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ガチムチマッチョの作家さんの15年前の作品と聞いて、どんな画風なんだろうと興味を持ちました。
多少の古さを感じるものの、さほどではなく、当時のBL黎明期事情のわかる展開になっており、ある意味歴史を知る一作品集になっているのかな?とも思います。
表題はSFアクション風な作り、封鎖された臨港都市横浜が舞台。
臨港地区には妖魔と華僑が混在する中国租界が、山手には英仏共同租界、本牧には米租界と、まるで戦前の上海みたいな雰囲気です。
ロシア・ロマノフ王朝の血筋という少年を巡って、その血筋を狙う英の魔物と、中国租界の四神と司馬仙とその守護龍・王香が活躍することとなります。
BL要素は?といわれれば、そこは王家の血を引く司馬仙と、その血がなければ生きてゆけない、王家を守る役目の王香の主従が、それとなく匂わせる関係であるというところでしょうか?
今発刊されている、乙女系コミックの前身みたいなファンタジーでした。
男達のガタイはいいのですが、裸が余り出てこないからマッチョかどうかの判別は付かないのです。
「CALL ME~あぶない放課後」はマッチョ高校生のお話です。
物語の中で ”ラグビー部はホモが多い”と言われている、ラグビー部員が主役、もちろん男子高設定です。
主人公の深代、まるきりオヤジです!こんな高校生いたら怖いよー!!てなくらいデカいです。
相手の水見は、メガネで成績優秀で生徒会長の美人です。
中身は ”これが青春だー!”みたいな、昔懐かしい男臭い男子高のノリで進んでまいります。
一年たってもまだキスだけの関係。
原作小説のコミカライズなので、どうも続きがあるようなのですが、漫画はここまで。
爽やかな少年漫画のノリのBL臭ただよう、といった表現がぴったりでしょう。
マッチョに挑戦してみたくて、BL初心者で、男臭くても大丈夫って方ならイケそうな本でありました。
ガチムチ・ゲイテイストで定評のある松崎司さん。
本作はその辺はマイルドで、ゲイゲイしいものが苦手な方にも大丈夫だと思います。
初出は1994年で、BLの捉え方や描写が今とはだいぶ違いますね。ゲイゲイしいどころかエロも無く、なら恋心は?というとこれもうっすらとした匂いだけです。肉感的なカラみとかを期待した方には残念ですが、本作はまた別の魅力があります。
それは、この作品は中華伝奇ファンタジーと歴史ミステリーの融合だ、ということ。
舞台はパラレルワールド的設定の「195X年 横浜」、人外の四神が守護している魔都。
そこにロマノフ王朝の公女アナスタシアの息子を名乗る少年が現れる…
頼るのは横浜の中国租界の顔?で「夜来香」という店を経営している日本人の司馬仙壱と美しき中国人・阮(げん)王香。
ロマノフ王家の財宝を狙うのは妖魔、そして王香もその正体は「龍」の一族で、また司馬も知られざる出生の秘密があり、とアクションとファンタジー色が強い展開となっていきます。
BLとしては一応司馬と王香の関係性なんだろうけど、本当に非BLと言ってもいいくらい何も起きませんので悪しからず。
「CALL ME〜あぶない放課後〜」
花郎藤子さん原作の小説のコミカライズだそうです。
ラグビー部の筋肉系・深代は、生徒会長の「アイス・ビューティ」こと水見にベタ惚れで、勢いあまって交際を申し込むが、あっさり承諾を受ける。
しかし軽いキスのみで全く先に進まず、自分といてもにこりともしない水見に焦れて、火事を嫌う水見の目の前で高校の敷地内のボロ小屋に放火してやろうと計画するが…という話。
これは片想い系の物語でエロは無し。水見のトラウマもある程度予見できるし、登場する高校生はなんだかヤクザのオッサンみたいなのもいますね。
これから深代と水見は距離を縮めていけそうなラストで、読後感は良いです。
【夜来香】1994年の作品だそうです。
っていうことは、雑誌掲載分を読んでいたことになりますね。(その頃はマガビー愛読者だったからね。)確かに既読感がありました。
ただ、お話としては(あとがきで松崎さんもおっしゃっていますが)、BL未満な展開です。
戦後の横浜で繰り広げられるファンタジックアクションと言ったらいいんでしょうか?
ロマノフ王家の血筋だとか、龍の末裔だとか、主人公たちの背景は壮大なようなので、いっそのこと焼きなおして一冊分のお話にしちゃえば良かったのにと思いました。ちょっと中途半端感が残念です。
【CALL ME ~あぶない放課後~】花郎藤子さん原作のコミカライズです。
こちらも1995年の作品。
ああ、あの頃はこんな感じの学園ものが多かったなぁと懐かしく思いましたが、それにしても破天荒な展開で、勢いが余っているというかなんというか・・・
で、エッチシーンはほとんど無しでBL的展開に持っていくわけですから、技術がいりますね。
今なら、さっさとエッチしてそれで終わっちゃいそうですから・・・
松崎先生15年前の作品だそうです、「夜来香」。
今の作風・作画とはやっぱり違いましたが、古さは感じませんでした。
ストーリーは面白くて登場人物も気になる感じなのですが、
果たしてコレがBLかといわれれば…う~~~~ん。
なぜかバナナフィッシュを思い出してしまいました。
もうひとつの方の作品「CALL ME~あぶない放課後」はそこそこBL要素もある学園ものです。
でも、こちらはストーリーの古さが否めない。
そして昔のBLにありがちな展開で、既読感を感じました。
いつものような松崎節(オヤジ!ガチムチ!体毛!エロ!)を
期待して読むととてもがっかりすると思います。
ガチムチゲイのイメージがある松崎さんですが、これはBL。
現代ファンタジーモノと学園物の2作収録。
こんなタッチの絵も描かれていたんですなーというのが先ず率直な印象。
内容はというと表題作はロシア皇女の血を引くという少年を巡る現代ファンタジーなのですがこれは設定はかなり練ってあるんだろうなーとは思うんですが、いかんせん短かいので分かりにくい。
残念ながらその設定の魅力が生かされてないですねー。
もっと続けていたら面白くなったかも。
もう一作の学園物は、原作が花朗藤子さんのコミカライズなんですがこれもちょっと分かりにくい……かなあ。
多分詰め込み過ぎたんだとは思うんですけどね、眼鏡のクールビューティくんなどキャラはなかなかいいのに惜しいなあ。
松崎さんの歴史を知るには面白い一冊ではあるかも。
ただ全体的に内容が分かりにくいので萌評価とまではいかないです。