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tsumiki no koi

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20 加賀谷の大きな愛に感動
                    加賀谷の大きな愛に感動
                作者様買いです。
評価が高い名作、やっと読むことができました。
個人的に好きだった場面は、
蓮が加賀谷のところでハウスキーピングのバイトをしている時、
普段は仕事に集中して、話しかけても全く気がつかない加賀谷が
部屋から出てきて、蓮にキスだけして戻る場面。
キスだけして、戻っていく加賀谷の行動に驚き、翻弄される蓮がかわいい。
親からの絶対的な、盲目的な愛を注がれることがなかった蓮にとって、
盲目的に自分に尽くす加賀谷の気持ちが理解できない。
たくさんの愛を注がれているにもかかわらず、
加賀谷を失うかもしれないとずっと疑う蓮が切ない。
失った時に傷つかないようにしている。
積み木のようにある日突然崩れるのではないかと、ビクビクする。
そんな蓮に対して、愛されている自信が持てない蓮を理解し、
包み込む加賀谷の愛がすごい。
加賀谷は蓮に安心して、揺るがないことをわかって欲しい。
そして最後の章で、加賀谷視点で語られる蓮への深い想いが、本当に良かった。
じわじわと心が温かくなりました。
 幸あれ。
                    幸あれ。
                何度も再読している作品。
相手を騙すつもりが、いつしか本気の恋に落ち……というミイラ取りがミイラに……という時々見かけるパターン。
それを凪良さんが書くと、こんな心にしんと響くような話になるのかぁと初めて読んだときに思いました。
生まれ育った環境は全く異なるけれど家族の愛に恵まれなかった点は共通している二人の地道な恋愛というか、蓮は加賀谷の深い深い愛情に包まれて生き直すといった感じかな。生まれ変わるじゃなくて。
いくつか好きなシーンがあります。
●詐欺師として逮捕された蓮は、服役中ずっと加賀谷を騙した事を後悔し続けてもう二度と嘘はつかないと心に決めた。
それなのに、出所の際に迎えに来た加賀谷に対して嘘をつくところ。
●多くの人たちが『平凡』とか『普通』と思っているものは、実はすごいバランスの上に成り立っている。とか、
アドベンドカレンダーをめくるのを楽しみにしているところか、クリスマス過ぎてもそれを捨てずに大切に取っておいてるとか、蓮がいじらしすぎてキュウウウウっとなる。
●クリスマスの夜。
生まれて初めて乗った観覧車から眼下に広がる夜景を見て「一粒一粒に誰かの暮らしがあって、その全てが完璧な幸せで作られているわけじゃない。でもとてもきれいだ。」というところ。
そして、あの蓮が初めて願いを口に出せたところ。
確かに一章、二章は蓮視点は切ないし苦しい。
服役して更生しても前科持ちということで色眼鏡で見られてしまうエピソードは苦しいけれど、仕方ないかなと思うんです。
読んでてすっっっっっごく悔しいのだけどね。
理解ある懐深い夫婦の元で働けてハッピー!万事OK!みたいなご都合主義ではないところがいいと思う。
そして三章の加賀谷視点が、ご褒美ターンというかとにかく愛に溢れていて好き。
かなり自制心の強いお方だと思っていましたが、クリスマスツリーは2本買おう!とか、時折タガが外れてしまってる様子が微笑ましい。
そして「勝手に色々なものを贈ろう」と密かに決意なさいましたね!
