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欧州を駆け巡るシャルル&ディーンのお話・9冊目です。
ディーンからの極上の愛の告白で…
やっと恋人らしくなったこの二人ですが…。
(↑といっても、まだヤることヤってませんから、プラトニックです☆)
ディーの過去を執拗に追う、グレイン中佐の存在が見え隠れし…
不穏な気配が漂う中…それでも、恋に身を焦がすのでした☆
このグレイン中佐という男――返すがえすも惜しい男です…。
完璧な英国紳士で、弾道学の権威…
英国情報部の超エリートで、優雅な物腰の切れ者!
そんな男が、殺し屋ディーンと…真っ向から対立してしまった!!!
が…あと少しというところで、ディーンにも…
そして伝説の殺し屋ランディにも及ばず、暴発する銃の犠牲となります。
ディーンとランディにあって、グレイン中佐にないもの??
あえて言えば、それは「孤高」です。
生き馬の目を抜くようなダークサイドの世界で暗躍し、トップであるには…
相当の才と闘争力が必要なのは、いうまでもないこと!
でもグレイン中佐の場合、その闘争力を100パーセント…
ディーンに向けてしまった…これが間違いです。
国家利益半分・個人感情半分の状態で、殺し屋を刺激などすれば…
その結果は、ロクなものではありません。
ディーンは(そして伝説のランディもまた)闘争心はしっかりあるのですが、
それを向けるのは…ひたすら自分! 己との戦いだけで伝説化しています。
(↑殺す相手にですら、闘争心自体は向いてないんですねぇ…ホントに。)
超一流とうたわれる男の孤高は、やっぱり少し違います。
これがハードボイルドな世界の、クールビューティーの秘密です☆
さてこのエピソードには、後の巻で後日談があります。
銃の犠牲で消えたはずの中佐は、生き残り、過去を抹消し、
それでもディーンを追い続け、ついにディーンの手で殺されてしまうのです。
絵に描いたようなジ・エンドです…もったいない。
中佐も…殺し屋を使う側の人間として、孤高を極めていたら今頃は…。
中佐殺害時のディーンの言葉が、ずいぶん印象的でした。
「俺たちはかなり長い間“いい関係”だった。
あんたは俺の使い方を、ひどくよく識っていた。」
実に、煙草と硝煙の香りが似合うセリフです☆