雨音の唄

amaoto no uta

雨音の唄
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×24
  • 萌13
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
11
得点
89
評価数
28
平均
3.4 / 5
神率
21.4%
著者
井上ナヲ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
ミリオンコミックス HertZ Series
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784813052593

あらすじ

教師をしている雨宮はある日、家の軒下で雨宿りをしている男・成瀬と出会う。雨宮は成瀬を家に招き入れたものの、自分の行動に戸惑っていた。普段ならば見ず知らずの人間を家にあげたりしない。でも、好きだったあの人にどこか似ている──
雨宮は忘れようとしていた相手の面影を成瀬に重ねていた。ひと月後、成瀬が再び雨宮の前に現れる。そして、雨宮は成瀬に家に泊めてほしいと言われて…!?

表題作雨音の唄

19歳、昔好きだった人に似ている青年
29歳、学校の教師

同時収録作品はつこいもなか

地元に帰ってきた大学生の従兄弟
高校生の従兄弟

同時収録作品片靴下の男

ツイてない大学生
越してきた隣人

その他の収録作品

  • 或る日の出来事 伊藤君と蒼井さんの場合
  • 或る日の出来事 雨宮先生と成瀬君の場合
  • 或る日の出来事 慎と岳兄の場合

レビュー投稿数11

じわじわくる感じ

熱く!激しく!そんな作品ではないのですが
じわっとくる作品集だったかなと思います。
求めた”必要”なものに引き寄せられている。
そんな雰囲気を強く感じる作品が多かった印象。

◇靴下の~
靴下がすべて片方ない、あれがない、これがない
なんだかちょっと不幸体質な男の家の隣にお隣さんが引っ越してきた。
彼はなくしたものをいつでも見つけてくれる。
ちょっとしたラッキーに見舞われる。
距離が近くなると気持ちにも変化が芽生え。
自分の運命を変えてくれるような存在が
いつしか気になる存在に変わる瞬間。それが好き
結局その後の進展がどーなのかというところはありますが
ホノボノ感はイイ

◇雨音の~
雨の日に雨宿りしている青年がいた。
ずっと好きだったあの人の面影を持つ男。
叶うはずがないとあきらめた恋心が~なお話し。
年下くんが「かわいい」と思ってしまうほど生真面目な受が好き。
似てるとは思っていてもそれをアピールしないところもイイ。
雨宿りが実は偶然じゃなかったというネタ晴らしも好きです。
個人的にはこの話が一番好きかな。

短編もう一つ。

0

コントラストの強い絵

3カップル、描き下ろし番外編を含めて6作品が収録されています。

なにより絵に特徴があります。
表紙だけでは分からないですが、いわゆるスクリーントーンが使われず、ペンだけで描かれたという印象です。陰部分は斜線で表現されています。

掲載されていた雑誌「CRAFT」の同時期には、槇えびし先生の「きみにあげる。」もあったことから、この2作品によりモノクロの迫力がある雑誌という印象になっていたものでした。

そのため色彩的には柔らかさはないですが、登場人物たちの線が細く感じられることから、無骨な印象はありません。似たような絵柄が氾濫する中では、インパクトのある1冊だと思います。ただ、その分、好みは分かれるとも思いました。

ストーリーは、カバー下まで含めて楽しむ事ができました。

1作目「片靴下の男」は、ツイていない男が、隣人により幸運に変わっていくという面白い展開でした。ただ、BLらしさはほとんどなく、隣人が男だったという程度のものでした。

2作目「雨音の唄」は、年上真面目受けである主人公が可愛らしかったです。年下攻めの成瀬がぐいぐい押してこないと進展しないカップルだとちょっと心配でしたが、カバー下ではそれなりに楽しそうでほっとしました。

3作目「はつこいもなか」は食べ物の「もなか」がいつ登場するかとわくわくしていたら出ずじまいで、あれ?と拍子抜けしたものでした(笑)。

0

大切にしまっておきたい作品

井上ナヲさんのデビューコミックスも大変素晴らしいのですが、二冊目のこの作品集もとても素敵。この方の描く空気感というか、間が心地いい。元気いっぱい、ドタバタコメディーもいいし、ドラマティックでシリアスなのもいいけど、なかなかこういった地味ながら品の良い作品に出会えないので、お宝的存在ともいえます。

