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こちらも作者さん初コミックで、表題は描き下ろし!?
表紙カバーはよくある昨今の絵のタイプで、派手さもなく、特に目を引きつけるものもないのですが、これがですね、読んだらいいんですよーー!!
この描き下ろし表題も、携帯コミック掲載作品の高校の生徒会を舞台にした3本も、それぞれの恋愛の形が全て違っていて、タイプも違っていて、それぞれに共感を呼ぶんです(自分的に)
何か、いい見つけモノをした感じですヨv
妹がお見合いをドタキャンした為に、謝罪に行く相模。
するとそのお見合い相手は、かつて大学の奇術研究会で一緒だった、そして関係がありながらそのまま自然消滅してしまった相手・上原だったのです。
気の向いた時にだけ研究会に顔を出し、いつも海外へふらりと旅にでてしまう上原。
いい加減そうな先輩なのに、その手さばきの綺麗さに目を奪われたいた相模。
それが、部の飲み会の夜上原の誘いの乗ったのが始まりで、互いの感情をあかさないまま、何の言葉も約束もないままに、気の向いた時だけの関係が続いていたのですが、ある日、イタリアに行くといったままそれが最後になり・・・
その間のそれぞれの気持ちに何があったのか、言いたいけど言えない想い。
切ない感じで、でもある種のリアルを呈して自分に迫ってきました。
お互いに臆病になっていた気持ちは年月を経て、どちらかが一歩踏み出さないと前へ進むことができない。
何年ぶりかの再会で、こうも簡単に復縁が?という疑問はこのさい不問にふしましょうw
これからが彼等の始まりなのですから。
そういう気持ちにさせてくれる、彼等の気持ちにすごく入れ込むことができたお話でした。
高校の生徒会モノは3組のお話があります。
◆会長の友人で面倒見のよい書記と、その人脈の広さから生徒会役員になった、ちょっとドジな会計係。
書記の優しさにひかれながらも、彼が本当は会長が好きなんでは?という疑問をぶつけると・・・
本当は互いが好き同士だったというお話。
◆生徒会長とピアニストのお話。
会長は音楽一家に育ったのですが、自分には才能はないとあきらめている。
そして父親の門下生であるピアニストと恋人関係なのですが。。。
このピアニストが結構ゆるい人なんです!
でも、きちんと見ていて自分を後押ししてくれるのは、その年上の恋人だったという、熱い熱はないけれど、長い間一緒にいてみているからこその関係だな、という印象。
これは年下攻めになります。
◆脱サラ喫茶店マスターと副会長
生徒会の役員達は、それぞれにそれぞれの道を見つけ進んでいるのに、自分は何もないと思って少し焦っている。
そんな時クラスメイトに紹介されて入った喫茶店の紅茶がとてもおいしくて、そこの常連になる。
自分に迷っている時に、そのマスターに癒されるのではなくて人生の一つを見せられて迷ってもいいんだと言うことを教わる。
どれも、どうしてそれが恋になってしまうの?
という恋愛感情というものからはカスリはすれど、ちょっと遠いものかもしれないのですが、彼等が高校生という思春期の悩みと迷いの中にある時期ということを思うと、これも出会いの一つという過程であることで納得できるのです。
そういうあいまいな姿は、逆にそういうもののほうが自然な感じがするのです。