条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
体が溶けるほど、抱いて欲しい
きゃっきゃとはしゃいだ部分がなく、しっとりと静かな大人たちの物語です。
でも、物静かなトーンの話ではありますが、激しい部分もあって。
感情が爆発とまでは言いすぎですが、冷たかったものが急に熱を帯びて「熱っ」と手を離してしまうような感じとでも言えばいいのか?
そんな感情の動きが堪らなく好きです。
強引で傲慢自分に自信有りの攻め・恭世と控えめで、尽くしタイプの受け・優木。
あらすじを読む限りでは横恋慕もののようですが、実はこの常連客・岬という青年と恭世は甥っ子と叔父さんという関係で恋人でも何でもないのだけど・・・。
優木は自分が過去に恋人を他者に寝取られた悲しい経験から、けして他人の恋人を好きになってはいけない、横恋慕して恋人を奪うような事をしては駄目だと思ってる。
だから、好きなのに両思いなのに岬が恭世に片思いしてくっついて回ってるだけなのに、それを知らない優木は身を引いて仕事も辞めて姿をくらましてしまう。
しかも、ワザと恭世に「あなたとの関係は遊びなんです」とでもいうような言葉を吐く。
自分の感情を押し殺して、心にもない事を言って相手を傷つける。
そして自分も深く傷つく。
お約束な展開ですが、読んでいて切ない。
優木は常に自分を前に出さず、与えられるものを甘受する『受け身』というよりは尽くすことによって自分も満たされ、尽くした分だけ愛されることに悦びを感じているような雰囲気で。
恭世の逆らう事を許さない、命令系の言葉にも抵抗することなくすんなりと頷く従順さが、ご奉仕が大好きなMなのか?とも思わせるのだけど、Mって訳でもないんです。
ちゃんと、感情の爆発もある。
欲しいものを欲しいと強く思う感情もあるのが、ただ愛されるだけ、愛される事を待つだけのキャラじゃないんだと思わせられるのです。
自分と恭世の仲を引っ掻き回す岬にも、自分から決着をつけに行く。最終的に恭世の言葉が岬を遠ざける事になったのだけど、それでもちゃんと自分から決着をつけに行くという行動力が、物静かなおとなしそうなキャラなのでとても行動的に見えました。
最後の最後に、恭世が優木の名前を名字ではなく「親也」と下の名前で呼ぶのが堪らなく好きです。
ずっと優木と呼んでいたのに、最後の最後にっ!
しかもずっと一緒にいたいという言葉を添えてだなんて、反則です。
美容技師の優木と大企業取締役の恭世の、情熱的でしっとりとしたアダルトラブなお話です。
エステサロンで働く優木は、常連客の佐々の付き添いで来ていた恭世に一目惚れします。
佐々を大切にしてる様子に、自分には手の届かない人だと思っていたのに、佐々のことを謝罪に来た恭世と関係を持ってしまいます。会うたびに好きな気持ちが止まらなくなるのと同時に、佐々に申し訳なくて。
佐々がいるのに、優木に付き合いたいと言う恭世に、優木はもう会わないと決めます。
仕事も辞めて姿を消した優木は、バーで佐々が他の男と一緒にいるのを見ます。恭世を大事にしない佐々に怒って、佐々を殴る優木。
恭世と再会して、佐々が甥で、恋人ではないことを知るのです。
改めて付き合うことになる二人。
仕事も恭世に紹介してもらって順調にいってる時に、また佐々の悪巧みに巻き込まれるのです。
恭世を心配させたくないと、佐々のことを隠す優木の愛情が切なくてキュンとなります。
優木の言えない事情を察して、優木を守る態度で佐々に接した恭世も、男らしくてカッコ良かったです。
お互いの、心に秘めた相手への熱い情熱が伝わってきて萌えます。
譲ってばかりだった優木が、初めて欲しいと恭世に手を伸ばしたのも良かったです。
いつも優木と苗字で呼んでるのに、大事な場面で名前で呼ぶなんて、恭世の大人のずるさと魅力にクラクラします。
表題作と続編の中編二本立てです。
「恋愛トリートメント」で二人は恋人同士になり、「恋愛ダメージ」で更に絆を深めます。
どちらも恭世(攻め)の甥・岬がキーマンであり、優木(受け)は岬を彼氏だと誤解したり、叔父コンプレックスな岬に悪い気になって恭世に嘘をついて怒らせてしまったりします。
優木が語らずともそれと察する恭世もカッコイイですが、岬の恋人・堂島も負けず男前で素敵でした。岬をかばって優木の部屋を荒らしたことにしたり、恭世の手前、寝るような関係じゃないと言ったり、登場は少ないですが、格好良いことこの上ありません。
年上大人のカッコイイ攻めが読みたい方にお勧めです!