snowblack
コンビニで働いている「先輩」のところに押し掛ける、制服姿の高校生。
彼は9ヶ月前まで同じ高校に通っていた先輩が好き。
ちゃんと告白もした。
振られた、でも諦めきれない。
何で好きかなんて解んない、だって心がそういうんだもん……
あるいは ちんこ がそう言う?(笑)
一途な高校生も可愛いが、微妙に揺れる少しだけ大人の先輩も可愛い。
淡く切なくほのかに甘く。
繊細な心理、コミカルなセリフや、ちょっと赤らめる表情など、
いつもの木下先生の萌えもちゃんとあって
きれいにまとまった一編だったと思います。
木下さんは、あまり同人活動されているイメージがなかったのですが、この冬コミには珍しく新刊の、それもオリジナル作品を出されていました。
内容は、卒業する部活の先輩にコクって振られてしまった男の子と、その先輩の心の内、みたいな、ごくごく淡くて甘酸っぱい物でした。
この本、表紙もモノクロの、ほぼコピー本レベルの本でしたが、B5の大きいサイズの絵の中の男の子達は繊細でかわいい表情で、オリジナルのストーリーもこの分量なりに完結していて読後感はよかったです。
冬コミ会場では、割合早い時間に売り切れたようだったので、買うことができてラッキーでした。
9ヶ月前に高校卒業した先輩にアプローチし続ける後輩の男の子。
その一生懸命さが可愛い。
最後、彼らがどうなるかまでは語られないで終わるので、結末を知らないとうずうずしてしまう~という方には残念ながは向かないお話ではありますが、
同性に告白されたらどうする?という部分においてリアルな反応が描かれ、且つ恋する切なさに浸れるお話なんです。
後輩のコが、先輩のいまの彼女と告白するのがどっちが早かったのかを聞いて、「早いもの勝ちなら仕方ないね」と自分を納得させようとする…このいじらしさ!
先輩は男からの告白に驚いて、条件反射で断ったけど、後輩の男の子の必死さはちゃんと伝わっている。
さて、その気持ちに先輩が報いる勇気があるのかどうか…。
後輩君、あと一押しだよ~!と影から応援したいですが、はてさて?
格好いい先輩(脇下を刈り上げてる髪形が好み♪)と可愛い後輩の今後が重なるといいなと思いつつ、
この苦しくも切ない恋心と素直に気持ちを返せないもどかしさの余韻にひたれる一冊です。