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作家さんの新作発表
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昨年末、退院されて療養中にもかかわらずぼちぼちと活動を再開され始めた峰倉さんの作品が出始めてきましたが、この近未来(パラレル現代?)のハードボイルド作品もまた格好イイ!!
表紙がいいじゃないですかーー!思わず「ゴシュウショウサマ」と言いたくなるような・・・
峰倉さんの作品て、いつもどこかに死をまとっているけれど、ここまでダイレクトに表現さえると、いっそ潔いです!
今回設定は偶然といえ、日本大震災が起きた後の日本という近未来もしくは現代を舞台にしています。
その世界は、人が亡くなると臓器売買の為に遺体が盗まれることから、人は死亡すると葬式はせずに、すぐ役所の送迎係がやってきて遺体を回収していってしまう。
そのしがない(?)遺体送迎係の山崎と陣内のペアが主人公です。
山崎は右目に眼帯をしており、それは何故なのか秘密ですが、特別限定版のドラマCDにそれがほのめかされています。
陣内は、娘を亡くしたヤモメオヤジ。
さほど年寄りではないとは思いますが、この若いのと古いののコンビが絶妙に飛ばす会話がポンポンと小気味いいテンポで交わされるのです。
BLではないけど、自分的にはオヤジ受け気味だけど、このコンビは・・・おやじ攻めかなwww
遺体を運ぶ彼等を邪魔するのが、臓器売買組織。
その元締めは国籍年齢不明の謎の男・恩田憂という多分サディストな男なのだが、彼に付いている(執事!?)ワケアリの男・漆原と、これまたコンビになっている。
一見、飄々とした=語尾に”にゃぁ”を付ける軽そうな男・恩田が、不気味な存在なのです。
また腐った見方をすると、恩田はドS受け間違いないだろう♪♪♪
そんな送迎屋と組織の対立がありながらも、この短編集の中心は遺体となった人への深い想いを抱いた残された、生きた人達だ。
送迎屋は死神のようなものかもしれない。
遺体のドラマがあるからこそ、送迎屋の二人が引き立つのではないだろうか?
そんなヒューマンドラマもあり、アクションもあり、これは深夜アニメ枠、もしくはOVAになって欲しいと思うくらいの面白さがある。
ドラマCDを聴くと、よりそれが強く思われますヨv
他の短編としてはファンタジータッチな悪魔や、最遊記を思わせる作品、そして七匹の仔山羊を擬人化したホラー、とちょっとダークサイド寄りの短編が収録されている。
大人のハードボイルド&ヒューマンドラマ。
いつもの如く、ほのかな匂いを漂わせて、もし、峰倉さんの体調が許すなら、これの続きを是非見たいものである。
この本は限定版と通常版が出ているが、絶対にドラマCD付きの限定版をオススメします!