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chance!
ドラマがあったので、読み応えがありました。
こういう風に、世の中を考えさせられるお話もいいもんだと思いました。
夏に読めればもっと臨場感があってよかったとも思いました。
駅前開発で立ち退きを迫られているポルノ映画館の息子・水村と、年下の水泳部のホープ・久条のお話。
ある日水村に一目惚れした九条ですが、飄々とした水村の背景には、なかなか重い現実があり・・・
水村は、九条の泳いでいる姿に癒されているんだろう、
九条はその水村のどこか寂しげな姿にも惹かれているんだろう、
で、なるべくして恋人関係になるのですが、その後、水村家の最後の砦おばあちゃんが亡くなることによって、大きな変化が訪れます。
このお話で感じたのは、二人が大変しっかりした軸を持っていることです。
お互いを支えにしているとも思えますが、すっかり寄りかかっているのではなく、自立しようとしている。そこに好感が持てました。
水村の幼馴染みで水泳部の部長徳永くんは、いちいち二人に当てられておりますが、なかなか良い理解者になってくれそうなので、二人は末永く幸せにいてくれることを願うばかりです。
絵柄が繊細なので、このお話の展開にも良く合っていて、朝チュンのシーンや公園でのシーンでは、セリフと相まってジーンときさせてもらいました。
また、おばあちゃんのお葬式のくだりでは、水村の気持ちが痛いほどわかり、泣かせてもらいました。
この作家さんの今まで読んだ事ある作品の中でいちばん好きです。
私はその昔2次同人で河井さんを知ったのですが、やっぱりオリジナルがいいですね(*μ_μ)
簡素なようで繊細なような、でも色気のある絵だなぁと思います。
この作品は、帯にセンシティブ・ラブと書かれておりましたが。
一冊通してノスタルジックな感がありました。
現代モノだけどどこか懐かしいような寂しいような。でも暗くはなくて、
色んなモノに抗ったり縋ったり甘えたり逃げたり。
ホント多感な時期の男子高校生という感じ(かな?)が伝わって。
おばあちゃんの御葬式の後に「ゴメンよ。映画館…なくなっちゃうかも」
と一人でこっそり泣いてた水村に読んでて悲しくなりました。
九条はもとより周りのキャラも皆それぞれ良かったですし。
鷹ちゃんは水村の事が(そういう意味で)好きだったとは思いませんが
やっぱり水村に一番近かったポジションを九条に取られた歯痒い感じ
が、何と無くわかったので、これまた切ない。笑
水村の父親も話の上でとてもいい(というか活きる)キャラですねー
ラスト、と描き下ろしのその後のお話で、2人はまたちゃんと会えて 幸せそうなのがホントによかったなぁーとしみじみ。
全体を通して、じんわりと色んなモノが込み上げる一冊ですv
気になっていた作家さんだったので手に取ったのですが、他の作品でなくこれを購入したのは表紙が理由でした。
受け攻めはわかるけど、受けが美人系。
他の作家さんだったら攻めでもおかしくないかも。
可愛すぎる受けがニガテな私にはドンピシャでした。読後も印象は変わらず。
内容はラズベリーソーダ的甘酸っぱい青春ラブ。
ちょっと不良の水村君が密かに心の支えにしていた水泳部の九条君。
偶然同じ高校に入り出会うわけですが、九条君は水村君に一目惚れ。
顔と名字しか知らない水村君を探しまわるのですが、再会は描写も繊細で良いシーンでした。
ちょっと衝動的な九条君の行動とひょうひょうとしているようで一途な水村君に萌えざるを得ません。
学校では勿論家族にも隠し事をしているだけに孤独な感じのある水村君が九条君という心の支えを得る。ちゃんと弱さを見せて泣けるようになる。
そんな切なさベースの幸せを感じられる作品でした。
二人の幸せなその後をもっと見たいと思ってしまいます。
その昔、某探偵アニメの同人誌で随分お金をつぎ込んだ河井英槻さんの
商業誌ということでなつかしさにキュン!
しかも評価も良かったから見つけて即ゲットしました★
同人誌描いてらした時も、あったかくてちょっぴり切ないけど
ラブラブでキュンキュンする作品のイメージありましたが、
この作品も切なさ満点でポロリと涙がこぼれつつ、
読後感は幸せいっぱいのあったかい作品に仕上がっていました♪
カラミは薄く、唯一それらしいシーンですら“いっぱいいっぱい中略”
でスルーされてガクーンとショックを受けましたが、
この作品の雰囲気と流れからしてこれで良かったのかも。
無駄にエチシーンにダラダラページ数使われて内容薄くなるより、
ストーリーに重点を置いて丁寧に描き込まれる方がありがたいですよね。
それに、エチまでのイチャイチャがもだえるぐらいかわいいんだもんww
キスシーンもいちいちキュンキュンさせてくれるしww
なんと言ってもシチュエーションがうまい!
