汚れることを厭わぬ覚悟が、そなたにあるか?

禁断ロマンス

kindan romance

禁断ロマンス
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌5
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
5
得点
24
評価数
8
平均
3.1 / 5
神率
0%
著者
妃川螢 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
朝南かつみ 
媒体
小説
出版社
ワンツーマガジン社
レーベル
アルルノベルス
発売日
価格
¥857(税抜)  
ISBN
9784862961914

あらすじ

財界に名を誇る鬼柳院家の次男・咲人は、社命でロシアに赴く。己の価値を見いだせない咲人にとって、失敗できない仕事(プロジェクト)――だからこそ、彼に協力を仰いだのだ。新興財閥のトップでありながら、ロシアマフィアのボス――アランに。闇を纏う悪魔のような男は、「汚れることを厭わぬ覚悟があるか?」と清廉な姿勢を崩さない咲人に愛人契約を提示する。気丈な態度で脆い心を隠す咲人は、愛された記憶のない空虚な心を埋めようと男に全てを曝すが…。
(出版社より)

表題作禁断ロマンス

ロシアンマフィアのボス
大財閥の次男

レビュー投稿数5

あまいロシアマフィアもの

妃川さん2作目です。
マフィアが暗躍するというロシアで、有力マフィアのトップと仕事の話に来た主人公、鬼柳院咲人。咲人自身も日本の有力グループの御曹司だが、実の子でないという疑いをかけられて両親には酷い扱いを受けて育つ。
そんな2人だが、私と仕事をしたければ愛人になれといわれ、体を開かれるうちに。。の王道展開。

攻めのアランがひたすら優しいので甘く心地よく読めます。咲人もなよっとしてなくて、境遇のわりにまっすぐな性格で男気もあるので好感が持てるキャラでした。
後半には事件も起こりつつで、ストーリー展開としては先が読めるのですが飽きずに最後までたどりつけました。

しかし、ロシアが舞台というのに、腰を折ってあいさつとか、手で口を覆って笑うとか外人がしない仕草がしょっちゅう出てきたり、アランが咲人に手を出すときは必ず頤に手をかける仕草で、それにだんだん飽きてきたり、アランが咲人のことを「そなた」という今どきあり得ない言葉遣いだったりで、いろんなところで興ざめしてしまいました。
ですので星1個減らしました。

本文に関係ないですが、最後に参考文献が並べてあって、BLでそういうのを見たのはおそらく初めてで、非常に感心しました。

0

禁断

朝南かつみ先生のイラストが美しいですね。

幼い頃から愛情を受けずに育った咲人。でも、父に認めてもらいたい。今回、プロジェクトを失敗したら今度こそ父に見捨てられる。
プロジェクトを成功させるため、居場所を失いたくないが為にアランの愛人になる咲人。

アランが以外と優しいので酷さは感じません。
まあ、初めてのアランとのセックスが激しすぎて青色吐息になってしまった咲人ですが、気付いたアランがちゃんと介抱してくれたようです。

ロシア語できのこはグリーブ。そんな話題が出てきて親近感湧きました。

咲人は気丈ではあるけども謙虚なところもあり、その性格がよりいっそう男の欲を駆り立てるんだなと思います。

口の中を火傷した咲人に氷を含み唇を合わせるアラン。
火傷の治療としてアランの舌で氷を転がされるシーンに萌えました。

マフィアのボスとかだったら傲慢そうなのにアランは物凄く優しい。
咲人が余計な事を言ったかも知れないと謝るときがあり、宥めるように頬を撫でる。気分は害してないようだという表現が何度かあります。
言葉は足りないけど、アランに惚れそう。飽きられた時が恐いとも思いますね。

飽きられる前に仕事で成果を上げてアランに返そうとする咲人ですが、仕事で忙しくアランからの電話にも出られず、もう少しで成果がって時にお怒りのアランに捕まってしまうんですね。

手荒に抱かれながら、アランに何度も謝り……「要らないって言わないで……」となく咲人にアランが眉を潜めます。
幼い頃の精神的な物からくる言葉です。

二人の逃避行までの道のりに感動しました。
咲人の精神的に病んでる部分がもう少しあったら自分的にはもうちょっと楽しめました。

3

正に禁断!

