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裏家業ものだがテイストがあまあまで特にひねりのないお話なのでさらっと読めます。
高校生のときに、激情に任せて一度だけ関係を持った二人。今は、彫り師となった百景と、ヤクザ家業を継いだ薫。薫がツンデレだが百景が押すので、何とかカップルに。
好きな人に彫らせるのってなにかエロい感じはする。
お話はシンプルで特にひねりなし。
が、脇のカプがよかった。
百景のお手伝いをしているかわいい薫と、メインカプの方の薫の付き人(おじさん)。こちらも、百景に憧れている薫だが、昔の関係が忘れられず元サヤ、というシンプルなお話ながら、控えめなおじさんというキャラがよかった。
タクミユウさんのこの作品、やっぱりイイね……余韻がある。
その上私は「刺青」ものが大大大好きなので、それも2割マシでイイ!
本作は、一言でいうと「彫師xヤクザの跡取りの幼馴染・再会愛」。
高校の時、嵐の日にお互い何かに突き動かされるように身体を重ねた2人。
その後は気まずくなり交友は途絶えたけれど、薫がヤクザの跡目を継ぐのでスミを入れるために彫師を継いでいる百景を訪れる。
そこから、百景の一見淡々とした、その実絶対逃がさない的なアタックと、逃げ腰なのに目で追ってしまうような薫の描写。
彫りながらちょっかいを出してくる百景に抵抗しながらも、夜中に1人で来て部屋の窓を叩く薫…!
素っ気ないくせに自分を最優先しろと甘える薫…!
家のために結婚することになっても、誰にも秘密の関係でも構わない、もう逃げないし逃がさないと百景は言う。
この物語のラストは、BLでは珍しい感じの終わり方です。
一応ハッピーエンド?でもどこかビターな。どこか不安な。
でもそこがまたイイんですよね…この空気感。
薫の背に刻まれる昇り龍、百景の両腕、和彫りをいれる描写、百景の長い髪、好きです。
もう1組、ヤクザの幹部・加納と百景の家の住み込み弟子の薫(同じ名前です)の再会愛も萌えます。
作者様あとがきの『好きだけで幸せなんていうのはない』のお言葉…
うん、そうだよね…
物語を『だけど…』の言葉で〆る。そのセンスが好きだ。
良かったです。
やっぱりタクミユウさんの世界は好き。
無色透明シリーズの次に好きな作品でした。
以下、ネタバレはありません。
タクミユウさんの作品へのレビューに近いです。
この作品への参考にはならないです。
勿論、この作品、おすすめなんですが!
タクミユウさんの作品って1回読んだだけじゃあんまり面白くないんですよね。
無色透明も最初よく解らなかったし、下衆とあばすれも全然いいと思わなかった。
古本で売っちゃおうかな?って思った位。
ただ、たまたま読み返してみると、すっっっごく良くて、
「うわー、レビューもぅ書いちゃったよ〜」ってな具合で。
私にとっては、読めば読むほどはまる作家さん、
今では無色透明シリーズは私の大のお気に入り作品です。
なんか心情の揺れが、いいんですよね。
表向きは静かなんですけど、
内面はそれとどう向き合っていいのか、
向き合いたくないのか、向き合っちゃっていいのか、
この持て余してしまう、ただただ相手の事が好きというこの感情。
別にそれがドロドロしたドラマチックな悲劇的なものでもない、
ただただ自分の中にある消す事の出来ない、
認めていいのかいけないのかのギリギリのラインの感情。
別にそれを認めようが認めまいが、別に周りは迷惑でもなんでもないんですけどね。
でもこのギリギリの感情、
私にはそれが綺麗に見えて、人間臭さを感じる…この空気感がいつも好きです。
今回のこの作品も正直なんてことのないお話。
ドラマチックな展開がある訳ではない。
エロシーンも少ないですし、
最後も大団円でハッピーエンドってなる訳でもない。
でもやっぱりなんかこの一方はもぅ腹をくくってて、
もぅ一方はまだ腹をくくれてなくての、
どうしていいのかはっきり答えが出せていない
ただただ相手を好きというだけの関係。
好きでした。
最後の終わり方、最高です。
絵ですが、人によって好みは分かれるかも。
雑って言っちゃえばそうだなっとは思いますが、
私は絵も味があって好きです。
すごく好きな作品でした。
無色透明シリーズの次に好きな作品でした。
後書き見ると、もっと色々なエピソードが用意されてたみたいですね。
いつかそれも読みたいです。
出ないかな〜。
後、関係ないですが、
タクミユウさんの長編作品、いつか読みたいです。
このギリギリライン、タクミユウさんの世界を崩さず、
タクミユウさんの描きたいものを全部出したら
どんなものが出来るんだろう?っていつも思います。
読みたいなぁ〜。
背中に刻まれたのは過去と未来をつなぐラブレター。
「Never let (it) go」
決して(大切な)物を手放さない
「Never let (you) go」
決して(最愛の)君を手放さない
、、なんて時に使うんでしょうか?
