作品もまたまた楽しみになりました。
さて、お話。
大好きだった兄をなくしたのとかわりに帰ってきた昔なじみ。
小さかった頃、兄が居なくなった夏休みの少しの間だけやってきていた男の子。仲が良かったのに、兄がかえってくると同時に居なくなった。
そしてまた、兄が死んで居なくなったらやってきた。。。俺の犬
しょっぱなから、なんちゃ切ない(´Д⊂
胸ぐらキューンでよんでおったのですが。
とちゅう、後半に向けてとても可愛らしい作品でした。
友達?昔馴染?犬?それとも。
変化する気持ち
兄を失ってぽっかり空いたところに~
説明ベタなので、どうにもなりませんが、良かった。
良かった・・・のだけれど
兄のエピソードだけは切なくてどーしようもなかった。
残された相手が描かれているから尚更。
気持ちがそこに残っているのを感じてしまうから尚更。
弟さんたちハッピーエンドですが
なんだかちょっと心切ないお話でした。
というか、兄の女装~見つかる~のネタ
いつかどこかで同じような場面を見た気がするのだけれど
どこだったんだろう