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kindan hatsuikuki
最近出た単行本、絵が好みでなかったので手に取らなかったのですが、2ヶ月も連続して発売というのは、ひょっとして・・・?と思い、恐る恐る手に取ってみた本です。
ストーリー的には、他の作家さんも描かれているような鉄板設定かもしれませんが、飽きずに読ませることができたので、弾きこまれる魅力はあると思います。
ただ、いかんせん、絵が不安定で、特に顔がひしゃげてしまうのが体とのバランスが悪くて難点。
それさえ克服していけば、いい作家さんになるのではないでしょうか。
そういった期待を込めて”萌”評価をしてもいいかな?と思いました。
表題は、生徒×先生
カタブツで余り人気のない世界史教師をいつも見つめてくる生徒がいる。
あまりいつも視線を感じるので、呼び出すとなし崩しに襲われて、それ以来校内で犯される日々が続く。
この生徒、モテるのですが、付きまとう女子を手ひどく振るのですが、先生がとがめると「女子がしつこく付きまとってくるのは好きだからだ」それがうざいと言う。
それは生徒の先生に対する気持ちだったという。
言い方が、この発言で気持ちが暴露されるという、その展開が”あ、うまいかも?”と思ったきっかけです。
やんちゃで突っ張っている生徒と、意外にも流されながらも鈍感な先生が、凌辱強姦ものなのにかわいらしかったです。
その後はもちろん、ラブラブカップルです。
『ヤツは美貌の星』お約束、眼鏡をはずすと超美系!
ルームメイトから恋人になった大学生同士。
一方は、いつもビン底の眼鏡をエチの時もはずさず寝顔も見せず、着ている者も超ダサダサ!
実は、イケてる外見がコンプレックスというか恋人には外見にまどわされてほしくないという気遣いだったというオチである。
いや、今どき本物のぐるぐる渦巻きビン底眼鏡描くか!?が笑った作品。
『誰にもナイショのリハーサル』ちょっと頭の齢受けがツボw
もし彼女が出来た時童貞だと恥ずかしいという幼馴染に提案したのが、エッチのリハーサルv
素直にそれを好意だと思い、「エッチがうまいね」(←比べる基準はどこだー!とツッコム(爆!))と褒める幼馴染。
そんな、おバカ全開のかわいらしい話。
『処方箋あげます』製薬会社のMSとMRパートナーモノ。
能天気なMRはデキるけど怖いMSに惚れていて、それだけじゃ駄目だと信頼関係を築くと同時に身体の関係も、な話。
『恋』一途に思い続けて、恋人との別れで心に傷を負っって心を凍らせてしまった男を溶かすまでの話。
イイ話ですv
短編集だけど、結構濃いので読み応えがありました。
再三でしつこいですが、絵がもったいない!
最初に作品を読んでから、茶鬼さまのレビューを読んで絵のことに気付きました。
たしかに見直してみるとデッサンが狂っているコマもあるし、カラー絵も…だし、本編より後に描かれた描き下ろしの方がイケメン度が落ちていたりしますが、何も考えずに読むと気にはなりません。
顔の印象が西原ケイタさんの描く人物に似ているときが時々ありますが、ベースはわりとBLではよく見るタイプの顔の描き方をされる作家さんだと思います。
それよりもわたしは2つの同時収録の登場人物に引っかかってしまいました。
【ヤツは美貌の星】と【恋】です。
【美貌の〜】の方は自他共に認めるイケメンすぎるイケメンな彼氏がわざと牛乳ビン底眼鏡をかけてダサい服を着て、寝るときもアイマスク着用と、自分の美しさをひた隠しにしている話なのですが、何というかこのイケメン攻め、好きになれませんでした。
今までの人がみんな外見だけに惚れていたのかもしれないけれど、今の恋人にも一切素顔を見せないのはやり過ぎというか、外見以上に人を惹きつける内面がなかった自分を顧みるのではなく外見を誤魔化すというのがどうにも…。
しかも最後は「寝顔を見ることを許してやろう」。
貴様の寝顔にどれだけの価値が?と思ってしまいました。
短編では主人公2人の良さを伝えきれない設定だったのかもしれません。
【恋】の方は昔の男に「まさか本気だったの?」と手酷くフラれた受けが拗らせている話なのですが、この受けが酷い。
「自分がされて嫌なことは人にしてはいけません」って習わなかったのかなというくらい酷い。
体はいいけど心は渡さない、というなら、自分に本気で惚れている人間を近づけちゃだめです。
相手まで不幸になります。
でも近付けないと話が進まないので、そこを全否定しちゃいけないのですが、受け本人も酷いけど行きつけのバーのマスターも酷い。
攻めがなけなしの全給料で受けにコートを買ってあげるのですが、それを「人の家の前に荷物を置くな!」と言って蹴る受け。
怒った攻めが「本気で惚れさせて捨ててやる!」と言うと泣く受け。
その話を聞いたマスターは「受けが可哀想」と。
こんなに好きになってくれるひとの気持ちに気付かないなんて「可哀想」なのですが、何だろうな、周囲がみんな、受けファーストで動いてるのが気持ち悪かったです。
これ、受けの魅力が読者にもっと伝わっていれば全然違う印象になったのかもしれません。
でも読者が見せられるのは攻めをバッサバッサ切り捨てる受けの姿のみ。
好きになれないキャラを応援できるほど人間できていないので、「君ならもっとしあわせになれる相手がいるよ!」と攻めを応援してしまいました。
というわけで表題作の生徒×教師は2人とも色気のあるキャラで面白かったし、えろすの練習してやる!系の話もいつもひまな受けが可愛かったし、MRの話は特に印象に残らなかったけれど、キャラ設定が本当にあと一歩足りないというか、キャラの見せ方がもったいない気がしました。