ロシアンマフィアと大財閥の次男の恋。
正に「禁断ロマンス」ですね!

というわけで。
舞台はロシア。
仕事のために手を借りたくてマフィアのボスであるアランの元を訪れた咲人。
けれど、アランは咲人を見るなり男娼扱いで。
立腹した咲人は一旦はその場を去りますが、咲人にも切迫詰まった事情があって。
自分が愛人となれば要求を飲んでもらえるのかと持ちかけて…。

過保護×健気、みたいな。
アランがマフィアなのでもっともっと俺様で傲慢な感じかと思いきや、最初っからずっと咲人のことが気に入ってて世話を焼いてるのがダダ漏れ。
キツイ言葉もあるけど、それほど束縛するでもなく。
いや、自由にしすぎた結果、軟禁状態にはなるんですが。
俺様というよりは時代がかった感じのする人というか。
なんせ2人称が「そなた」ですからね。
一体いつの時代だ…と思ったのは内緒です。
とにかく、何をするにしてもアランが嫉妬したりしてるようにしか見えなかったり、咲人のことを一番に考えてたり。
それくらい漏れてるんです。
でも、咲人はそういうふうには捉えてなくて。
その優しさに惹かれていく部分もあるんですが、自分は「愛人として」扱われていると思ってたりもして。
最初は仕事のために、というか父親に認められるために身体さえ差し出すような覚悟で。
それが次第に気持ちが動いて。
自分のためにと接してくれるアランのそばこそが自分の居場所だとさえ思えるようになって。
ラストの逃亡先がさすがのボスでした。
ゴージャス☆

そして、さりげに気になったのはやはり脇役。
ヴィクトール。
この人にも誰かいないかな。
こういうタイプの人なんか好きです。

そして、咲人の兄も非常に気になります。
ここはもうデキ上がってますが、妻子持ちでありながら本当は別の好きな男がいて。
その男をも腹心にしていて。
秘密にしなければいけない恋。
この恋模様も読んでみたいなー。
難しそうだけど。

3

にゃんこがいい味を出してます。

過去の作品から見ても、 妃川螢さんのマフィア・モノは自分的大当たりの場合が多いのですが、今回の作品も私的には「大当たり」でした。

受は財閥の次男。
両親に全く似ていないことから、父親に「自分の子ではない」と存在を無視され、母親にも冷遇されてきた健気ちゃん。
ロシアで起きた問題を解決すれば父親に存在を認めてもらえる。
その一縷の望みを抱いてマフィアのボスと対峙します。

が、ボス(攻)は受を一目見て「(身体を使った)売り込み」だと貶して無視してしまいます。
しかしそのやり取りが原因で受の会社はロシアの財界から締め出されてしまうことに。

窮地でやっと見つけた取引相手の下っ端マフィアと対面しているとき、攻が現れて「自分の発言でいわれのないトラブルを被せたから」と窮地を救います。

でまあ、お約束の「取引の便宜を図る対価を」と愛人関係に。

取引成立後の関係は、「愛人」というよりも「恋人同士」って感じで甘々です。
攻は受を呼び出してはデートに連れ回すし。
カラダの関係なんて、最初の1回きりでしばらくは出てきませんよ。
でもその数々のデート(笑)で両者の気持ちが近づいてゆくんですよね~。

父親に認められたくて仕事にのめり込み、攻の呼び出しを断り続けてしまった受は、攻に拉致られます。
「仕事を片付けてやった」と自分の作るはずだった報告書を見せられて傷つく受。

