おでんの人

おでんの人
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×20
  • 萌1
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
30
評価数
8
平均
4 / 5
神率
62.5%
著者
はにわ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

作画
はにわ 

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媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
シトロンコミックス
発売日
価格
¥638(税抜)  
ISBN
9784799710487

あらすじ

不況のあおりで入社したばかりの勝山大翔くんはリストラ組に。再就活中にお金が尽きて人通りのない道端で行き倒れてしまった。美味しい匂いで目覚めると目の前にはんぺんが! そこにいたのは眼鏡美オヤジ。手にしていたものはなぜかおでん。不審ながらも一目惚れしてしまった大翔くんで…!?
涙あり笑いあり、ほろ苦い切なさとトキメキ、別れと出会い…心が震えるすべてを詰めこんだ、はにわオリジナルBL初コミックス。絶対好きになるラブストーリー!

(出版社より)

表題作おでんの人

レビュー投稿数3

おでんの季節に似合うコミックです。

どのように知ったのかは覚えていませんが、
タイトルとあらすじが気になって、古本で購入しました。

読んでみると、心が温まる内容でした。
しかし、BLを読んでいるという感覚は全くありませんでした。

大翔くんは富田さんが好きで、その好きは恋愛感情ということですが、
人として好き、とか、家族愛として好き、というのを
恋愛感情と勘違いしてしまっているのではないか、
という印象を受けました。

一方の富田さんも、亡くなった奥さんに強く囚われたままで、
全てを拒絶しているっていう感じだったので、
富田さんが大翔くんに対して恋愛感情どころか家族愛の感情を抱くのも
非常に長い時間がかかるのではないかと思いました。

特に、富田さんの、大翔くんへの感情が、どちらの感情を抱いているのか、
判断をするのが非常に難しく、仮に恋愛感情だったとしても、
解釈に解釈を重ねた上で何となくBLっぽいかな?と思い込めば、
辛うじてBLのような気がするかな?という感じです。

今回の評価は、あまり迷わず「中立」です。
話の内容は確かに良い話なので、BLと感じられなかった部分を除けば「萌」評価です。
終始BLと感じられなかったのと、萌えられる部分が無かったので、「中立」にしました。

1

ジャンル:はにわ

リボー●同人のほうで有名なはにわ先生の初オリジナルコミックス。

オリジナルでもはにわ節、全開です!所々でゲラゲラ笑っちゃいました。
リストラされて行き倒れていた攻をおでんを持った中年の老眼鏡受(ここ重要)が助ける事からストーリーは始まります。
中年受け、と言ってもエロどころか告白シーンさえないので、受か攻はわかりません。でも、まぎれもなく、ラブストーリーです。
恋愛という愛より、人間愛って感じですかね。心があったかくなります。
何より強烈で濃ゆい脇役達。ヤクザみたいな社長やまん丸の親分、ほぼ妖怪なババア…
哀愁漂う個性的な彼らが、愛しくて笑えてきますw
名も無く見切れる子供がひたすら「バーカバーカバーカバーカ」って走ってたりwほんと、ツッコミが追いつかないw

ただ、世界観が独特すぎて好き嫌いは分かれるかも?いつだかに読んだ同人コミックスの帯に書いてあった、「ジャンル:はにわ」という表現が、凄く合ってると思います。
現に、はにわ先生の作品を読んだことがある私の友人3人のうち2人が、「理解しにくい」と言ってました。なんでだろう、不思議です。
ちょいちょい挟んでくる小ネタがたまらなく面白いんですけどねぇ。好みの問題かしら。
羽生山へび子先生と雰囲気が似てるかも。「僕の先輩」が好きな人にはオススメです。
とにかく、私の中ではかなりツボ!でした。今後も注目したい作家さんです。

2

ブロマンスの傑作。

「おでん史上、最高のラブストーリー」

・・・なんだそりゃw BLに期待するのはエロ!な面の多い私なのに、表紙の奇異さにうっかり手に取ってしまった本です。
そりゃそうでしょ。若い男の子と男の人しかいないBL本コーナーにこの白髪のおじいちゃんですもんっ。

あっという間にリストラされてしまい、金もなく腹を空かせた倒れてしまった勝山くん。実際にはいわゆる普通に明るい、元気な若者だと思います。
そんな勝山くんを助けてくれたのは人間離れしたおばば…から助けてあげるよう声をかけられた老人といっていい位のおでんのおじさん、富田さん。
メガネの奥で大きな目をパッチリ開いた、いつも笑みを絶やさない優しい美しいおじさんです。

でもこの富田さんには取られたのもかかわらず、最後の最後だけ一緒にいられた彼女との悲しい過去に結びついた辛い障害があります。それも相まって実は現代を生きてて生きてない、そういう後ろ向きさがあるのです。

周りの人たちもそんな富田さんが心配なのですが、結局味覚障害は表だって問題になりにくいタイプの障害だけになかなか助けることはできなかったのです。
愛情欠乏、というのはそう簡単には解決しないものなのですね・・・。

そこに一途な勝山くんは真摯にお付き合いしていきます。でもなかなかそんな簡単に代わりの位置になんか座れるもんじゃありません。
「無意識にこの世にいることを拒んでいる」
富田さんは結局倒れてしまいます。そこから連れ出す手立てはどこにあるのか。誰ができるのか。
結局はあれだけつらい思い出であったおでんの香り。そして彼を待ってくれてくれる人。それだけだったのです。

BLと言えばどうしても性愛に偏るし、帯にも「一途ワンコ青年×メガネ美オヤジ」なんて書いてあったりするので物凄い絵図を想像してしまったのですが、この本はそんな要素入れなくてもちゃんと愛があります。

そう、にじみ出るおでんのかつおだしのような。
すべての大団円の後の勝山くんと富田さんの幸せおでんメイキング風景も合わせ、ぜひ手に取ってほしいと思います、帯の変な煽りに負けないようにしながら。

2

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