「もう!聡、買い過ぎ!!!」って蓮に叱られるくらい、あれこれ何かと買い込んでほしい。
 裕福な医師×恋愛詐欺師の恋 かなり切ない作品
                    裕福な医師×恋愛詐欺師の恋 かなり切ない作品
                先生の「美しい彼」「未完成」「全ての恋は病から」「累る」などが好きな作品。
こちらはしばらく積み本となっていたのですが、やっと読みました。
不幸な生い立ちの末恋愛詐欺師となった蓮と、そのターゲットになった裕福な医師加賀谷の恋を描く作品。
本編は全体の真ん中くらいまで。
蓮が加賀谷を嵌めていくんだけど、加賀谷の誠実さや一途さにだんだん絆されていく。
蓮がかなり辛い生い立ちで、孤独でやさぐれている描写が切ないです。
紆余曲折あって、本編最後に結ばれる二人。
最後は加賀谷の一途で深い愛に、胸が締め付けられました。
後半の『CHRISTMAS BOOK』は、同棲し始めた二人のお話。
一緒にいても、この生活がずっと続くとは信じられない蓮。低い自己肯定感はそんなに簡単になくせない。それで時々ギクシャクしてしまう二人。
加賀谷にお見合い話が来たり、蓮が仕事を見つけても前科者のため雇い主とうまくいかなかったり。
単純に幸せとはいいきれないお話が進んでいきます。この辺はちょっとお話が重たくて、なかなか読み進むのが難しかったです。
加賀谷の見合い相手として登場した万里は、明るくてさっぱりしてて、蓮と友達になる様子もほっこりしてよかったです。こういう女子でいい子が出てくる作品、好きです。
最後はようやく本音でぶつかり合えた二人が、ロマンチックに仲直り。こんなふうに、時々衝突しながらも、ずっと一緒に過ごしていって欲しいなぁ、と感じさせるラストでした。
最後のSS『NEW YEAR’S BOOK』は、初めて二人で過ごすお正月。とにかく甘々な短編。着物を着たままの濡れ場がエッチでした。
濡れ場は数回あるんですが、普段は優しくておとなしい感じの加賀谷が、その時はちょっと強引にグイグイ求めるのが、ギャップ萌えで良かったです。
後書きによると、本編は文庫デビュー前に書かれた作品に加筆修正し、後のニ編は書き下ろしとのこと。かなり初期の作品なんですね。
本編は、この先どうなるのか、とどんどん読み進んだのですが、後半の書き下ろしはちょっと内容が重かったからか、あまり没入感は得られませんでした。
先生の作品は、もう少しコミカルさのある方が好きみたいです。
シーモア 挿絵付き
 胸にくるものがある(¯―¯٥)
                    胸にくるものがある(¯―¯٥)
                じんわりと胸にしみる。
基本的に甘々が好きですけど、こんな甘いだけじゃないお話もやはりいい。
受け様は、男専門の恋愛詐欺師の蓮。本名は透。
今回新たにターゲットにしたのは、大病院の息子で医者の聡。
詐欺師とカモ、という出会い。
でも、聡から対価を求めない掛け値なしの愛情を向けられ、罪悪感を覚えるように。
「好き」という気持ちを自覚して葛藤する透。
透の気持ちに引き込まれて、私も苦しくて切なくて。
とてもリアルで胸にくるー(¯―¯٥)
CHRISTMASのお話もとても好きです。
罪を償っても、世間や人の気持はハイそれでおしまいって訳にはいかない。
頑なな透が歯がゆい聡。
普段は穏やかな聡が、透が欲しくてままならなくて激昂するのが嬉しい。
NEW YEAR'Sのお話は聡視点で、ご褒美みたいな気持ちで読みました。
聡の透への気持ちはよく伝わってましたけど、やはり攻め様視点はいいわ~。
聡の着物フェチも知れましたしね。
いや~聡もちゃんと男なのねぇ( ´∀`)
積木のようにいつ崩れてもおかしくない不安定さ。。
一つ一つ、愛情や約束を積み上げていく2人の姿が、本当にとても好きです。
また、凪良先生の言葉選びが美しくて秀逸。
もちろん、朝南かつみ先生のイラストも儚く美しくて、もう新しくは見れないんだな、と改めて残念に思います。
 崩れ落ちても積み直せばいい
                    崩れ落ちても積み直せばいい
                作者買いです。
開業医の長男と、その資産狙いの恋愛詐欺師の物語でした。
最近読んだBL小説の受けがどれも不幸な生い立ちの子ばかりだったので、またか思いましたが不幸な受けが幸せになるお話は好みですし、まあまあと思いながら読む。
辛い暗いシーン多めなので、加賀谷がひたすら蓮に甘々なのが救いでした。
加賀谷が好きだったという後輩や、お見合い含めた家のアレコレ、公園でで会ったおばあさんの件についてはもうちょっとその後が知りたいと思いました。
それと、生まれ育った環境の違う2人がやっていくには、愛だけではなかなか乗り越えられないものもあると思うので、完全にハッピー!って感じに思えなかったのは私だけでしょうか?
