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lover’s world end
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
実はこの表題は描き下ろしです。
短編集なんですが、04年から現在までのものがちりばめられていますので、その絵の変化は面白いです。
シリアスだったり、ショタ風だったり、表題においては松本ケンタロウさんか、中村明日美子さんか、みたいな画風も見られます。
しかし、初めて読んだ『ハッピーエンドにしちゃわない』がとても気に入った作家さんだったので、とても期待していたのですが、それは裏切られることはなく、帯の「ストーリーテラー」の代名詞はウソじゃないと思います!
表題は殺し屋のお話。
サトイさんとパートナーを組んだラッセルは、いつの間にかミスをするようになる。
サトイさんを好きになってしまったから、愛する人ができると死が怖くなる。
組織を抜けるのは難しい。
そんな緊迫した設定もありながらも、ハッピーエンドに持って行っていることに対し、そのぬるさを指摘するより、BLらしくこんな展開を用意したことに嬉しくなってしまう。
巻末の4コマが更にそれを補足して、妄想世界が広がるのです。
すごくピンポイントで描きたいものを抜き出している手腕は、さすがだと思いました。
他の作品においても、
『桜色のリグレット』彼女がいながら、地味な同級生と身体の関係を持っていた高校生が、卒業を迎えた時のこの切なさ。
すごく胸を掴まれてキュンキュンしました!
別れで終わっているけれど、きっとその先の桜の下でのハッピーエンドがまたどこかで展開されているんだろうな、と予感させます。
『4年目の浮気』マシーンと呼ばれる感情表現の乏しい彼氏(上司で部長)が、ヤキモチを妬くさまにキュ~ン♪♪
『ボクと彼氏の秘密』ラブラブな恋人が自宅に持っていたのはセーラー服!
恋人がコスプレマニアだったというコメディな一作
『桜色プレリュード』恋人は頭がいいけど、僕は・・・でも一緒の高校へ行きたいんだ!
そんな健気でかわいらしい恋模様が、ショタ風味を漂わせながらキュンしちゃう作品
『架空の庭』一番シリアスでブラックな大人な作品・・禁忌モノです。
04年の作品と一番古く、同じ作家さんの作品!?とびっくりです。
今後の作品にも期待です!
タレ目のオッさんなのに、
ちっさいおっさんなのに、
でも、凄腕の殺し屋。
表題作は、若い殺し屋が、そんなオッさんの色香に、ついうかうかっとはまってしまったばっかりに、世界をまたいで逃避行になってしまったおはなし。
このオッさんの、どこにそんな魔性の色香があるのか、この絵柄とストーリーからは窺い知れないところが、この作品の魅力なのかも。
他に、表題作とは全く趣の違う、高校生や大学生、サラリーマン等のほんわか甘ラブ物と、全く異質なSFファンタジーっぽい物など、バラエティいろいろ。
可愛いお話は絵も可愛い。
でも、私としては表題作みたいな絵の方が好み。