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恋も愛も分からない。ただ君が欲しいだけ──。
lost child
血の繋がった双子だからこその近すぎるが故に色々と悩んでしまうのがとても良かったです。
萌えというよりは、「さすがいいお話書きますよね」という感じでした。
話も短くて読みやすいですが、めちゃくちゃ失礼なこと言うと1種の「表紙詐欺」ですね...。
新装版なので表紙は今の絵なんですけど、中が昔の絵がそのままなので画像検索とかをして絵柄を確認してから買ったほうがいいと思います。
今まで読んできた新装版のなかでダントツで絵柄が違いましたw
90年代に他誌で発売されていた、あべ先生のデビュー作新装版です。
再読した感想は、角川さんから出版された新装版の中でも、デビュー作なので、絵柄•設定•内容共に一番稚拙しているなあと…ただ2凄く懐かしかったの一言でした。
あべ作品のルーツを追いたい方にはオススメですけど、今のあべ作品が大好きな方には、旧版の中でもこの作品はオススメしにくいかもしれません。
表紙と中身のギャップが凄まじいので(笑)
私は昔の作品も大好きなのでオススメしたい所なんですけど!
こちらの作品だけは、旧版の時から苦手な印象の方が強かったので、再読してみてもやっぱり萌えられませんでした。
内容は、弟•直樹×兄•和真の兄弟&双子もの。
兄弟&双子ものは基本苦手なのですが、それにしても近親相姦ものにしては、全体的にゆる過ぎる印象です。
相互依存&強い執着系タイプの2人。
一応、生きるか死ぬかというピリピリ感のある、ひと昔前のBLを彷彿するお話ではあるんですけど、エロが中途半端なせいか、ブラコンの域を完全には達していない印象で、禁忌な痛々しい雰囲気はないかと思います。
執着系といってもそこまで凄いものも感じられません。
どちらかというと、ラブラブな双子くん達といったイメージの方が強かったです(笑)
あと、絵柄の見分けにくさに振り回され気味になって物語に入り込めないのも難点でした。
昔の作品を読まれた方は、エロの中途半端さを感じていると思うんですけど⁉︎
そこにはある仮説が囁かれていて…中傷的な部分に触れてしまうので詳しくは書きませんけど(知っている方には分かると思うんですけど…)
その仮説が事実ならファンとして悲しいお話というか…複雑というか…やっぱりどんな世界でも色々あるんだなあと考えさせられる部分でもあります(泣)
暗いことを書いてしまいすみません…。
このお話の好きな所は、いつも直樹が振り回してるようで、実は和真の方が直樹の手綱をとっている展開がいいんです。
でも、主導権を握っている和真の、時折見え隠れする弱い部分も印象的。
双子なんですけど、素直な直樹と、今ひとつ本性が分かりにくい腹黒い部分をもった和真。
もう少し掘り下げて読みたい作品でもありました。
あとがきを読んで、私的に初発見が!
あべ先生の作品は、デビュー当初から読み続けてますけど、先生が双子萌えだったとは初耳!
そう言われてみれば思い当たる節がたくさんありました!
本当に内容も絵柄も古いので、その辺の驚きを十分覚悟して(笑)
あべ先生のルーツでもあるデビュー作が気になる方は読んでみて下さい。