何度崩れ落ちてもその度に一つ一つと積み木のピースを積み直せる2人であって欲しいです。
攻め目線のNEW YEAR'S BOOKが好きです。
蓮が子供時代に味わえなかった幸せな時間を2人で取り戻そうとしてくれる加賀谷の優しさに癒されました。
 詐欺を繰り返す動機
                    詐欺を繰り返す動機
                恵まれない生い立ちから恋愛詐欺師となった蓮
蓮は、結婚詐欺を繰り返す自分の本当の動機理由を、自覚していなかった。
連は、積み木遊びのように積んでは崩す、恋愛ごっこ=詐欺を繰り返す。
でも、標的にした相手・総合病院の長男である医者の加賀谷から、とんでもなく本気の愛を注がれて、
自分の中の凍った心の歪み・・詐欺を繰り返す動機になっていたしこりが氷解していく。
幸せそうな人を憎く思う訳は、裏切らない無償の愛を手に入れたかったから。
愛を注がれて、自分の今までの生き方を思い返す事ができるようになる蓮。
蓮のカモになった加賀谷は医師。
心理学の素養があるので、蓮の心の傷には手当てが必要だと感じることが出来たのかもしれない。
積み木のように崩れない愛、安定した心の土台を蓮に与えてくれた人。
なぎら先生らしい、心理攻め、マイノリティを見つめる目、がこの物語にもありました。
主人公の心の揺らぎが、面白かったです。
なぎら先生の登場人物の設定は、性善説。悪人は居ないって前提の世界感なんでしょうね。
 最初から泣いちゃった…
                    最初から泣いちゃった…
                いつも後半でグッと流される作家さんですが、前半から涙が止まらず、切なくて苦しいお話でした。特に、自分の気持ちを自覚するシーン、過去を後悔するシーン、クリスマスを心待ちにする描写…。心の揺れる様子を丁寧に書かれていて何度も読み返してしまう話です。
でもバイト代はもらって欲しかったし誤解も解いて欲しかった。脳内EDで誤解の解けたシーンが流れたので良いのですが、そこがスッキリすればもっとよかった!
2人でずっと幸せになってほしいし、安心して生活していってほしいです。
 崩して重ねてを繰り返す積木の恋なのですね
                    崩して重ねてを繰り返す積木の恋なのですね
                 凪良先生の作品は3冊目です。先生の作品は切ない系しか読んでいないのですが、暴力的で打ちのめされるような絶望感はなく言葉が優しいというか、、なんとなく心地よいので気負わずどっぷり浸れるのが気に入っています。
 この作品の主人公である蓮は詐欺師なのでこの先必ず良心の呵責に苛まれる展開になると容易に想像できちょっと面倒だなとも思いましたがさほど構えることなくすんなりストーリーに入り込めました。
 
蓮の生い立ちとこれまでの生き方を考えると価値観や複雑な心情は簡単に変えられるものではないだろうしどうやってこの世間知らずなボンボンと?・・・ってある意味ワクワクに似た感じでページをめくる手が加速しました。結局蓮が詐欺行為を重ねながらも会う度に疑うことなく注がれる加賀屋の無償の愛情が蓮の心の柔らかい部分に積み重なっていったからなのかなって思ってます。
 加賀谷と優しい時間を過ごすほどに増していく罪悪感、やがて加賀谷の存在が失いたくない心安らぐ場所なのだと自覚し重ねた身体で初めて感じる快感。この場面は切なくてやるせない気持ちになりました。
 この直後厳しい現実に向かい合う事になるのですが、蓮がこれ以上傷を拡げずに済んだと少しホッとしました。加賀谷も加賀谷で蓮に似た誰かを想い夢中になったという事実を隠していたのだけど、蓮も自覚している通りさすがにこれは同系列に並べられないですよね。。
 2年の服役を終え出所した時に加賀谷の靴の先が目に入った場面、本当にうれしかったです。再会はもうちょっと先になるのかなと思っていたので、一緒に生きたいと食い下がる加賀谷に初めて男前を感じキューンとしました。
