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アカデミー賞7部門受賞作『アラビアのロレンス』で有名な、T・E・ロレンス。
第一次世界大戦中アラブ独立運動を指揮した英雄の、波乱に満ちた生涯を描いた作品です。
もちろんフィクションですが、ちゃんと史実に沿って話は進みます。
著作や手紙から実際のロレンスの言葉も引用され、うまくロレンスの心情を表現されています。
多彩な能力の持ち主だが、サドでマゾでゲイでナルシスト。
純粋で誠実でアラブを愛した。
矛盾を抱える複雑で厄介な内面を持つロレンスは、実に魅力的な人物です。
腐る前から好きで、BL・非BL問わず私の一番はこの作品なんです。
駆け落ちして一緒になった両親から生まれたロレンスは、敬虔なクリスチャンである母に厳しく育てられた。
中世の歴史や考古学に興味を持ち、生涯の師と仰ぐホーガス博士との出会いによりアラビアの地へ。
無謀にもひとりで訪れた真夏のアラブでは、灼熱の砂漠で迷子となり、盗賊には襲われ、男に犯されそうになった上に、命の危険さえも・・・。
それでもアラブの魅力にとりつかれてしまった。
発掘隊に参加し、再び訪れたアラブ。
そこでアラブ人の作業頭・ハムディと知り合う。
低俗な英国人に傷付けられたロレンスは、静かで心の深いハムディに惹かれていく。
ロレンスは一人のアラブ人を愛し、彼を喜ばせたくてアラブの自由を勝ち取りたかった。
著書『知恵の七柱』の序章を捧げた「S.A.」はダフーム(シーク・アーメド)ではないかと言われてますが、神坂版・ロレンスが愛するのはダフームではなくハムディです。
(ダフームのことも、とても可愛がっていましたが。)
ハムディがアラブ独立を望んでいることを知ったロレンスは、自分が持つ知識は彼の役に立つだろうと、利用されることを承知で彼を選ぶ。
一方ハムディもロレンスに対して愛情を持っているのですが、大きな目的の前にはロレンスの好意はもちろん、自分の感情さえ殺してしまうのです。
まぁロレンスの方もハリト族の協力を得るために、族長・アリに対しては思わせぶりな態度を取り気を引こうとしてますけどね・・・。
アラブの独立を信じ、アカバ攻略を目指すところで上巻は終了。