健気なんですよ。
今までの妃川作品のマフィア・モノの受は、マフィアである攻と対立するくらいの力も気力もある、強い受だったんです。
でもこの作品のコは、力はありません。
心はとても強くて、芯のブレないしっかりしたコなのですが、細いし諸さが見えている。

自分の居場所を求めて必死に生きてきた健気ちゃんが、最後の最後に、死を覚悟して攻のところに向かうシーン。
ここがすごく好きです。


兄カップルも気になりますが…。
BLでは許されない(?)妻子のある受なので、多分、単独で兄カップルの話は読めないだろうなぁ…。

2

ロシアなのにアラブ風味←よい意味です

朝南かつみ氏の表紙が冴えわたる本作品です。
黒とラベンダーと裸色が色気をムンムンかもしだして、もうこれは読まなくっちゃ!って心を掻き立てました!
しかもライフルマシンガンを持ってるわ!!M4A1かしら?などと自分的な萌え銃器などが出ているので、ひょっとしてヒイキ目もあるかもしれません。
突っ込めば、突っ込みどころのある、ベタな、それでいいんかい?な部分もあるものの、それすら気にならなくなるほどこの作品は好きでした。
思わず主人公と一緒になって涙してしまったりとか、以外に乙女心をくすぐられて、神をつけたくなる作品でしたヨ♪

主人公の咲人は、大財閥・鬼柳院家の次男で、難航しているロシア支社の立て直しと新たな展開の為にロシアに出向いてきました。
企業や政府などはマフィアと密接に繋がっており、成功させるためにはマフィアとの顔つなぎが必要で会った為、伝手をだどって面会したのがロシア最大のマフィアのボス・アランだったのです。
面会したとたん”新手の男娼”と揶揄されたことに腹を立て、そのまま離席した咲人でしたが、再び再会した時に彼の力を思い知り、愛人になることを選ぶのでした。

と、ここまで書くと、何だーコテコテのベタベタ設定じゃん!って思ってしまうのですが、グイグイ引き込まれてしまうのですよ。
生まれた時に両親のどちらにも似ていないことから、ふた親からも冷たい扱いを受け、それでも認めて欲しいと、最後のチャンスであるロシアに決意とともにやってきた咲人なので、そのトラウマからの必死さに同調してしまう自分が。。。
一生懸命仕事に打ち込もうとする咲人は、アランにすら父親に対するように認めて欲しいという気持ちを持って頑張っているのですよ。
しかし、怒ったアランに監禁されているうちに、咲人がいなくても順調に進んでいって、ほとんど彼が仕事をまとめて成功させてしまっていることに落胆を覚えるのです。
咲人のトラウマが深すぎて、あわれで、悲しくて、思わず涙してしまった~

アランは最後まで咲人に”愛している”だの”好き”だの一言も言いません。
しかし、態度で執着しているのはまるわかりなんですが、傲慢で不遜で、でも優しくて、まるでアラブものみたいな風を呈しています。
何と言ってもアランの口調が咲人を呼ぶ時「そなた~」とか言っていて、まるで王族か!あんたは・・・しかも妙に口調が時代がかっていて、臭いんですけど、なんだかそれも許せてしまう?
完全にヒイキ目でしょう(汗)

物語はマフィアの権力抗争に発展していきますが、そこで登場するのが咲人の唯一の理解者の兄。
兄もホモだった・・・お約束?
彼も、彼なりに苦悩と困難があるようで、思わず興味を惹かれてしまいました。
そして、アランが咲人に与えたロシアンブルーのルリが可愛さ絶妙♪
表紙カラーページにアランの腹心・ヴィクトールとルリの絵があるのですが、それがまた可愛い☆
権力とお金がある故の甘甘なラブストーリーで、咲人の一般社会人としての生活は浮世のお花畑に飛んで行ってしまったようですが、それすらも許せてしまう、久々に萌えたラブストーリーでした。

1

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