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junjou to bougyaku no aida
作家さんの新作発表
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大正末期から戦後が舞台。3カップルの3作品が入っています。
「純情と暴虐のあいだ」
使用人×お坊ちゃま。両想いだったけれど、幸男(攻め)は出征し、拓真は戦後に没落します。逆に金持ちになって現れた幸男は、昔と違って冷酷になっています。前後編。
「危険な瞳に抱かれて」
荷揚げ男×副社長。曾根(受け)が仕事の礼に支倉(攻め)という危険な雰囲気の男に抱かれます。支倉は曾根と社長の関係に嫉妬し、曾根は支倉をヤクザから庇うために単身乗り込みます。前後編。
「おろしや国的夢楼」
亡命ロシア貴族×娼婦の息子。純粋にミハイル(攻め)を慕う白雪(受け)が可愛らしい話です。
どの話も、原作つきということもあり、ストーリーがきれいにまとめられています。すんなり行き過ぎて拍子抜けしてしまう方もいるかもしれませんが、私はハッピーエンドが好きなので楽しめました。どのカップルも好感が持てる性格ですし、絵もキレイだと思います。お勧めです。
原作付きマンガです。
といっても、小説を下敷きにしたのでしょうがどちらかというとシナリオをというところでしょうか。
3編入っているのですが、どれも戦争を通して国が変わってという転換期を舞台にしているので、設定としては割と壮大な感じ。
特に表題は、戦争をはさんでの下剋上もので、伝えたいことはよくわかるし、ポイントポントの抜き出しはいいと思うのですが、それがコマ切れで、スムーズな連続性を感じられなかったのが残念。
資産家の家の息子とその世話係の禁断の恋はそれを知った親によって、世話係の出征という形で引き裂かれるのだが、その理由を息子は知らずに、、
戦中、息子は帝大生・・・学徒出陣とかはなかったのか?金と権力で解決したのか?
そして戦争が終わり没落した家を買い取ったのが、帰国後議員の養子になったというその世話係。
立場は逆転し、その男に仕える身になる元主人の息子という下剋上。
ベタな王道モノであるだけに、多分小説だけだと全く面白みがないのではないだろうか?
悪になりきれない男、周りの良い人々に囲まれて昔を取り戻す。
可もなく不可もなく、物足りない!
『危険な瞳に抱かれて』
戦後GHQ統制の元の港湾労働者と輸入会社とヤクザが絡んだお話。
まだ、表題よりは臭さが取れている。
『おろしや国幻夢譚』
ロシア亡命貴族と、遊郭で育った少年のお話。(ショタ)
話は唐突だけど、結構ショタがいい感じで描かれていて雰囲気はこの本の中では一番いいです。
これは好みの問題もあるだろうけれど、まず題名がベタな小説の題名そのまんま。
マンガ家さんは絵がうまいし、オヤジ絵もなかなかに見せるし、ショタもいい感じに、オールマイティに描ける良いマンガ家さんだと思うのです。
だから、こういうベタな原作じゃなくてもっとショタ系でファンタジー的にいったほうがいいようなきもするんですよね。
もったいないです。