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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
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よしながさんの、古い短編集です。
収録作品は、どことも知れない、中世の西洋の国らしきところを舞台に、親子であったり、主従であったり、夫婦であったりの、普遍的な、人と人との間にある「愛」についてを物語る、非BL作品ばかりです。
匂い系として、BL的な萌所も探せないわけではありませんが、そんなことは、ごくごく些細なことだと思わせるお話作りのうまさ、おもしろさ。
同じく新書館から出ていた、非BLコミックス「こどもの体温」と一緒に文庫化されています。
何度でも、繰り返し読んで、きっちり気持ちよく泣ける作品ばかりなので、ぜひ一度お手にとられることをオススメします。
それぞれに違うタイトルがついていますが、4話で一つのお話です。
◾︎男爵令嬢
"血を凌駕するもの"が好きなので、この終わり方はあまりにも切ない。
◾︎彼は花園で夢を見る
ヴィクトールが悪いわけでもない。その文脈で語れば誰だって疑う心を持つだろうよ。ミスリードをはかったのはラウリーヌ自身だ。しかし誰が悪いわけでもない。うがった解釈をしがちな私は、ラウリーヌがあえて仕向けたようにも思えるんですよね。イザベルをひとり森に残した罰を与えて欲しかったのだと。そこはそれぞれの読み方で。
◾︎そんなあなたが
ファルハットは去っていったサウドすら愛すのだろうなと思うとまた切ない。
◾︎夢を見たあと
終わり方は案外と間抜けていて、そこがまた良いところでもあります。ここまでの切なさを温かな余韻に変えてくれる作品です。
久々によしながサンの作品よみました。
「死ねば済むとおもうなよっ」と思わず後半思ってしまいましたが、結局はなんだかんだでホっとさせられる。
この不思議な感覚なんだろう。
胸にズシっとくるような切ない半生。
けれど振り返ってみればそれもいい思い出となり、運命をめぐらせる。
BL・・という枠でみるのか否か・・というのは微妙なところではあるのだが、人を愛することに男も女も無く。
失うことの悲しみと虚無、そしてある今が不思議に調和しました。
最初の楽師さん。
家族を失って一人だったものが、同じように家族を失った少年を拾う。
そして再会した娘と去る・・・なぜに少年を置き去りにしたのか。
自分の病をしっていたのか、どうなのか
そこがいまだ不可解でした。
なんにしても失ってしまうことを繰り返し、繰り返した先
行き着いた先に見えたもの。そして得たもの。
ジワーーーーっとくる作品。
今だから話せる昔話。そんな雰囲気の作品です