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blaxk diamond
不破慎理先生の2011年作品。
2011年にしては、なんとなく往年の少女漫画風というか、ドラマチック韓流というか、そんな舞台設定の作品です。
父親の死によって20才で後を継いだ会社を異例の成長に導く「若き帝王」、冷酷で手段を選ばず、無能な部下は容赦なく切り捨てる。秘書としてそばに置いているのは幼馴染だが、彼に対しても暴君の振る舞い…
しかし帝王・御門由宇(みかど ゆう)は、実は父親に殴られ、義母に殺されかけた被虐待児だった。
…という冒頭。
悪夢に苦しみ、何も愛せず、傲慢な由宇。
そこに更に鬼畜なライバル社長が現れて、由宇が父親を殺したんだろうとか色々揺さぶってきて…
…と波乱もあり。
あれほど暴君だった由宇が秘書の邦彦さえいれば、みたいな本音を告白し、邦彦ははじめから由宇に忠誠と愛を誓っていて、悲しみと切なさを越えて無事ハッピーエンドとなります。
読みどころは、由宇の暗い過去と、ずっと愛して寄り添っていた邦彦の一途さ、でしょうか。
1冊丸ごとの物語でドラマチックな割にはさらさら〜っと読みやすかったです。帯の文言は大げさすぎかも…また、黒いダイヤモンド…由宇はそれほど黒い人間じゃないです。ただ愛の求め方を知ろうとしただけ。
社長と秘書。
社長は若き帝王と呼ばれている
自社にも他社にも容赦ない。
秘書は、お金持ちの御宅で庭師と家政婦をしていた者が結婚しできた子供。
お金持ちの御宅のおぼっちゃまの唯一の遊び相手だった。
それからずっと2人は一緒に過ごしている。
よくありがちな設定ですが
作られた世界が嘘っぽくないため、読みやすかったです。
子猫を飼うことができて良かった。
ただ心を病んでしまったおかあさんはどうなのだろう。
産んで育てられなかったおかあさんもいる。
いろんな思いがありすぎると
気が散漫になるので
このくらいの描かれ方が丁度よいのかも。
不破先生の作品は昔から何故か好きでよく読みます。どんな展開でも、ひねくれていたり、性格が悪そうでも、いつもキャラが優しく魅力的だからかもしれません。
内容は、秘書•邦彦×ミカドコーポレーションの社長•由宇のお話です。
2人は幼少時代から一緒にいて、恋人というわけではないけれど、身体の関係をもっています。由宇は「冷酷で手段を選ばない男」とか「若き帝王」と呼ばれ、身体を売りに契約を取ってる節もあるので、手段を選ばない男と思われています。ワンマンなやり方とはいえ、二代目社長として、会社を大きくさせてきたわけなので、社長としては十分ではあるんですよね…。邦彦は、そんな由宇を、幼い頃から見守り続け、現在は片腕として働く中、由宇の幼い頃からの事や内面に抱えてる繊細な部分を知っている分心配でならないんです。女王様のようなキャラですけど、由宇は心の傷を抱えていたんですよね…せつない気持ちになりました。
そして、2人で定期的に訪れる病院に秘密があって、ライバルがその秘密を知り、病院を買収しようとしてきます。シリアスな展開にはなってきたんですけど、バタバタと終わった感じで微妙でした。一冊に収めるには、2人の心情の葛藤や秘密の部分の解決が物足らなかったかなあと、もう少しゆっくりした展開で読みたかったかなあと感じてしまい、微妙な評価になってしまいました。
不破先生テイストなので、シリアスなお話なんですけど、全体を通せば優しめのお話になっていると思います。