 加賀谷と蓮が一緒に暮らし始めて一安心と思いきや現実はそう上手くいかず、蓮は生まれて初めて安定した幸せを味わいながらもいつか失ってしまうのではないかと不安に思っていて、いつその時が来ても大丈夫なようにと心から甘えることが出来ないんですよね。そんな中加賀谷は母親にお見合いを強制されるし、その母親は蓮の存在さえ認めようとせず、、やっと見つけた飲食店のアルバイトも前科者というハンデによって失ってしまう訳だし、、。いろいろ辛いです。でも世間なんてそんなものですものね。犯罪歴があってそれが詐欺なら誰だって警戒します。でも!賃金の未払いはめちゃくちゃ気になりました。これは労働法にふれるのではないでしょうか。このお店での話は以降出てきませんでしたが気になってしかたありません。それからお祖母さん、蓮は下心があって近づいたわけじゃないからね!っと言いたいです(涙。まあこれらの件があって二人の心の距離が縮まったり蓮に同年代の友達ができたりするわけですが、、、。
 最後に加賀谷視点でのお話が入るのですがはじめて加賀谷の心の中が知れて嬉しかったです。蓮は何も欲しがらず一緒に暮らし始めてしばらくたっても元から少ない私物を増やさないのでいつかいとも簡単に消えてしまうのではとやっぱり不安だったのですね。蓮の思い出になる物を増やしたくて少しずつ贈り物をしていく加賀谷の心情も切なくて胸にくるものがありました。この先だって遠慮なしに寄りかかるような関係にはならないと思うけど、二人と一匹がいつまでも平穏無事に暮らしていけますようにと願わずにはいられません。
 だけど加賀谷はなぜここまで大きな器で蓮の事を粘り強く受け止め続けられるのだろうか、、、。愛してしまうことに理由なんてないのかな。。
 
 重い話のわりにあっさり読めてしまう
                    重い話のわりにあっさり読めてしまう
                ゲイ相手の恋愛詐欺師と、カモられるお医者さんのお話。いいお話でまとまっているのだけど、話自体が短くて、本の半ばで本編が終わってしまうのが物足りない。特に、じっくり読みたい後半の、恋愛の自覚→葛藤→逮捕→服役の流れが急ぎ足に感じられてしまった。
恋愛詐欺師としていろんな男を手玉に取っていたはずの蓮が、加賀谷に惚れたきっかけが、お金を渡した後にセックスをしなかったから、というのはちょっとピュアすぎでは。好きになってからも、いっそ加賀谷に正体をバラそうか、という葛藤が読みどころなのに、サラッと流されているように感じてしまった。
加賀谷の過去の恋も含め、騙される側の心理、騙されたとわかってから許すまでの葛藤なんかも掘り下げてほしかった。それがないと、もと詐欺師の蓮を「心がきれい」とまで言い切る加賀谷の気持ちに共感できない…。
後半は出所してからのエピソード。クリスマスのお話は、バイト先に誤解をされたままなのが、どうにも後味が悪い。というか、蓮がこれから生きていく上であんな重要なセリフを加賀谷に言わせたのだから、それを受けた蓮が自ら誤解を解きに行くという行動をしなければ、話が完結したことにならないのでは?
あの感じならば、きっとおばあちゃんから奥さんは話を聞くのかもしれないけど、罪を犯した人間が、当たり前の日常を手に入れるのがどれだけ大変か、というお話ならそこは曖昧にしないでほしかった。
ラストはお正月、加賀谷視点の着物エッチのお話で可愛いんだけど、本編と続編が未消化のままだったんで、モヤモヤが残る。仕事はどうなったんだろう、これはハピエンなのか? 受けの夢は田舎の一軒家だったけど、結局住んでるのは都会のマンションだし。
買うきっかけになった朝南先生のイラストは、繊細さと透明感が素敵。観覧車デートのカットが特に好きだった。
 積み上げる恋
                    積み上げる恋
                凪良ゆうさんの作品は評判の高いものを何作か読んだけど、この作品が一番気に入りました。
あとがきに、凪良さんの積木のイメージは「すぐ崩れるもの」だけど、担当さんは「ひとつひとつ積み上げていく感じ」と返事したとあり、私のこの作品の積木は積み上げていく方の印象だった。
出所後、同棲するまでが一段、クリスマスにケンカし仲直りしてもう一段、この先は、加賀谷の実家と戦って一段、蓮が無事就職して一段と、積み上がっていくのではないでしょうか。
この先も前科持ちの連は苦労するだろうけど、万里とその恋人の先生や、話には出てこなかったけど、バイト先の夫婦がおばあさんに叱られて謝罪し親しくなり、味方になってくれると思う。
その縁で御近所さんなんかと知り合い、連はこれまで縁のなかった人とのふれあいに馴染んでいき、笑顔が増え、加賀谷が喜ぶ・・幸福な未来を感じさせる作品だった。