はなやかな哀情【BLCD】

はなやかな哀情
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神53
  • 萌×23
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

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レビュー数
15
得点
289
評価数
61
平均
4.8 / 5
神率
86.9%
著者
イラスト
媒体
CD
作品演出・監督
阿部信行
脚本
崎谷はるひ・橘保巳
原画・イラスト
蓮川愛
オリジナル媒体
小説
CD発売会社
Atis collection
シリーズ
しなやかな熱情
収録時間
147 分
枚数
2 枚
ふろく
メーカー予約特典・フリートークCD
フリートーク
別ディスクであり
発売日

あらすじ

恋人小山臣の赴任先で暮らす秀島慈英は、かつて自分を陥れた鹿間に呼び出され、
東京の彼のもとを訪れた。そこで倒れている鹿間を発見、
そのまま何者かに頭を殴られ昏倒してしまう。
知らせを受けて病室を訪れた臣を迎えたのは、臣についての一切の記憶を
失った慈英だった。冷たい言葉を投げつけてくる慈英に臣は……!?

表題作 はなやかな哀情

秀島慈英 → 三木眞一郎

小山臣 → 神谷浩史

その他キャラ
秀島照映[風間勇刀]/ 弓削碧[鈴木達央]/ 霧島久遠[檜山修之]

レビュー投稿数15

切なさに泣きました

原作未読でCDドラマのみ聴取。

記憶喪失というドラマや小説、漫画では非常にありがちでありきたりな題材を扱っていますがこれまで見聞きしたどの記憶喪失な話よりも最高に切なかったです。

複数の事件がひとつの作品の中に複雑に絡まっていて、BL作品としての慈英と臣の恋愛話はもちろんですが、物語としてとてもおもしろかったです。

慈英は臣にまつわることだけすっぽり思い出さなくなってしまい、違和感を覚えながら、ストレス、体調不良と向き合いながら過ごします。
臣はいつも通り、悩んだり迷ったり卑下したりしつつ、慈英のことを愛して心配して、慈英のためにどうしたらいいか考えます。

記憶喪失のためこれまでの作品のような2人だけのシーン、やり取りが少なくなり、従兄の照映、いろんな人たちが出てきて人間模様も楽しめました。

記憶喪失となった原因、理由の種明かしがとてもきれいでドラマチックでした。

0

泣いちゃう…

原作未読です。
あらすじを読んでいたので展開を知ってはいたのですが、冒頭から、急な展開に一瞬ひとつ作品を飛ばして聞いてしまったのかなと困惑しました。
知っていながらもこの展開。思っていた以上に辛すぎます、
臣が辛いのに無理に笑顔を作りながら優しい声を慈英にかける度に心が痛かったです。

慈英の記憶喪失には、辛さを懸命に隠し穏やかに優しく接するのに名前の呼び方だけは、我慢できずに辛そうに指摘する場面が印象的でした。
思えば二人の思いが通じあう前から臣さんって呼んでるんですものね。
本当にふりだしに戻ってしまったようで、
聞いていて辛すぎでした。
冒頭から最後まで台詞の一つ一つが繊細な心理描写で構成されており、
いつものサスペンスな要素は少なめでした。
メインキャストの二人が本当にお上手なので、声だけで、こんなにも表情が頭に浮かぶのかと改めて声のプロの凄さ、
声優さんって凄いて思ってしまいました。
久遠役の檜山さん、めちゃくちゃ話し方が独特でしたが、凄いよかったです。
初めて出てきたキャラだったのにインパクトが凄かったです。
何度も聞くにはあまりにも辛く泣いてしまいそうで、少し勇気がいるけど、作品を聞くことができて、よかったです。

0

涙対策にバスタオルを準備してどうぞ

原作未読。
前作、前々作と箸休めだと思ってたのですが、この話を展開させるための布石だったんですね。
CD2枚組復活により、またどっぷりこの世界観に浸れると思ったら、初っぱなからとんでも展開すぎて頭が真っ白になりました。