アパートのお隣に引っ越してきた運命の相手との出会い(「片靴下の男」)、主人公と義兄と、その息子を含めた倒錯的な関係(「雨音の唄」)、連れ子義兄弟同士に芽生えた恋心(「はつこいもなか」)。どの作品も人物の心情変化のプロセスを丁寧に見せてくれます。画も好きなんだなぁ。この方の描く人物には、良識のある人が持つ恥じらいやつつましさがあって、そこらへんに人間としての品を感じるのかもしれません。「片靴下」の蒼井くんも(かわゆいの)、「雨音」の雨宮先生も(メガネ男子)、「はつこい」の慎も(ただのブラコンかい)みんな、読んでいてグッときてしまう純粋さやひたむきさを感じさせます。そりゃ同じ男性から見ても可愛いと思うわ。

この作家さんの作品を読むと、時間の流れにとても意識的だなぁという印象を受けます。時間をかけること、時間が経って気づいたことを大事にしている。作中に表だって描写されてはいないのに、そういったことを色々感じさせてくれたりすると、作家さんの人となりまで興味を持ってしまいます。そんな魅力的な作品群なのです。(地味だけど。)

2

静かに降る雨のように…

表紙の青がとても綺麗で…思わず手に取った本です。
中の絵はトーンを使わない…何か独特の雰囲気。
静かな世界です。

【お隣さん同士/昔好きだった人に似ている青年×数学教師/兄×弟】の3CP
■片靴下の男/或る日の出来事~伊藤君と蒼井さんの場合~■
伊藤(大学生)×蒼井(隣に引っ越してきた人)

片方の靴下だけ何故か行方不明、学食で冷奴に掛ける醤油がない…などいつもツイていない伊藤の隣に引っ越してきた蒼井。
彼と出会ってから…偶然落とし物が見つかり、偶然雨に濡れなかったり…些細な事ではあるけれど段々と満たされてくのを感じて…。

蒼井さん、女の子のようです。
前髪パッツンで男の子にしては少し長めのショートボブ的な?
ってか終始蒼井さんがショートの女の子に見えて仕方なかった←

■雨音の唄/或る日の出来事~雨宮先生と成瀬君の場合~■
成瀬(大学生・19歳)×雨宮(高校数学教師・29歳)

教師をしている雨宮はある日、家の軒下で雨宿りをしている男・成瀬と出会う。
雨宮は成瀬を家に招き入れたものの、自分の行動に戸惑っていた。
普段ならば見ず知らずの人間を家にあげたりしない。
でも、好きだったあの人にどこか似ている…。
雨宮は忘れようとしていた相手の面影を成瀬に重ねていた。
ひと月後、成瀬が再び雨宮の前に現れる。
そして、雨宮は成瀬に家に泊めてほしいと言われて…!?

雨宮先生が可愛いです。
なんかね、雰囲気的にはビシッとした真面目な教師って感じなんですよね。
でも成瀬くんの前だとこう…赤面しちゃったり、真面目だからこその言動がとても可愛いものに思えるのですよ。
で、成瀬くんは一見今どきの男の子って感じなんですけども物腰が優しいのです。
雨宮先生が年上だから言葉遣いも丁寧で…。
年上…先生に対してもタメ口を使うのを最近リアで良く目にしているので、そういう点でも成瀬くんに好感持ちました。

でも…オチが…うぁぁぁぁー…良いのかなー…って気持ちになりました。
そりゃ似てるよね…・

ってか何故か私、途中まで雨宮先生のお兄さん死んだものと思って読んでいました。
…何故にそんな思い込みをしてしまったんだ?!
いやー普通に生きています。

■はつこいもなか/或る日の出来事~慎と岳兄の場合~■
岳兄×慎

小2の時に両親が離婚して、祖母の家に預けらていた慎。
同じように両親共働きのため預けられていた岳兄が一緒にいてくれていた。
子供の頃は好きなことは好き、嫌なことは嫌だと言えたのに…それは大きくなるに連れて難しくなっていく。
“背を追い越したら好きだと言おう”

岳兄が東京で就職を考えていると聞いて動揺している慎に向かって「口には出さないケドおいていかれるとそんな顔すんだよ お前」って辺りからニヤニヤしてしまいましたwww
こう…あれですよ!!!
小さい時から知っているからこそ表情の変化を汲み取れるのがすっごい萌えるっ!!!
んでもってその不安そうな表情に弱いってのがこれまたもう…!!!

