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kusattakyoushi no houteishiki
あっという間の三年間。…本当に読んでいてそんな感じでした。
この最終巻の冒頭の修学旅行で、敦と雅美はめでたく恋人と呼べる関係に収まります。だいぶ前から雅美は敦にほだされてたのでやっと落ち着くところに落ち着いた、という感じです。
稲垣と由里もようやく恋人になって透先生も両親にまさみを紹介し、雅美の自立、敦の卒業…最終巻らしき展開が満載なのですが…。
敦がどんどん成長して体格も立派になって、ちょっと寂しい気もします。可愛かった初期の頃が懐かしい。(本当はちょっとだけ、このまま攻めになるという珍しいBLも見たかった気も…)
あとがきに書いてあった、ドラマCDの収録で声優さんが「敦が攻めで雅美が受けだと知って驚愕した」というエピソードが面白かったです。
雅美が金髪に戻ったからか、キレイで凄く受けっぽく見えてしまう。本当に2
人とも変わったなぁ。
透先生とまさみが同凄する事になって、家を出る決意をした雅美に、寂しいと言ってぽろぽろ泣くまさみ。本当に家族愛もずっと丁寧に描き続けてくれた、暖かい作品でした。でも大学生編になってから、エプロン姿で敦にお茶をいれたり助言するまさみはやっぱり母親にしか見えないですね…。
卒業式の日に保健室で泣く雅美を見てこの漫画読んでよかったなぁと思いました。初めて敦にあった日からずっと思い起こして、嫌いって言われたり好きって言われたり毎日毎日付きまとわれたり…
雅美の涙は「こんなことになると思ってなかった」って感じがひしひし伝わって来ました。「誰かが大きく心に入り込むこと」が自分に起こったという事実がせつない幸せだし苦しい。これだけ長い時間をかけたから、きっとこの先より深くて長い付き合いになっていって欲しい。
凄く明るくて幸せな作品でした。
最終巻でこれでいいのだ!って感じです。正直同じ作者の「絆」に比べたら単行本の前半部分はテンポも悪く、キャラや話にも萌えられない、エロも少ない、と文句タラタラの気分でしたが、この5巻に限っては神。しかも帯がよしながふみさんの言葉で、「私ずっと思っていました。早くあっくんが先生を押し倒してくれたらいいのにって」とありました。さすがよしながさん!私も全く同感です。
そう、これは攻めの敦と受けの先生の変身物語なのです。1巻と5巻でキャラの見た目が相当変わってます。敦は成長期だとしても先生!おっさんっぽかったのに、どんどんキレイになって最終巻ではかなり色っぽいことになってます。これでこそこだかさん。これが見たかったのよ。
先生の兄のまーちゃんも色っぽいですが、彼は性別は男で女装こそしませんが、身も心も女性っぽく専業主婦みたいな人です。絵本作家の仕事もあまりしているように見えない。個人的にあまりBLの中で好みのタイプではないです。弟は美人なのに適度に男っぽくて素直じゃないので好きなタイプの受けです。この兄弟の家は資産家っぽく浮世離れしてて趣味で仕事してる感じですが。
最初敦が受けだと思っていてどうにも萌えられないなあ、幼馴染の稲垣相手でもゴツい感じだった先生相手でも。と感じたんですが、この子が成長して身長も先生に並んでガンガン攻めるとなったら話は別です。下克上大好き。10歳差の年下攻めというのも美味しい。1巻の最初の方はストーリーも迷走中という感じでしたが、雅美の髪が金髪設定になったあたりから「こっちを受けにしよう」と路線変更されたのかなあと想像します。
この巻に入っているバーのママと雅美達の父の過去の話もすごく良かったです。ブロマンス風で。幸男ママめっちゃいい奴だなあ。泣けるぜ。