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何ともミステリアス、かつ妖しい雰囲気が漂う「亜久里」様。
もしやこれは人外モノ?と勘違いして購入しましたが、人外ではありません。
高級外車ディーラーの営業マン三津田が紹介されて出会ったのは、超売れっ子マルチ作家(故にかなりな金持ち!)の亜久里ひろむだった。三津田はそれとは知らず亜久里の別名義の小説やラノベ、RPGゲームやH系ゲームなどほとんどを所持していた!
実際の亜久里本人はモルフォ蝶が飛びかう和風邸宅に住むクールビューティ。
高額な外車を買ってもらうという目的で、キャンプ場でのBBQに連れ出して、そこで亜久里の年相応な笑顔を見て嬉しくなったり。その帰り、亜久里からキスを仕掛けられて自然に応じる三津田。
おお〜キタぞー襲い受け!と思いきや。ここからの展開はノンケ(三津田)の葛藤と、美しい蝶と思っていたひとが実はキラキラ光る糸を張る蜘蛛だった、という。亜久里はちょっと近寄りがたいけど、可愛いんです。
「君に愛される夢を見た」
予知夢を見てしまう男の、ミステリーっぽいお話。
誰にも信じてもらえなかった予知夢の事を信じて、一緒にその謎を解明してくれようとする主治医との恋が語られます。
読者も同時進行で予知夢の謎を解く感じですね。短編だけど、起承転結、ストーリー展開、とてもまとまっていて面白いです。
「お車その後、いかがですか?」
亜久里x三津田、その後。ちょっとゴーマンな亜久里?でもデレててか〜わいいの!
蝶を育てている変わり者の作家・亜久里と、外車の営業マン・三津田のお話です。
“蝶”と聞くと大変幻想的で、ミステリアスな背景を思い描いてしまうので、病んでいる系のシリアスものかと思っていたのですが、微妙に病んではいるものの、決してシリアスではなかったですね。
そもそも、外車の営業マンというごく普通の男と、美貌でミステリアスな作家という組み合わせが、私にとってちょっとしっくりこなくって、さらに、なぜか三津田の顔が好みじゃないんですよね。
これは、個人的な問題なのでどうにもなりませんが、好きじゃないものは好きじゃないんだから仕方がない。
蝶と蜘蛛という、二人を象徴したお話のまとめ方なのですが、そこもちょっと説得力が弱い感じを受けました。
・・・受攻がしばらくハッキリしなかったのもちょっともどかしすぎました。
なので、表題作の評価はいいところ萌の下です。
ちなみに、いきつけの呑み屋の立花さんが、私としては大変気になります。
描き下ろしが2ページだけあります。
ただのヤンデレですが、この短いおはなしでは、車の営業に説得力がありました。
しかし、2回目乗りたいって・・・何に?
【君に愛される夢を見た】
予知夢を見る青年とその主治医のお話です。
展開としては医師と患者の王道を行っていると思いますが、“予知夢”を解明する過程が面白かったので、恋愛ものというより、ミステリとして楽しめました。
予知夢=悪夢だったのが、うまい具合に明るい未来が見える終わり方になったのも納得がいきました。なので、こちらの分で評価がちょっとアップしました。
お話が二つ収録されてます。
どちらもきっちりとストーリーがあって、とても面白かったです。
やっぱBLといえど、愛だの恋だのだけじゃない“ストーリー”がちゃんとあるのはいいなぁと思いました。
『蝶の住処』
最悪の第一印象からどんどん惹かれあっていく王道展開です。この振れ幅をきっちり描いてくれてるお話は好きです。
攻め受けが予想とは逆だったから、おおっと思わされました。
『君に愛される夢を見た』
SFっぽい話。
予知夢の超能力を持ってるのか洞察力が異常に鋭いだけなのか、最後の最後まではっきりとはさせなかったのがイイですね。
受けのお兄さんについての伏線のはり方とその回収の仕方がうまかったなァ。そのせいで逆に物足りなく感じる方もいるかもですが。