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前2号は表紙付きでしたが、今号から他のアンソロと同じような装丁に。
そして少し厚みも増し、何と巻頭に今勢いのある作家「雲田はるこ特集!」
草間さかえ氏の「やぎさん郵便」←確かCab連載でしたよね?がこのシトロンにて再開。
この雑誌、好調のようです。
現在ファッション雑誌CLASSY誌上にて三浦しをん氏の「舟を編む」の挿絵を担当してらっしゃる雲田はるこさんなので、三浦しをん氏との対談が実現したようです。
(物語は男女恋愛ですが、全部カラーのイラストが入っていてとても目を引くので興味のある方は雑誌見てみてくださいね、毎月連載です)
対談も盛り上がっているようで、お二人のそれぞれのBLルーツとか、萌えなどを語られてます。
雲田さんは”バカと変態”に萌えるとか、メガネは変態のアイコンとか語ってらっしゃるので、そう意識してこれからの作品を見ると思わずニンマリしてしまうかも?ですね。
また、リバについても語られていますので、雲田ワールドがこうして出来あがっているのか~と、、ぎっしりの濃い対談内容ですが、下手な小説読むより面白かったですよ♪
そして、雲田さんの連載『いとしの猫っ毛』は二本立ての大判ぶるまいです。
■前号の時、衝撃的で感動的な作品を見せてくれた、糸井のぞさん、『サマータイムアゲイン』で今度はお互い心に傷を抱えた学生を主人公にしたお話で、再び読ませます!
■個人的プッシュの宇野ジニアさん、『暴れん坊専務』・・・鬼の面をかぶった専務って・・・桃太郎侍なのか!?BLじゃないだろ?・・・物議をかもしそうな、でも面白い!やはり注目なのです。
■草間さかえさんの『マッチ売り』は「やぎさん郵便」の過去話になります。随分間があいてしまったので、やぎさん郵便の話自体がうろ覚えで、、そんな人の為に相関図ありまして、親切だった♪
なお、10月に単行本が出るそうです。
今回、北別府ニカさんの『夜明けにスキャット』は最終回。
さほどの劇的な進展もないまま、なんだかまったりと終わりを迎えました。
桃山なおこさんは、何だか印象薄く、今回の号の中では埋もれてしまっている感じで少し残念。
そんな中連載でとても頑張っているのが もろずみすみともさんです。
エロや裸率の大変に少ないこのシトロンにおいて、唯一生々しく、そして唯一肉体派で、かなりドロっとしたものを見せていました。
この雑誌自体が、あっさり爽やかな雰囲気(草食系)のイメージの中で、唯一の肉食系の連載なので、そのインパクトはとても強烈です。
得していますね。
3号で、これだけ安定している雑誌も中々お目にかかれないのでは?
さすがヤリ手編集が立ちあげた雑誌のことだけはあります。
新人発掘も、とても楽しみな本ですよね。
ってタイトルで、この表紙なら、つい買っちゃうよね。
なんか最近、この手の、「受け攻め曖昧、サブカル系BL」のアンソロジーって、妙に沢山出版されてないか?
ここに書いている作家さん達のコミックスは、それなりに読んでいると思うので、コミックスの初出誌は以前から存在してたはず。
多分、読み切り主体で、エチシーン縛り有りのテーマアンソロジーみたいな本が。
それが、ここへ来て、連載主体でエチシーン縛りなし、執筆陣が売り、みたいな本が増えてるの、気のせいかな。
この本も、創刊されたのは知っていたけど、今号が初購入。
雲田効果、抜群!
巻頭、三浦しをんさんとの対談は、なかなか読み応えあった。
雲田さんって、24年組の少女マンガ文体の継承者だったのね。
って言うことは、そのうち、よしながふみさんみたいに、非BLでブレイクしたりするかなぁ。
で、三浦さんとのガッツリエッチシーン有りのコラボとか、ぜひ、読んでみたい。
本全体の感想としては、どの作品も受け攻め曖昧な、恋愛まではあと一歩なお話で、絵柄もさっぱり地味系が多い中、もろずみさんだけが異色。
作品内容的には、「恋愛まではあと一歩」なんだけど、絵柄のタッチが異色。
カシオさんのひょろひょろ高校生の直後に、「半脱衣・ガッツリ筋肉脇毛付きが触手に絡みつかれて」な扉絵はビックリだ。