いつまでたってもラブラブ新婚夫婦だと思って安心してたら、慈英(三木さん)の記憶喪失というちょっとあり得ないでしょ、と頭を抱えたくなるような容赦ない受いじめに萌え滾ったのはここだけの話。
今回はもう臣(神谷さん)が不憫で不憫で、そのいじらしさと健気さに何度も落涙し、聴き終わった頃にはどっと疲れが襲ってきました。
聴いてるだけなのに、もの凄く力が入ってしまいます。

失った記憶と目の前に存在する臣という存在に戸惑い、苦しむ慈英も可哀想でたまらなかったですが、今回ばかりは自分の存在だけ忘れ去られてしまった臣があまりに辛く、見ていられないほど痛々しい。
明るく振る舞ってはいても元来繊細な性質を持つ臣が、慈英を想って無理に笑う姿が儚げで、たまらなく愛しく思えます。
そんな臣を演じる神谷さんの傷ついてます演技が神がかっていて、何でもないちょっとした台詞やシーンで、ほろ、ほろっと涙がこぼれてきます。
臣と一緒にこっちまで思い出を振り返ってしまい、まだ頑張れる、もうちょっと頑張れる、そろそろしんどいかも、もう限界かも……という流れが悲しいほど理解できてしまいます。

慈英くそう、このやろー、臣のことはやく思い出せ! と、もういっぺん頭に衝撃与えてしまえとばかりに無理なことを考えてましたが、そんな慈英が臣の存在を忘れてしまって尚、もう一度臣に恋をする姿に号泣。
三木さん……三木さんの演技に泣かされる。
自分の愛した男との7年分の思い出を胸に秘めたまま、また同じ男を受け入れる臣にも涙し、なんか作中ずっとタオル抱えてた気がします。
一体どんな思いで慈英の気持ちを受け止め肌を許したんだろう、とせつない気持ちになりながら、ようやく記憶を取り戻した慈英に対して「おそい!」と神谷さんが叫んだ瞬間、びりびりと空気が震えるような感動が押し寄せてきました。
嬉しさと切なさと悔しさと色んな思いがこみ上げてきてたまらなかったです。
この叫びの威力が絶大というか、溜めていたもの全てを吐き出すような感情の発露に鳥肌が立ちました。
そこから続く神谷さんの怒濤のなじり方は、まるでこどもの癇癪のようですが、これが本来の臣で慈英の前でだけ甘えられる姿だと思うと、ふたりの存在が愛しくて愛しくて、心の底からよかったねと思わずにはいられません。

今作は本当に泣かされ続けて疲労困憊です。
子供返りした三木さんと、逆に分別のある大人に徹する神谷さんの対比が鮮やかで、普段の関係性とは真逆になっているのがお見事。
直接的な悲しみよりも間接的な悲しみの表現が上手くて、三木さんも神谷さんも静かに言葉を発しているだけなのに、それがもう全部泣けて泣けて仕方がないというとんでも構成です。
素晴らしい出来の話でしたが、これはちょっと気軽に聴き直すには勇気がいります。

1

さいごまで聴いて!!


慈英は記憶をなくし、臣が恋人であったことが頭から抜けてしまっています。
恋人を甘やかすことにたけていた男が一転、「どなたですか」なんで言います。
2人のしあわせ田舎ライフを見守ってきたじえおみファンは皆さん心が痛んだと思います。
けどさいごにはハッピーになります!ので、こころ折れずに最後まで聞いてみて下さい!

トラック14
記憶をなくした慈英が夢で見た、駐在所での逢瀬。夢の中の臣はこう言います。
「俺のこと、きらいだよな?」
慈英と臣の付き合いのきっかけ、はじめて肌を合わせたとき臣が言った言葉。

声の表現の仕方が心の機微をとても上手く表していて、とくに臣(CV:神谷浩史さん)の声色からは、夢を見ている慈英の目線での臣がわかるようでした。

「しなやか~」のドラマCDでは上のセリフが内向的な臣が「自分を守る」殻としての発言に聞こえたのに対して、「はなやか~」では、慈英を試すように甘くささやいているように受け取れました。
それは、「しなやか~」ではそのシーンは臣本人が言った言葉ですが、「はなやか~」では慈英の夢の中でのセリフで、完全に慈英の主観だから、ことばの響きに差が出ているのかなと捉えています。

