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ジェフリーとナイジェルの10代~カイトと出会う前20代前半を描いた短編集。
一生懸命一人前の大人になろうとしている若木のような彼らは、
本当に眩しくて可愛らしい。
本編でも触れられていたように、ナイジェルはジェフリーの初恋の人。
他の誰よりも密な関係を築く二人……友情以上恋愛未満の二人だが、
ジェフリーが望むような性愛的な関係をナイジェルは望んでいなかった為
二人の関係はカイトが現れるまでそのままだった。
カップルとしてのジェフリーとカイトはドラマチックでとても好きだが、
このシリーズが魅力的なのは、
壮大な歴史ロマンやタイムスリップというスリリングさに加え
1カップルの話に留まらぬ人間模様が描かれていることだと思っている。
その中でも特に、子どもの時からのまるで己の半身の如き
ジェフリーとナイジェルのあり方は、私の萌えツボど真ん中!!
本編開始前の、若い彼らの姿が読めるなんて、これが悶えずにいられようか〜。
そして、本編の怒濤のような展開を思うと
まだ物も恐れも運命の恋も知らぬ彼らの無垢さに、切なさがひとしお。
これを読むと本編への愛が更に深くなると思います。
ただし、本編あっての番外編。
個人的には萌えまくりましたが、これだけだとBL?って感じの話かも。
(本編だって薄いですけれどね、そしてこれはこれで面白いですが……)
・ ・ ・ ・ ・
『ミニアと呼ばれた男』は、まだ若かったミニアことヤン・グリフィスが
スペインに囚われた戦いの時の話。
表題作『女王陛下の海賊達』は、ジェフリーとナイジェルが
ウォルシンガムの館でキットと初めて出会った時の話。
長い彼の片思いと、海賊達との友情の始まりのエピソードだ。
*キットことクリストファー・マーロウはシェイクスピアと同年代の実在の作家。
非常な売れっ子だったそうだが、1593年若くして喧嘩で刺殺されている。
イギリスの鬼才、デレク・ジャーマンの監督作品『エドワードII』や
野村萬斎主演、蜷川幸雄演出で話題になった『ファウストの悲劇』の原作者。
ウォルシンガムの不出来で男色家の息子トーマス(架空)が、
「フランス王が持っているダ・ヴィンチの傑作聖ヨハネ・パブティスマにそっくり」と
マーロウを描写するくだりがある。
なるほどねー、あのどこか不敵なにこやかさはそうかもしれない……
ウォルシンガムは、1570年代前半フランス大使としてパリ在住だったので
家族を帯同していたとしたら、トーマスは少年期に
その名画を見る機会に恵まれたのかもしれない。
*レオナルド・ダ・ヴィンチ「洗礼者ヨハネ」
http://atokore.com/recipes/p/463
『ミニアと呼ばれた男』はヤン・グリフィスがナイジェル少年をイラつかせたり成長させるきかっかけになった頃の話。
イラストの美少年ぶりを見たらきっと誰もが虜になるジェフリーです。
ジェフリーの若かりし頃はそっち側だったんですね。(よくある流れではありますが)
はっきり書かれていませんでしたが、ミニア相手に攻めとか無さそうだから…
そんなことなんでもないことのように言っているし楽しんでもいるようですが、それを武器に生きて来なければならなかった少年の生い立ちを思うと不憫です。
ジェフリーがナイジェルを大好きで大切にして守ってる場面が好きです。
悩めるナイジェル少年のもがく姿がかわいいです。
『女王陛下の海賊達』では、キットのひと目惚れの瞬間とその後の長い片思いの始まりを読むことができました。
一途な思いと友情に免じてたまには優しくしてあげてと思ったりします。
また、カイトが荒れた海でブッカブーを見たときにナイジェルも見たことがあると言っていましたがその時の話や、若いジェフリーがワッツ船長の死後相続した船で船長として認められるまでの話も本編をより楽しむためには必読だと思いました。
物語が繋がって行く感じがとても良かったです。
彩先生のイラストも美麗過ぎて溜め息が出ます!
ジェフリーとナイジェルの少年時代のお話。
本当にとっても可愛いらしいです(*^^*)
ヤギを心配するナイジェルですが、まずは自分の心配を!
と思ってしまいました。
ナイジェルのジェフリーの為に航海長にと思うのが良かったです。
ほのぼのしてて微笑ましくて、サクサク読めました。
新刊楽しみですね♪
まだ、18巻以降読んでませんが……(^-^;
そろそろ読みますm(__)m
ジェフリーとナイジェルが、美少年だった時代のお話です。
とにかく二人が、思いっ切り可愛い!
