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九州男児さんのコメディは、最初はアホアホで進むんだけど、シリーズが後半に入ってくると何故かシリアスを含みだす。
すごくアホアホでおバカなんだけど、それを登場人物たちが一切笑うことなく大真面目に考えて行動して、真剣に語るから何だか痛々しくなってしまう。
そんなシリアスとコメディが表裏一体化している作風は、この作家さん独自の確立された世界であり他の誰にも真似できない唯一のものだなとつくづく思うのです。
パターンとしてはいつもの流れには相違ないが、おバカゆえ、単純ゆえの勘違いがそれに輪をかけて深みに入り込ませる導入に笑わざるをえない。
男というものは殴っていいもの。
そう思っていた金田にある日「殴ってはいけない男」と認識させる男・貴羽との出会いがある。
悪意は全くないのに、周囲の勘違いで何故か大企業のサンドバック的底辺社員として採用された金田はそこで運命的出会いをした貴羽に再会する。
そこからは、九州さんお得意の怒涛の勘違いと天然ボケでおおいに突っ走る。
金田の友人・崔がこれまた勘違いしたことで、金田の会社のエリート社員・田嶋にのめり込んでいく様も愉快だ。
しかし、そこに込められる苛めや嫌がらせ、オメガ社員(底辺)への差別、身分差、そういったものをものすごくにじませて、お笑いの中に表現しているような気がするのです。
主人公が金田・そして崔と韓国系の名前なのもひょっとして・・・と深読みするのは間違っているだろうか?
爆笑する部分を抜き出せば、それはそこかしこに満載だ。
書き連ねるとキリがないくらいなのであえて書かないが、ラストへの展開でいきなり天然御坊ちゃまの貴羽の狡猾さを暴露させて、本当は、という驚愕の結末を持って行ったのは、この話の決着を付けるための後付けだろうか?
それにしても、自分には、ただおかしいというだけではなく、意外にも社会的意味を込めた作品だったように映るのです。
そんなことは全く感じずに読めば、いつものアホな九州男児作品であることには間違いありません。
ストーリーを脳内にこびりつかせる能力という意味では
BL界・・・いや漫画界一としか思えない九州男児さん。
一度読んだらもうお腹いっぱいになるけど嫌いでもないのですが。
このお話は、元々殴る事しかコミュニケーションがない荒れ荒れ男が
なんかの表紙で出会った綺麗な男と変な運の元もう一度であったものの、
そこでまっとうに友達になる方法を完全に間違えたがためにすっかり性的に萌えてしまう
ここまでは割合ありがちな「突っ込みどころ満載の九州風味」なのですが、
そこから金田と貴羽の天然だの二人を意識する奴らの勘違いだの
ヤクザ企業だの、カラダに秘められた秘密だの・・・と一冊の本でこなすには
あまりにも無理やりすぎる要素がどどっと押し寄せてきてしまう展開で
いくら九州男児先生と言えど、こなせてないと思うのです。
結局だんだんわけわかんなくなり、最後には二人が結局くっつけたのかどうか、
お互いをどう思っていたのかすら霧の中に迷い込まされてしまいました。
「自分の読解力がこの本に向いていなかった」
というありふれた結論である事を祈りつつも、個人的には・・・
(#゜Д゜)<2013年一発目のおーはーずーれぇえええ!
でございますorz
おk、この本の鎮魂は終了。次の本を読もう・・・