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要人達が集まる夜会で起こる事件の警戒をするために、ざくろ達は総角たちにエスコートされ夜会に参加することに。
ドレスを着る事にバテレンかぶれはイヤ!と駄々を捏ねていたざくろですがしかし、ドレスアップしたざくろを見た総角が「かわいい」とひとこと。
更に・・・「君は元々可愛いらしいよ」とさらっとタラシ発言。こういう言葉を素で言えるところは容姿を裏切らない王子様発言だなと思うのに、本当はヘタレ…うーんつくづく惜しい男です。
ヘタレといえば…この巻には、総角がなぜ外見王子様中身ヘタレになってしまったのか?という話も収録されています。
しかし、ドレスを着たざくろ達が可愛い!
星野さんのデザインする衣装とかコスチュームって独特の雰囲気があって可愛いです。
夜会で起こる事件で、1巻ではあまり出番のなかった鬼灯・雪洞の双子の能力が判明。
それは花びらを式にする能力、しかし双子の能力はふたりで一人。この力を使っている時、歌を歌わねばならないのです。
ざくろ以外の薄蛍・鬼灯・雪洞は力が弱いので、歌を歌うことによって力を増幅させるのだという。歌が無くてもじゅうぶん強いざくろは『特別』なのだという。
この『ざくろは特別』な部分はこの段階ではふーんぐらいでだったけど、5巻まで読んだ状態での再読だと、ここは伏線だったんだな!と新たに発見。
そして、夜会で起こる事件の犯人はざくろの母を知る女郎蜘蛛・乱杭。
彼女の残した言葉によってざくろの心は乱れてしまうのですが、この巻では深く追求されません。
総角に女郎蜘蛛の言葉を気にしていないのか、と問いかけられたざくろは四六時中気にしていられない、と言うけれど本当のところはどうなのかな?この問題は彼女にとってずっと心に引っ掛かっていることだと思うので。
人間男性組の一番の最年少・花桐丸竜。
彼はパートナーである双子の鬼灯と雪洞とほぼ同じ背丈。
男性というよりはまだ少年の雰囲気漂う将来有望株ですが、双子の愛が強すぎて丸竜は弱い自分を感じてしまうんです。
守られる自分。
本来は彼女たちを守るべきだと思うのに、未熟さや力の差が目立ち双子にかわるがわる守られてしまう。
鬼灯も雪洞も、丸竜を想う気持ちは同じで二人して「丸竜サマをお守りします」というスタンスを崩さない。
だから、女郎蜘蛛に傷つけられた雪洞とそれを支える鬼灯を見つめる丸竜の表情が凄く傷ついていて、けれどそれは双子達にたいする怒りとかではなく、ふがいない自分に対して。
だから、いつもどおりに接してくる双子に対してきつくあたってしまうのだけど、丸竜えらいなと思ったのはすぐに自分の八つ当たりであると認めている所。
八つ当たりしてごめんなさいと謝る丸竜に、双子達はなぜ必死に丸竜を守ろうとしたのか、自分達の生い立ちを語って聞かせるのですがこれが切ない!
なのに、双子達はなんてことないのだという風に最後は笑い話にしてしまう。
そんなふたりに涙する丸竜は優しい男ですね。
早く成長して欲しい。
最後に収録されている薄蛍と利劔の番外編がいい!ふたりの間に流れるほわほわらぶらぶした空気がきゅんとします。
いつもはヘタレな総角ですが、陸軍上層部の夜会では上級士官に妖人いじめを受けていたざくろを守ったり、小動物を可愛がってたり、召使に分け隔てなく優しかったりと、やっぱり王子でもあります
王子様シャツもキタ━(゜∀゜)━ッ!!
絡新婦に雪洞が襲われたときに思ったのですが
ざくろも、そして丸竜もやっぱり2人を見分けられてるんですね
総角の不思議な家族・組子ちゃんと美人なお母様も良いキャラです
今のところ1、2巻が1番面白いと思います
3巻以降はざくろの謎がメインになっちゃって、パワーにかけるかな