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春ナオミさんの”曽×芭”同人を集めた一冊です。
この方のも、曽良くんの芭蕉さんに対する不器用な愛情表現と、思うままにならないもどかしさが前面に出ていて切ない!
『ギャグマンガ日和』の二次ですが、実在した芭蕉と、彼が後年西行のように、愛する弟子を連れて二人旅をした史実があるだけに、他の二次作品より入りやすいのだと思います。
究極のツンデレ曽良は相も変わらず芭蕉をいぢめていますが、芭蕉もへこたれない人なんで、朝になれば「チューしてくれたら起きるかもしれない」とか天然全開してます。
これには、曽良が芭蕉に弟子入りしたエピソードの『序』が入っていて”雪まろげ~”の句が読まれています。
こんな話しも入って、曽良の執着の裏付けのような話しになっていて、奥深さを感じますね。
そして何より『御意』が凄まじかったです。
”僕が死んだら骨を拾ってね”という芭蕉に、折檻する曽良、泣いてもやめないその修羅は、憎しみではなく深い愛ゆえなんだとわかるから、より一層のせつなさがこみあげるのです。
曽良がダークサイドなら、芭蕉は光。
この方のは突き抜けた明るさよりもシリアス路線で、痛さも半端ない感じでものすごく自分の方向へ膨らませている感じの作品だなと思いました。
でも、こういうシリアスも大好きです。