表紙に一目惚れ!
読後にもう一度、見直してふたりの位置関係と白の空間の使い方にため息~。
背中を預けるって信頼の証ですよね。
口絵の後ろ姿も毎回の扉絵もカッコいい!!
高校時代、夏の暑さに後押しされるように一度だけ体を繋いだものの、戸惑いや罪悪感から、どちらともなく距離をおいてしまった幼なじみの百景と薫。
ヤクザの跡継ぎとしてケジメをつけることを決意した薫が彫師として既に家業を継いでいた百景に背中に墨を入れる依頼したことで再会します。
ふたりは仕上がるまでの期間『あの夏の日』から今までを背中越しに語り合います。
特殊な家業ゆえのしがらみを受け入れ百景への想いに背を向けた薫。
薫の想いを認識してなお「誰かを哀しませても共犯者になって欲しい」と言いきる百景の強さにしびれます。
それは、これから過酷な世界に身を投じる薫に対して間違えた選択など何一つない。回り道もまた必要なプロセスだったという百景なりの答えなのかもしれません。
真っ白な薫の背中に入る墨は自分の存在と決意を刻んだ百景のラブレターだと思いました。
表題がストンと胸にきます。
でも百景の性格上、そんな難しいこと考えてなくて単純に『もう後悔するのヤダ~』ってことなのかも(笑)
じいちゃんをはじめとする、あのにぎやかしい家庭が百景の真っ直ぐで明るい気質を作り上げたんでしょうね。
思わず頬がゆるむ食卓風景だった~!!
その素敵食卓に一役かっているのが百景のもとに弟子入りしている、もうひとりの薫くんです。
彼と薫(主人公の方)の世話役:加納の元サヤ話が途中に差し込まれています。
過去の別れはふたりの会話で断片的にしか語られませんが、こちらもやはり回り道の時間を経て求められる幸せを素直に口にできるようになったみたいでハピエン。
この過去話も回想でいいから読みたいです←欲張りww
【アフターテイスト】
珍しい後味の後日談。
と、いうのも巻末収録作品てハピエンの捕捉『アフターケア』的な話が多い気がしませんか?
でも、この後日談は読んでて不安になってしまいました(笑)
百景はおおっぴらにできない関係にもポジティブであっけらかんとしています。
でも薫はそんな百景に罪悪感を上乗せしたような顔になってる~。
薫の性格上、ずっと悩んだままでしょうね(笑)
楽観的なあとがきを読んで、ふたりの今後大丈夫だよね?と念をおすように読みおえました←心配性なんです…
タクミユウさんは、そのスッキリした綺麗な絵が好きで読んでいる作家さんなんですが、今作は以前の作品と比べて、絵の崩れが気になりました。線が粗くなった印象を受けたので、それがちょっと残念でした。
刺青の彫師が主人公なので、スミを入れているシーンがかなり出てきます。
作家さんによってはとってもセクシーで綺麗な背中を描かれる方がいらっしゃるのですが、この作家さんはそういう点ではまあまあかなと思いました。
お話もあまり見ない終わり方でした。
薫を落とすと決めてからの百景の行動が潔くて男らしくて好きでした。
もう薫しか見てなくて真っ直ぐで結構強引な攻めでしたね~^^
薫に人生を捧げる覚悟をしているので、二人が選んだあり方を考えると少し不憫な感じもしなくはないですが、百景が納得して決めた道なので、二人が幸せならこれもありかなと思います。
彫師×極道の純愛ラブストーリー。
刺青が重要なモチーフなので、絵があってこそのお話なのですが、全体の印象は小説のような味わいです。
情景を説明するような文章や、モノローグは一切無しで、台詞と絵だけなのですが、その絵の情景から立ち上るものが、小説を読んでいるかのような雰囲気。
しっとりと、深い。
最後の、この二人が決めた結末もとってもいい。
メインカップルの話だけじゃなく、サイドカップルの話が出てくるところも好ましいです。