その場面でする!?そのアングルでする!?その場所でする!?と、
全部のキスシーンが思い出せるぐらい印象に残ってます。
1話目掲載から単行本発行まで4年。
リアルタイムで物語を追っていた人はさぞやもどかしかったでしょうね。
1話目が出会いから友達へ、
2話目でお互いが自分の気持ちに気付きチュー
3話目でやっと裕二の悩みを知り、想いを告白し合って初エチ、
4話目は始終ラブラブで癒され、
5話目の祖母の死でまた落とされ、
6話目は水村の友達(鷹さん)の優しさにキュンとなり、
迎えた最終話でのキスシーンとラストの再会のシーンでは
うれし涙がポロリとこぼれました。
ラストがあっさり過ぎたから、もう少しページ数増やして
描き込んで欲しかったなぁ~と思いつつ、
全体通してひたすらキュンキュンしっぱなしでした。
そんな感動シーンの連発の中で一番涙をそそるのが、
「一筋空高く登った煙の行く先が、どうぞ美しい所でありますように」
と言う裕二のセリフでした。
その煙とは、火葬場で遺体を焼いた時に出る煙のこと。
もちろん亡くなった祖母のことを想い、願った裕二の心の声です。
この全体的に切ないストーリーに河井さんの繊細でかわいらしい絵は
とても合っていました。
主役2人もさることながら、友達の鷹ちゃんが話が進むにつれ
どんどんイイ男になっていくんですよね。
まぁ彼はノーマルなんですが、2人のキスシーンを目撃して
一番仲良かった友達がいきなり横取りされた気分と言って
落ち込むシーンにやけに萌えましたww
『前略。』
高校中退して働いていた裕二と、ようやく高校を卒業した九条は
同棲を始めました。
毎朝仲良く出勤する2人に「末永くお幸せに」
と祈らずにはいられませんww
『モエパラ☆スペシャル』
デートの終電間際の帰る帰らないの攻防が萌えるらしいです、河井さん★
いや~この4ページめ~っちゃかわいいんですww
ちゃんとした1本のお話にしてくれないかなぁ~?
努力してる人は魅力的で、惹かれずにはいられない。
そこまで悲惨なことが起こるわけではないのに、ドラマティックで、終始無性に切ない。
だけど、ひたすらラブラブなふたりに激しく萌えです。
美形のモテ男九条と頑張りやさんの水村がお互いを一途に想いあう様が堪りません。
水村の家は、今や時代遅れになった場末のポルノ映画館。
街ぐるみの再開発計画があり、立ち退きを迫られ嫌がらせを受ける日々。
そんな日々、誰よりも速く泳ぐ九条を見つけ、心に一筋の希望を抱く…。
大切な思い出が壊されてしまう痛み…、ままならない現実…、無力な自分。
路地裏、焼けつくような夏の日射しし、黒い影、蝉の死骸、風鈴の音、
プールの水飛沫、オクラホマミキサー、汗、吐息、抱きしめる手触り…
おとぎ話のような儚さと、痛いような現実感が不思議に同居して、
独特の雰囲気と魅力を作る。
話自体は、高校生の一夏の切ない恋。
でもちゃんと大人になって恋が実る様も描かれている。
脇キャラもいい。
幼なじみの水泳部長の徳永が、水村を横取りされたみたい…と、しょんぼりする姿や
「恋のない国に行きたい」という含蓄のあるセリフとか。
河井先生は二次創作の同人誌を多く描かれているようで、商業誌の作品は少ないのですが、
少女マンガのような絵とシビアな話のミスマッチさに味わいがあって、とても好きです。
藤たまきさんや、明日美子しゃんのファンの方ならばお好きなのでは?
ちゃんと完結するのかな?と不安な作品もあるものですから(笑)
ファンが増えて声が高くなるのを希望してます。
河井さんの作品は単行本としてはこの作品しかまだ読んだことがないのですが、独特な雰囲気でとても印象強く残っています。
絵柄が好きで表紙に惹かれたのが読んだきっかけだったのですが、中身のストーリーも透明感があるというか、とてもピュアなイメージです。
内容はどちらかというと少し重めで、受け様の家庭環境がかなりシビアなのにもかかわらず、決して重すぎはしない・・・微かながら希望の星がキラキラしている、という印象。
主人公の2人がとてもお互いを大事に思っていて、高校生という若い2人ながらお互いを支えあいたい、というしっかりした関係です。
しっかりしているとは言っても、2人とも若いから周囲の大人たちの都合でどうにでもなる、という環境でもあります。
不安な要素が常に2人の関係に影を落としている状況なのですが、とても頑張っている彼らにどうか幸せになって欲しい、と願いつつ最後まで読んだ作品でした。
ままならない現実へのもどかしさ、辛さ、苦しさ…大切な思い出が壊されてしまう痛み…水村の置かれた状況がとても厳しいです。
笑顔で隠して1人で堪えて…近所の人たちは見て見ぬ振り、町ぐるみの土地計画のため警察もまともな対応をしない、映画館を無くしたくないから家族にも言えず、どん底にまで落ちた昏い精神に刺した唯一の光…それが九条だったんですよー!
