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unisonシリーズの9作目の作品となります。
もう、9冊も出ているのですねぇ~びっくりです。
まだまだ終わりは見えて来ませんね。
今回のラストもまるで連続ドラマの終わりのように
次回作への期待を高めるがごとくの終わり方でじれったい(笑)
受け様の上司で攻め様の元恋人だった姫宮課長の嫌がらせが
一応の決着を付けたかに思っていたら・・・なんとまたしても!
課長と受け様の会社での気まずい感じは延々と続きます。
そして、受け様と課長の一騎打ちか?って思ったら
課長は受け様を自宅に誘い、攻め様との付き合いを
赤裸々に受け様に話して聞かせる、受け様耐え切れず逃げる
そして携帯を忘れた事に気が付き戻ると・・・
そこには血まみれの課長の姿が・・・
う~ん、なんか昼メロ的な方向に行っちゃってます。
プライドが高い課長の嫉妬は怖いですねぇ~
今までも遠距離だったのですが、今度は更なる遠距離に?!
次回も波乱の予感がします。
このシリーズはすごく好きなので基本は萌×2なのですが、そろそろ方向転換してもらいたいという気持ちで今回は中立。
もう、何というか、苛々します。個人的には本作で苛々がそこそこ頂点に達しそうになっております。作者さん、いい加減にしてくれませんかと言いたくなる。
(好きな方、ごめんなさい。私も決して嫌いではありません、今のループ展開が嫌なだけで。)
毎回毎回長瀬は踏んだり蹴ったりばかり。そろそろこのパターンにも飽きてきました…。
しかも、相手にとって不足はないような男気のある当て馬ならともかく、クラスや友達関係等の小さな世界の中での仲間外れ劇っぽいところが読むに堪えない。
前巻から引き続き、長瀬を陰湿な嫌がらせ(by姫宮)や単なる嫌がらせ(by滝来)が襲います。それ自体はまあいいのですが、問題はその内容なんですよねぇ。
【姫宮編】
元彼の恋人に、彼が自分をどんな風に抱いたのか知らしめて優位性を示そうとする、
かと思えば愛されなかった僻みを何の非もない相手に愚痴々とぶつける、
おまけに、あてつけか何か知らないが、自傷行為に走る。
恋に破れた辛さはよく解りますよ、でもそれだけで自傷までいくかな…?
女では実際こういうことはありそうですが、男の人でこういうのってどうなんだろ。
姫宮の人間性・行動がどうも女性的過ぎて、「BLの恋敵としての男性」である理由が弱いと感じます。
【滝来編】
この人も初登場以来毎巻毎巻相も変わらず地味~な嫌がらせをチクチクと繰り返しておりますね…。
長期出張で米国へ赴く桐生を空港へ見送りに来た長瀬を家まで送ると言ったその目的が
「彼はこのまま米国勤務になるかもしれません」と長瀬に伝えたいがためだったってところ(※Sonata最終ページ付近です)、そこを読んだらもう一気に脱力しました。なんて、なんて女々しい男なんだ…と。
考えてみれば本当にこの滝来もヘンな人です。
そんなことをしても桐生の心は決して自分には向かないということも判っているのに、
いつも何かしら長瀬を煩わせては溜飲を下げずにはいられない人なんですよね、この方。
彼の過去の恋の経緯には少ししんみりしないこともないのですが、自分を護ってばかりの彼に真剣な恋愛の出来る日は来るのやら。
「こんなに美形で有能な自分の恋の相手として桐生はふさわしい、だから欲しい」
↑こんな思考回路じゃ愛されるわけないよ…orz
昔愛してくれた件の彼が、もう一度彼に愛を教えてあげてくれたらいいのですがねぇ。
姫宮も滝来も、プライド高く能力も高いという設定なのですが、本当にプライドが高く賢い人間はそんな言動をとらないだろ…という言動ばかりです。
この矛盾を作者さんは感じないのでしょうか?不思議でなりません。
結果として、この二人、キャラとしてちゃんと違いはあるのでしょうが、両人ともたいへんな美形&桐生を憎からず思っている&プライドが無駄に高いという三点においてそっくりなため、わざわざ二人に分ける必然性が見当たりません。
何でもかんでも当の桐生じゃなく長瀬を責めるところまでそっくりだしね。
「どいつもこいつも、言いたいことがあるなら桐生に、ちゃんと面と向かって言え!!」
と言いたいよ。何で二人とも長瀬にあたるんだろ…。すごくみっともない。
桐生にとっての恋敵である田中の方が彼らとは比べ物にならないほど男気があって、非常に好ましいです。田中こそ、桐生にとって相手に不足はない恋敵ではないでしょうか。この違いは何なんだ。
もしやこれは長瀬と桐生、二人の人徳の差なのでしょうか。
だとしたら、作者さんに謝罪しなければなりません(汗)
どうせ出すならもう少し凛々しい恋敵をお願いします…と言うか、長瀬ばかり辛い目に遭う昨今のテンプレ展開を少し方向転換して欲しいです。次巻以降に期待します。
なお、公平性の観点から(肝心の主人公が一番女々しいかも…)という点は認めます、が、何分長瀬は主人公ですし、また、あくまでも「恋敵」という点からのレビューですので、その辺に触れないことはお目こぼしください(苦笑)