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欧州を駆け巡るシャルル&ディーンのお話・11冊目です。
手に手を取り、駆け落ちしたシャルル&ディーンの前に立ち塞がるのは…
英国情報部だけではありません。
シャルルの養父にしてICPOの大物・鬼のエドワールと、
ディーンを孫のように愛し、後継者にと目論む…
ロシアン・シンジケートの大ボス・アリョーシャです!
アリョーシャがディーンのために用意した「極上の男」アルフが、
ディーンを手に入れようと暗躍するのが、今回のお話☆
シリーズを通してお読みの皆様なら、お気づきでしょう?
絵を見れば一目了然なのですが、アルフはきっと…
「ツーリング」シリーズ中でも、最も美しい男です、絶対。
淡くキツい瞳とマジャール独特の黒髪の、恐ろしく綺麗なこの男は、
ハプスブルク家の正当な王子様で、狂気的なほど頭脳明晰…
そして中身を裏切る野心で、こう言います。
「僕が世界を征服する。アリョーシャの情報ネットワークがあれば可能だ!」
天使の容姿に悪魔の中身とはよく言ったもので…
BLの定番とはいえ、ここまで堂々と(定番的に)美しいと、
それはそれでまた…アンビバレントな魅力なのです☆
まぁこの世界(BLワールドのことよ!)ほぼ100パーセント美形なんて、
それこそ(全出版物中の)7割以上に登場しますから、
早い話、出尽くしてるんですよねぇ。
だから次なる美形はっ? …てなると、どうしても…
「見かけと中身を足して100パーセント美形」くらいじゃないと、
もう誰も感動しないんですよ(苦笑www)
だから、こういう男が登場してしまうことになっちゃう…。
容姿が200パーセントくらいの美貌で、中身が100パーセント近く悪魔的…
だから両方を足してみると、美貌が100パーセントくらいにまで中和されて、
お話としては、ちょうどいい☆ …ってとこでしょうか。
(何もここまでにしなくっても…とも思いますが、
そこはまあ、BLはファンタジーですからねっ。)
さて、このアンビバレントな麗人アルフも…
ラストはディーンのお気には召さず、銃弾の餌食となってお終いです。
これほどの美人、もったいない…と思う反面、
美人ばかりが得をしないストーリーに、ちょっとだけ満足する…
そういう読者も多いのでは?(←私がそうです…)
1番悪魔的なのは、実は読者だったりして…そう思いませんか?