可愛らしい恋のキラキラした部分と、水村の家庭事情との明暗が痛い。゜(*´□`)゜。
脇キャラも良くて…水泳部の徳永部長が話が進むにつれて素敵に…。
祐二(=水村)と1番仲良かったのは自分だったのに横取りされたみたい…と、しょんぼりする姿や後半の独白「恋愛が絡むと友情の形も変わってしまう。恋のない国に行きたい」とか(´・ω・`)
良い人なんですよ~…。
水村の父親が取った行動は…故人の意志を無視したものでしたが、決して故人を軽んじいるわけじゃなく…悲しみの涙を流し、悲しさを外に出さない相手に怒りを感じるほど大切に思っていたけど…それでも生活や家族を守るために仕方なく動いたのかな?と。(※守りきれませんでしたが)
ただ…葬式直前とかなぁ…早い方が良かったんだろうけど…(;´Д`)
本編が本当に大変だったのでオマケ漫画の大人になった2人のイチャラブっぷりは嬉しい(*´▽`*)
因みに絡みはあっさり。
「いっぱい いっぱい中略。」されましたからwww
モエパラ☆スペシャルは萌えました。
河井先生の作品は、こちらが初めてでした。ずっと気になっていて先日ようやく読むことができたのですが、もう満足です!本当にすばらしかった!ほろほろと涙を流しながら読ませていただきました。
とにかくマンガを描くのがお上手だなと感じました。1冊の中でこんなにも深い内容をしっかりとまとめあげるなんて、さすがです。切なさと優しさがいい具合に混ざり合って、なんともいえず良い雰囲気の物語でした。ゆっくりと深く、毎日が流れていく感じ。そんな中で2人の少年が惹かれ合い、すれ違い、また求め合う。
なんというかこう、口では表しずらいのですが、この2人を見ていると「運命」って本当にあるのかもしれないと思えてきます。出会ったことも惹かれ合ったこともすべてが必然で、切っても切れない強い糸で繋がれているような。2人には、いつまでも幸せでいてほしいです。
ただBLというくくりにしておくには、とてももったいない作品だと思います。もっともっとたくさんの方に読んでいただきたいです。
九条の腕の中で「自分が壊れ物になったような気がした」と思う水村。
ここが一番好きです。
祖父母が大事にしてきたポルノ映画館の立ち退き要求に伴う執拗な嫌がらせや暴力行為が日常生活を脅かしている。
そんな水村が毎日祈って唱えていたのは「九条」でありもはや信仰に近い想い。
「九条の名前を唱える時、彼の姿を想う時少しだけ。世界が美しく見えた。」
祖母に代わって何とか自分が…と思いつつも、有効な手立てがない。10代の不完全さ、無力さ、焦燥感そういったものを抱えて、ギリギリ耐えて張り詰めている水村が何とも痛々しい。
そしてそんな彼をそっと抱える九条。
学園祭に夜のキャンプファイヤー、フォークダンス、そして公衆電話から掛ける電話、話し足りないのにどんどん0に近づいていくテレホンカード、取り壊される映画館、といった少しセンチメンタルなモチーフが至るところに散りばめられていて郷愁を、そして自分の中にかつてはあったけれど、もう通り過ぎていったものを思い出させます。
あれほど必死に守った映画館も祖母の死と父親の登場により、実に呆気なく取り壊されてしまいます。
そこには理不尽さを覚えますが同時に、どうやっても止める事のできない時の流れ、人生みたいなものを感じるのですが、一方、二人の気持ちは変わらない事が何とも尊い。
九条が卒業した後、同棲をして幸せそうな暮らしぶり。そこにはかつての暗さを思わせるものはなく何とも平和で良かったです。
私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのが、こちらの作品を含む河井英槻さんのコミック数点でした。(Chance! /Thank you my God/2丁目の小さな魚/青春花心中)
透明感のある線の細い美しい絵柄がお話の世界にぴったりでした。
教えてくださりどうもありがとうございました。