でも読んでいてこの2人どっちが攻めで受けなんだろう?って思っていました。
今は岳兄がリードしているけど、身長超えたら告白するって考えていた段階で慎が攻めそうとか…何気に慎が押し倒しているし(可愛いけど)。
うーん…数年後にリバってそうだなーとか考えちゃったりw

1

雨のように静かな物語

 このコミックは、3つの短編作品とその後日談で計6つの話を収録しています。
   
『片靴下の男』

 いつも些細な不幸がつきまとう伊藤ですが、隣に蒼井が越してきてから、幸運が訪れるようになるという何とも典型的な話です。感情を表す台詞や行動、モノローグ等が極端に少ないせいか、ストーリー自体がよく飲み込めないまま、伊藤が蒼井にキスしてしまうシーンに。何だか唐突で、「えっ?」という印象しか残りませんでした。

 『雨音の唄』

 雨にぬれていた成瀬を家に上げた雨宮。しかし、この成瀬がまた理由があって雨宮に近づいているんです。もちろんそんなことは雨宮は知る由もありません。最初は成瀬の父からの話で、雨宮に興味を持ったようですが、だんだんミイラ取りがミイラになるように、恋仲になってしまいます。確かに、長編の話なのですが、萌えるところがよく分からないまま終わってしまいました。

 『はつこいもなか』

 兄弟のような時間を過ごしてきた岳(兄)と慎。成長すればするほど言いたいことが素直に言えないこと、同じものを見たいのに、なぜかすれ違うむなしさなどの台詞が切ないです。慎は岳に告白はできましたが、それ以上はありません。ストーリーとしてやはり消化不良が否めません。

2

アマネノウタ

井上ナヲさん2冊目の単行本です。
白と黒のモノトーンの独特の雰囲気は以前と変わらず、今回はどの作品もしっとりとゆっくり時間をかけて紡がれていく恋を感じました。

3つのシリーズ、どれも好きだったんですが、特に印象に残ったのは表題作ですね。
この作品のみ、年下の攻めが割と積極的で(笑)。
日本家屋と雨が作中に度々描かれているのですが、井上さんの切り絵のような画面がとても似合っている気がして、静かな空気の中、雨の音がほんとに聞こえてくるような気がしました。

他にもアパートのお隣さん同士、従兄弟同士といったカップリングで、可愛い感じの作品集になっています。

2

萌と中立の間

トーン一切なし(多分…)で、モノクロームが際立ってます。
効果線なんかも無くて、マンガって言うよりイラストっぽい?
線が細くて、コマも結構細かめで、全体が独特な雰囲気です。
の割に、ストーリーはどれも普通な感じがして、ちょっと残念。

「片靴下の男」
おとなりさん同士。
ちょっと絵が違くて…顔のパーツのバランスが気になりました(汗)
あと、私は受の子のかわいさ(おかっぱ)がダメでした~m(..)m

「はつこいもなか」
おさななじみ。
こちらは短編ですっきりまとまっているのと、キャラも好きでした。
木とか、草とかの描写が好きだな~。

うーん、しかし、私は萌えきれなかったです。
背景をトーンに頼り過ぎない姿勢が◎なので、萌評価で!

0

やさしいジカン。

前作同様、静かーで穏やかーな時間が流れてますが、
セリフ量と内容の濃さは格段にアップしてますw
【片靴下の男】
いつも何か足りない伊藤くん。片靴下なかったり醤油使おうとしたら空っぽだったり。
そんな伊藤くんをお隣に引っ越してきた蒼井ちゃんが補ってくれるという不思議なお話。
この蒼井ちゃん、「ちゃん」をつけたくなる位、パッと見、女の子みたいだと思いました。髪形?顔かな?なんかかわいい。
変わったアプローチで、アイデアが面白いと思います。
【雨音の唄】
雨宮の家の前で雨宿りしていた成瀬と出会い・・。
この話は最後が意外でした。
成瀬に電話がかかってきたときは、この子は兄の従兄弟か何かだろう
と思ってたのですが、そっちかよと。
この2人29歳と19歳という設定。
兄ちゃんは40歳は超えてるだろうから雨宮はもっと年上の設定でも有りだよなー。いずれにしても年の差カップル誕生ですw
雨宮くん、最後は素直になれてよかったね。
【ハツコイモナカ】
小さい頃から仲のいい従兄弟の話。岳兄は慎の気持ちには気づいていて、慎が告白するきっかけを作ったのも岳兄。
でも一旦告白した慎の積極性や素直さやあふれる想いは後日談でもよくわかる。