私の深読みかもしれませんが、この表現の差は5年来のじえおみファンの私にとって本当に大きかったです。
声優さんの表現がとても素晴らしく、原作も挿絵もキャスティングにも恵まれた作品です。
このレビュがきっかけで、より多くの人が、ご自分の興味が向いたときに読んだり、聴いたりしてじえおみを知ってくださるといいなと思っています。読んでくださりありがとうございました。

1

慈英のばか。←

なんで忘れちゃうんだよぅ…。
あんなに甘い声で臣くんの名前呼んでたのに。
愛してるって言葉じゃ足りないくらい、臣くんのこと想ってたのに…。
なんで…慈英のばか。ばか。ばか!!!←
記憶喪失の慈英と接してる臣くんの気持ち考えたら、
本当に苦しくて…悲しくて…。
なのに、慈英の前では優しく、明るく接して…。
もう、なんでこんな苦しめるの…。慈英のばか…。
他の方も仰っていましたが、何度慈英をぶん殴りたい衝動に駆られたか。
お話の内容も、キャストさんも、BGMも…
神以上の何物(者?)でもない。素晴らしいです。

0

二人の愛

ドラマCDで初めて泣きました。

あんなにラブラブだった筈なのに、
臣のことを小山さんと呼んだり
臣のことを拒絶したり

臣さんの気持ちを考えると切なくて切なくて
涙が止まりませんでした。

お二人の丁寧な演技、SE、ストーリーはもちろん
このシリーズは全てが自分のツボに合うなあと思いました。

二人の愛が再確認できた気がしてよかったです。

0

初めて・・・

CDで初めて泣きました。
えぇ、初めてです。

原作未読ですが、CDははじめから全部聞いてました。
この二人の互いに対する愛情がどんどん深まっているのを感じました。

記憶喪失の慈英に懸命に尽くす臣・・・

慈英のことで苦しんでいる臣のことを考るともう!!!
慈英も慈英で悩んでいて・・・


今回はひたすら感情移入した話でした。
なんか説明できてないような気がしますが最後にもう一度・・・


CDで泣いたのは本当に初めてです。
感動しました。

では。

0

“哀情”の意味

シリーズをここまで聴いての神評価です。
(すみません!原作は未読ですが集めている最中です!;)

二人が出会い、体から始まった関係から
様々な出来事と徐々に結ばれて解けなくなる心、
もうお互いじゃなければ意味が無いと思えるほど愛し合ったのに…。

このCDまでの慈英が「…臣さん…」と
物凄く愛おしそうに甘く呼んでいたのに
他人行儀に「小山さん」だなんて、
ツラくてツラくて泣きました。
ずっと胸が本当に痛くて、
始終ズキズキしっぱなしでした。
何度「慈英!!てめぇ、ふざけんな!!!」と
殴りたくなった事か…!!
(語弊があるかもですけど、嫌いだからじゃないですよw
むしろ大好きだから!!)
そうなるほど、三木さんの演技が素晴らしいという事です。
今までの優しい慈英ではなく、
臣と出会う前の、何にも執着しない冷たくて無感動な男を
完璧に演じていらっしゃいました!!!

決して無理に関係を戻そうとしない臣に焦れつつも、
そうまでして心から慈英を愛しているんだなぁ…とまた泣きたくなる。
必死に自分の感情を押し殺して、
好きなのに慈英の為を思い「東京に帰れ」と何度も言い、
それでも自分はずっと好きでいるだろうなんて…。
神谷さんの臣は、時に不安からわざと投げやりな言い方になったり
誘う時はこれ以上ないような色気もあり、
ツライ時には心臓を絞られるような切なさ。
非常に色んな顔(声)を魅せてくれました!