そしてとにかく、ラブラブ。
抱きしめたり、抱き合ったり、頬にキスしたり、一緒に寝たり。
甘えるジェフリーと、厭そうにしながら、いそいそと甘やかしているナイジェルの姿に、おばさんは「可愛いい、可愛いい」としか言えません。
短編が4本。
ヤン・グリフュスが、何故スペインに捕われたのか。
クリストファー・マーロウが、ナイジェルに固執するわけは。
ナイジェルがブッカブーを見たのはいつ。
ジェフリーがどうやって、船長となったのか
本編では詳しく語られなかった過去が、彩さんの素晴らしいイラストとともに、明らかになります。
本編が波瀾万丈、危機一髪、これからどうなるの!?の嵐ゆえ、まだ幼いジェフリーとナイジェルの姿は、ひと時の憩いであります。
さて、ドラマCDのシーズン5の予約もしたし、年末年始は本編の再再読でもいたしましょうか。
この外伝は本編18巻の後に出版されましたが、私は15巻を取り寄せ中の為14巻の後に読みました。
特に問題なかったと思います。多分12巻の「スペイン編」の後ならば大丈夫だと思います。
全部で4編入っていて、どれもジェフリーとナイジェルの少年時代~海斗と出会う前のお話です。
BLではないのですが、二人の<友達以上恋人未満>と言えるような甘酸っぱい関係が書かれています。
幼い二人がすごくかわいい♪
こっそりとジェフリーxナイジェルもイイと思っている私としては(海斗ごめんねw)まさに読みたかったお話。
いろいろな葛藤や困難がありますが、全編にわたっていかにお互いが特別な存在なのかが伝わってきます。
そう、仲睦まじい二人の様子にニヤニヤがとまらない―はずだったんですが、
それなのに何でしょう、この胸の痛みは!
きゅーんと締め付けられるんです!!
だって14巻時点の二人の置かれた状況を考えると、素直に「二人ともかわいいわー、仲良しねー」とは喜べません(涙)
この頃はお互いが一番で何より大切な存在だったのに、今の二人は海斗を挟んだ恋敵関係。
固い友情に変わりはないのですが、少し複雑です。
別れた恋人と写っているアルバムを見て懐かしむようなw切ない気持ちになりました。
どうか最終巻(ハピエン信じてます)の後では、穏やかな気持ちで読み返せますように。
みんなの幸せを願わずにはいられませんでした。
長編「FLESH & BLOOD」の外伝、ジェフリーとナイジェルの少年時代からを語る短編集です。
カラー口絵の美しいジェフリーとナイジェルが素敵!
「ミニアと呼ばれた男」
大の親友であり果てない憧れの対象ジェフリーと共に、水夫としての人生を歩み始めたナイジェルの悪戦苦闘の日々。
一目で皆を魅了し器用なジェフリーと違って、隻眼でバランスも取れず船酔いをし、はっきりと足手まといだったナイジェル。本編では有能すぎるほどのナイジェルのこんな過去を読めて、より本編にも深みが出ます。
「女王陛下の海賊たち」
本編でナイジェルに恋い焦がれて、でもうるさがられるので冗談めかしているマーロウ(キット)の、惹かれて恋を自覚するその時。
おちゃらけているようなキットだけれど、彼が欲しいのはナイジェルの笑み。そんな純な恋に落ちたくせにやる事が反対で、まるで好きな子にいたずらしちゃうガキンチョ、みたい…
「妖精の分け前」
ジェフリーのナイジェルへの構い方もたいがいBLチック。スキンシップや思わせぶりな言葉の選び方なんて、この二人くっついちゃう?くらいの勢いです。
この一編では、少年時代の二人が乗った「キャサリン号」が嵐に遭い、ナイジェルだけが波間に海の妖怪を見てしまう、という展開。そして、ナイジェルが私生児だから魔物や嵐を呼ぶのだ、という中傷を受けるのです。でもいつでもジェフリーだけがそばにいてくれる。二人の絆の深さ!これでもナイジェルはノンケなんですよー(後にカイトを好きになるけどね)。
「船出」
お世話になったワッツ船長が亡くなった。そしてジェフリーが船主に。ナイジェルがかけがえのない右腕となっての初航海に挑む。
ナイジェルは自分に斬りかかってきた先輩水夫エディともみ合い、エディが水を飲んで死んでしまう。ユダヤ人である事を隠していたエディ。彼の悲しみも自分の心に刻み、より一層ジェフリーとの絆を感じるナイジェルです。もう、ひたすらナイジェルの片想い物語みたい…
受けのカイトが登場しないので、BLというより、ニアBL?
ジェフリーとナイジェルの少年時代が読めてよかったです。
ただ、こういう彼らの深いつながりを知ると、本編のカイトを挟んでいる関係が、とてもせつなくなりますね。
ナイジェルがかわいそうになります。
キッドも。
雑誌や小冊子、ドラマCDなど、文庫以外のものはまったく手を出していないので、こういう短編集を出してもらえるのは、うれしいです。
シリーズが完結したら、他にちらばっている短編も、こういうかたちでまとめてもらえたらうれしいですが、フェアの冊子などはむずかしいんでしょうか?
子供のころから優秀そうなナイジェルにも、船乗りになりたては苦労してたんです。
船酔いがあまりにもひどくて、自分は船乗りに向いてないんじゃないかと頭の中でぐるぐる嫌な考えがまわる姿はいかにもナイジェルらしい。
のちにナイジェルは精神的に成長し、船酔いを押してでも自分のできることを模索する彼は本当に努力の人でした。
そう思うと海斗は船酔いしても割とすぐに自分の役割を見つけ仲間に受け入れられてるからすごいです。
不器用なナイジェルと器用な海斗との差が見られました。
実際海斗は一切出てきませんでしたけど。
それがちょっとさみしいですね。
でもその分ジェフリーも可愛かった。
幼い頃のジェフリーはナイジェルに少し気があったわけですから、その分イチャイチャくっついたりナイジェルを宝物のように大事にしている姿が見られて嬉しいです。
あとは船乗りとしてのヤンが見れた事。
彼の優秀で船長の信頼も厚く自信に満ちた頃の姿を見るのは、本編をみている自分には胸が痛いです。
でも最後までかっこよかった。
悲しいけど4編ある中でヤンが出てきた話が一番好きです。