雨音の唄も好きですが、片靴下の男が私には印象的でした。
絵柄や静かに流れる雰囲気はこの作者さんの持ち味だなーと思います。

2

しっとり

雨と共にあらわれた男は、、、

表題作と巻頭「片靴下の男」は、出会いがあって、それまでの後ろ向きの生き方から、一歩踏み出す話。
どちらも淡々としていているけど、しっとりといい雰囲気。

絵が上手って、やっぱり重要。
引き絵だと身体全体に対して頭が小さすぎない?ってバランスの絵なのに、ほとんど違和感がない。
多分、肘の位置とか、腕の長さに対する手の大きさとか、胴体と足の長さのバランスとか、足の大きさとか、そもそも身体の軸線とか、
まあ、全部をひっくるめてデッサンに狂いがないって事で、
マンガだからこそ、絵の雰囲気だけで納得できることって、あると思うの。

書き下ろしが、それぞれのお話の後日談って言うのも、コミックスならではって感じでいい。
そして、オマケの後日談でも、ほとんど進展無しのほのぼののままって言うところもいい。
せっかくのこの絵の雰囲気、ちょっと指先が触れるだけとか、のし掛かっても耳元で囁くだけとか、座って向き合ったままのキスとか、
こういう些細なエロの片鱗、みたいな方が萌える。

2

進化が見られた待望の2冊目

待ちに待った井上ナヲさんの2冊目の単行本。
CRAFTにて既読でしたが、今回の表紙装丁がどんな感じになるのかすごく楽しみでした♪
丁度今の季節にぴったりのブルーが印象的に使われた表紙。
この作家さんの特徴の優しさが何気に表紙から溢れてきますね。

前作の時は、読者がかなり想像力をこらして読み説かなくてはならなかったんですが、今回はセリフも増え、コマも少し細かくなって登場人物達が身近に、訴えてくるものがわかりやすくなったと思います。
ただ、やはり雰囲気系の作家さんなんで、この独特の空気感はドラマCDにには向かなさそうです。

雨の日に出会って家に招き入れた青年・成瀬との出会いは偶然ではなく、意図して作られた必然だったというお話。
雨宮はとっても地味で世界も狭そうな感じの人なんですが、それはきっと過去の恋がトラウマになっているのでしょうね。
そんな殻を破らせるのが成瀬なんですが、彼は(ここは予測)父親から雨宮の話を聞いて、好奇心と恋心をきっと同時に感じていたのだと思います。
雨宮が好きだった人に似ている成瀬に、自分は違う人間なんだよ、と思い知らせる行動に、雨宮が年甲斐もなくテレたり、ヘタレたり、何故かかわいらしいのです。
結局、雨宮の世界は過去から余りはみ出ることはできなかったけど、それでも新しい恋を手に入れて、それはそれで彼にとっての新しいリスタートだったのだな、と思うのです。
井上さんの、ハーフトーンを使わない、白と黒のはっきりした陰影の強いイラストが、雨の雰囲気を醸し出すのにぴったりでした。

『片靴下の男』
ちょっとイイ話デス♪
何事にもついてなかった男の隣室に人が越してきたとたん訪れるラッキー。
”アゲチン”!?
いえ、まだまだ清い関係なのですww
井上さんの新しい魅力が溢れる作品で、居心地がいいお話です。

『はつこいもなか』
この題名って、ひょっとして”はつこいかもな”をもじったのでは?
早くオレに追いつけよ~的な岳兄と、必死で追いつこうとするワンコな年下従兄が可愛らしいです。
これは、、年下攻めですよね♪

そしてラストにこの3本の後日談が入っていて、更に和ませてくれます。
表紙をめくった本体表紙のマンガも必見ですよ♪
歳の差をデフォルメしてるんですが、、、雨宮、じいさんか!?お前はww

6

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