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もう誰にも恋なんて…しない。
なんとなく絵を見て気になっていたのでつい購入してしまいました。
初読みの作家さんです。
つらい過去から恋愛に臆病になっていた彼南。
ただ、その場限りの快楽を求めるように誰でもいいと繰り返すセックス。
そんな彼南に声を掛けてきたのは学園カウンセラーで神父のジェイで。
ジェイは自分に恋をしろと言い、快楽を教え込んで来て…。
神父と生徒の学園モノ…という感じで読みすすめていってたのですが、途中でただの学園モノではないことが判明。
吸血鬼とは似て非なるBL界ではよくあるといえばよくある血ではなく精液を糧とするもの。
その半身となるものはその心からの愛情を捧げなくてはならなくて。
彼南のそれまでのおいたちというかおかれてきた立場がどこか淋しいもので。
彼が本当に求めるもの。
それを求めること、望むことは、後で後悔することにも繋がるからと逃げて臆病になっていたり。
それをジェイと出会うことで本当の恋に少しずつ立ち向かっていくような。
一方のジェイはその特殊な人種(?)によりいろいろと考えることろもあって。
その中で彼南との関係を深めていきたいとも思うんだけれども。
なんていうか、なかなかの執着攻な感じというか。
それほど本人にそう見せているわけではないんですけども。
それでも、自分と結ばれる人間が限られていることはわかっているからなのか彼南にジェイなりの愛情を注いでいて。
個人的には彼南の夢に同調して泣いちゃってるシーンが印象的でした。
全体的にはえちシーンが非常に多くて。
初読みの作家さんだったこともあって、こんなえちを描かれると思ってなかったのでちょっと驚きました。
『わんことにゃんこ』の作家さんですね。
ずいぶん昔のものを上下巻にしたそうで、後書きによるともともとは三巻まであるものが売れなかったので三巻が発行されなくて雑誌の連載だけで終わってしまったそうです。
なので、こちらはかなり読みごたえあります。
内容は所謂吸血鬼みたいな種族の話でした。
設定はカウンセラー兼神父のジェイと生徒の彼南で、この巻の一番キュンと来るシーンは映写機の操作をしながらジェイと彼南がイチャイチャするところです。
絵はちょっと古いけど、色んな危ない目に遭ってその度に二人の気持ちがより深く結ばれるのでなかなか面白かったです。