そして、やっぱりTattooより刺青の方が色っぽくて好きだなぁ。
あるようでめったにないこういう結末。
よっ!待ってました!って感じでした。
といってもニヤニヤ楽しかったわけじゃないんですよ。キューンと切ない気持ちになったんですが、それがイイ。この結末こそまさしく男同士であることの、BLであることの醍醐味じゃないかと思うんですが…、まぁ、大半の方はそう思わないかもしれません…(笑)
ハピエンですが、グッドエンドではない。
この二人は永久に二人だけの秘密を抱えていかなきゃいけない。いわゆる禁断の恋。禁忌萌えっていうやつですな。俗世のしがらみが、自由に恋することを阻害する。なぜなら漢(オトコ)には優先すべきモノがあるからだ!キラーン☆
途中の流れがやや単調かなと思いましたが、この結末だったので満足です。
願わくば受けの嫁が、岩下姐さんみたいなザ・極妻でありますように。
これが果たしてハッピーエンドといえるのかどうかというハナシ。
二人がいいのならばイイのだが、一ヶ月に1回の逢瀬とか
・・・・・・。・゚・(*ノД`*)・゚・
せっかくハッピーエンドならば、爽やかにスッパリはっぴーがいい。
嫁が居て、一ヶ月に一度しかあえないとか。
キュンとしてしまうがな。
ヤクザの若頭と刺青の彫師。
幼馴染の2人、久しぶりの再会。
やけぼっくり的なお話。
伝えられなかった言葉。
素直になれなかった過去。
失っていたもの。
取り戻すかのように重ねる身体。
なにもかもがうまくは廻らない。
自分の生きる道を曲げないために~な2人なのです。
ちゅぅか、刺青っていいよね(v´∀`*) ←何!?
バックで責められているときに攻視点から見える受の背中に。
豪快に責める攻の背中に。萌ゃわ~
なんにせよ、私の脳内だけででもハッピーラブラブな2人を活かしたいと思います。ちょっと今回シリアスなお話
表題の意味を思う時、それはとてもしっくりくるお話でした。
じわじわと熱い熱がせり上がってくるような、淡々とした刺青を彫る作業の中で、過去が交錯して現在の想いが確立するという、いい風にいえば大人な雰囲気です。
何とも表紙が色気のある絵で目を惹かれますが、中をあけると白黒は結構大きなコマ割りで全体的が白いのでギャップを感じてしまうかもしれません。
でもその違和感も読んでいるうちに不思議と物語の雰囲気と相まってとてもよく馴染んでくるのです。
お話は比較的簡単なモノです。
高校時代一度過ちを犯しそれ以来疎遠になっていた彫り師の百景とヤクザの跡取りの薫。
薫が跡を継ぐことを決意して百景の元へ刺青を入れに訪れる事で再会します。
この再会で2人なかったことにしていた想いに百景が、やはりないことにはできないと迫り
薫は逃げながらも受け入れ、、、
彫り師とはいえカタギと、家を背負わなくてはならないヤクザ稼業の身分差と、そんな壁さえも乗り越えて見せる、ただ薫といられるならという百景の男前が魅せます。
ただ、このエンドについて薫と百景の選択に日陰の恋を感じて苦く思う読者も多いはず。
でも自分にはこれはこれでアリだし、好きです!
これによってどんなに困難が待ち受けていようが、それぞれもつものがある男なのだけにしようがないなとも思えますから自分はあえて受け入れます!
こうしたゆっくりした変化のない時間の流れの描写が続く各話に繰り返し登場する高校時代の過ちの回想シーン。
それをくどいと思うかどうかも危ういところ。
ただ、毎話ごとにラストオチを付けて落としているのですごく救われるのです。
同時に、薫の付き人・加納と、百景の弟子・カオルの恋も挿入されています。
こちらも気になる?
とても大人の雰囲気で余韻の残るモノでした。
刺青の絵も彼等の雰囲気にあっていて体に載っていても違和感がなく好感がもてる描写でした。