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brother
5作品収録の短編集。
「BROTHER」
ゲイを自覚した高校生のティモシー。
兄ケビンの友人・フレッドに「手ほどき」されるが、実はフレッドはケビンの恋人。
その後ケビンはティミーにフレッドとの愛の行為を見せて、ゲイは恥ではない事を伝える。
「Ⅱ」で学内のアメフトのスター・ランディに恋するティミーは、カラダだけの苦い経験を味わう。
「FAMILY」
家を出てフレッドとの暮らしを選ぶケビン。母親は許さない。だが…
家族の愛は心の奥の深い深い部分で繋がっている。
「private 40」
22才と同棲する40才イケオジの苦悩?
若い恋人の冗談に振り回されて、しなくていい浮気?をしちゃう…
「Daddy」
SM的ハードゲイのゴリゴリ、プラス、家父長の縛りによる歪みの悲劇?
マンガのコマの横に息子から父親に宛てた手紙の文が縦書きで書かれていて、それを読みながらこの物語のオチを読むとズシンときます。
「摩天楼に抱かれて」
これだけレディコミで、男女ものです。
心が通じ合わず離婚寸前の夫婦が、友人CPの仕掛ける荒療治でプライドも仮面も捨てて向き合えるようになる…みたいなお話。
絵柄もですが、内容も正直イマ風ではないです。
ゲイであることの葛藤や、「本性を隠す」的な在り方、などのバックグラウンドがある。
私は「Daddy」が良かったです。
読み終わった後に、すごく前にこの作家さんの「PARTNERS」を読んで「世の中、恐ろしい世界があるもんだ」と腰を抜かしたのを思い出しました。
ヘヴィーです。
わたしのようなNGだらけの人間には敷居の高い作品でした。
でも昔の作品過ぎてなのかレビューがなかったので書いてみたいと思います。
BLを極めた方ならもっと良いレビューが書けると思うのですが、拙いレビューでもお役に立てれば。
【BROTHER】
修正依頼を出したので直るとは思うのですが、この作品の攻め受け情報が「ケビン、兄の恋人」になっていました。フレッドです。
ゲイであることを隠している弟に兄からのプレゼント。
弟のために自分の恋人を差し出すのがすごいです。
【BROTHER Ⅱ】
兄にとってのフレッドのような恋人が欲しいと夢見つつ、アメフトのスーパースター・ランディに恋するティモシー。
そんなティモシーの視線に気付いたランディは…。
外国ものの体育会系のスター選手はこういう性的に破天荒で乱暴な子が多い気がします。
そこに感情は不用というようなタイプ。
ティモシー、いつかしあわせになってほしい…。
【FAMILY】
Ⅱのラストで「家を出てフレッドと暮らす」とティモシーに告げた兄のケビンがとうとう出て行きます。
新しい家に着いたケビンは「忘れ物をした」と言い、フレッドが気を利かせてケビンの実家へ取りに行くのですが、同性愛を認められない母親に冷たく当たられながらも、手にしたケビンの忘れ物とは…。
どんな志向であっても家族は家族。
分かり合える日が来るといいなと思わずにはいられない短編でした。
【ヨコシマビデオ探偵団】
作者さんの洋物ゲイビ鑑賞記録でした。
【private 40】
40になった攻めと22歳の受け。
ジェネレーションギャップと自分の過去のトラウマに悩みつつ、若い受けに見捨てられたくない一心で受けの希望を叶えようともがく40歳の生真面目さと苦悩がなかなか重い作品でした。
個人的にはスパダリの香り溢れる45歳小児科医と結ばれてほしかったです。
【Daddy】
サンフランシスコのとあるSMクラブの一夜。
厳格な父の下、父の言うように歩んできた主人公が父に宛てた手紙の文章とSMクラブでの様子が1ページごとに描かれています。
ラストが衝撃的すぎました。
【摩天楼に抱かれて】
NYに赴任した日本人夫婦と隣人夫婦のすごいやつです。
画風も相俟って完全に昔のレディコミという感じでした。
欲を言うとBROTHERのティモシーが真の恋人を見つけるまでを1冊にまとめてほしかったです。
全体的にわたしには刺激が強過ぎました。