主演お二人だけではなく、
風間さんの熱血漢な照映、
檜山さんのちょっと軽いようで実はそうじゃない久遠(かなりツボった!)、
鈴木さんの可愛げのない(ようにしている?)弓削、
勿論他の声優さん方の脇があってこそ、
また更に三木さんと神谷さんの演技が光っているのではないかと
生意気にも思いました。

慈英が、思い出せなくて度々頭痛に見舞われる時の効果音、
本っっっ当にこちらまで頭痛が起きそうで凄かった!
ようやく思い出した時のあの慈英、
あんなに渋っていた入籍を条件にスケッチブックを返すと言った臣。
もう涙が止まらなかったし、しばらく引きずりました。
余韻というよりはもう放心に近いというか…。
今レビューしてても泣きそうです。

最初から全部聴き直すには時間が必要になりますが
何度でも、この二人に会いたいと思える作品です。
まいりました!!!

4

色んな意味で感じた作品

もー凄いとかしかいいようがないです。ドラマCDは好んで聴くほうではないのですが
あまりの完成度の高さにですね、たじたじです。
最初このCDを直に聴こうとしたのですが、冒頭でこれは文庫を読んでからじゃないとわかりにくい作品だなと思い、慈英×臣シリーズを5作品目まで一気読みしました。
その中でもこのCDの原作はとても良くできていて私の思いいれのある作品になったのですが
このCDもほんと良く出来ていました。
原作の持ち味は全く損なわれていなくて、演技といってはおこがましい程声優さん方が素晴らしくてですね。この人達の会話を小説におこしたのでは?と言う位素晴らしかった。
なんといってもこんなに感じた濡れ場は無かったというほど臣役の神谷さんのあえぎ声が素晴らしかった!あえぎながら慈英を好きというシーンがほんとイメージ以上に切なくてエロくて。
息遣いとか。臣の淫乱受様の雰囲気が凄く出ていてこれは言葉なくなりますって。
慈英役の三木さんも慈英のちょっと変態かかった執着愛っぷりが上手くてですね。
臣のことを何回も呼ぶシーンとか小説だからいいかのかな~と思っていましたが恐ろしく
嵌っていて、どんだけこの人たち凄いのかと。
というかこのCDに出演なさっている声優様たち皆さんの力量が凄くてですね。
レビューも凄かったのひとことで終わらさせてもいいんじゃないかってくらい。
久遠役の檜山さんがあまりにもイメージ通りのしゃべり方でほんと鳥肌もんですよ。
こんなまた聴きたいと思ったドラマCDは初めてです。
購入して良かった。

2

記憶喪失?あるあるある…え?

『記憶喪失』っていうのもBLにありがちなテンプレの一つですが、
本作の一筋縄じゃいかないところは、記憶喪失をキーにして
「家族とは何か」に向き合うリアルさです。

浮世ばなれした設定やポルノグラフィックな描写も多い崎谷はるひ原作ですが、
一方で、「他者同士がどうお互いを直視し、関わるか」という
きわめて現実的なテーマをちょくちょく取り上げています。

だからこそのこのキャスティングなんだろうと改めて納得。

三木眞一郎さん、神谷浩史さんがハマり役なのは今さら申すまでもありませんが、
柔軟で哲学者然とした慈英のフラットさとは逆に、
シリーズごとに神谷さんが臣のいろいろな面を演じ分けている点が素晴らしい。

シリーズ1作目では、攻撃的でやんちゃな一方、娼婦のような妖艶ぶりのギャップにやられ、2では自己の社会人としてのアイデンティティに迷う臣に共感し、
3や4では臣の人間としての成長を見守りたくなってまいります。

つづく5では何が聴きどころか、といったら、
ワタクシなら迷いなく「確証のない不安」から「すべてを受け入れる」母性のようなものへの変化トーンですね。
臣、あまりに人間デキすぎてるだろ、って気もするが(笑)、
記憶を失くした上に臣を認めない慈英に対して
「子供と同じ」と気づき、親のように接する、
このシーンがなぜかゾクゾク来るんですよ。

自分自身がこういうタイプの健気受けが好みっていうのもあるが、
そういう受けってベタベタにやってしまうと、
「オレって素敵?」みたいなナルシストっぷりが出てきてそれが嫌らしくなる。
神谷さん演じる臣は、腹が据わっていて前向き。

これも生死をさまようような事故から復帰した、
神谷さんご自身の経験が為せる技なのでしょうか。

また、檜山さん演じる霧島のKYっぷりが、
ともすれば熱くなってしまうリスナーを鎮める効果があります。

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