トオコ
ついに雅樹のお相手はダイゴローとなりました。
髭、胸毛、腕毛、脛毛、全てあります。
ないのは髪の毛だけです。
少女まんがにあるまじき顔の男性とヒロインを結婚させた実績のある坂井さん。
そりゃあダイゴローも全然アリなのでしょう。
今は私も許容範囲が広がりましたが、当時は少々抵抗がありましたね。
プロまんが家のゲスト作品も収録。
波津さんが『雨柳堂夢咄』のパロなら、今さんには『百鬼夜行抄』でパロって欲しかったな。
実際には『文鳥様と私』のパロで、信夫=福ピー、雅樹=ナイゾウでした。
まぁこれはこれでいいか。
『既視感』
信夫の学生時代の友人・塚原視点のお話。
お線香をあげに来て、雅樹に問われ学生時代を回想する。
パパはまたもや男に襲われそうになってます。
『夜伽』
ダイゴロー×雅樹、ダイゴロー視点です。
雅樹、やらかしました。
情事の最中に思わず他の男の名を呼びます。
「いい、父さん・・・」と。
とことん可哀相な雅樹。
ダイゴローの気持ちは同情から愛情へ変わりつつあります。
春佳に手を出さずにすんだのは、ダイゴローがずっとそばで支えてくれたからでしょう。
父親と同じ道を辿ったら、本気で救いがないです。
『扉』
パパと雅樹の初H。
『架空の園』では雅樹視点でしたが、こちらは信夫視点。
母親に厳しく育てられ、妻と父に裏切られても平静を装ってきた信夫。
暗い感情を閉じ込めていた部屋のドアは、雅樹によって開かれます。
『福音』
関係を持つようになってから、それほど経っていない頃の話でしょう。
父親が振り向いてくれたことが嬉しくてたまらない感じです。
素直に信夫へ愛情を寄せる雅樹。
ああ、この子もどんどん歪んでいくのね。
『楽園』
庭で眠っていた信夫を起こす佐保子。
信夫が思い描く家族の姿。
そして庭で眠る雅樹を見つける春佳と瑞穂。
佐保子と瑞穂が着ていたのは全く同じワンピースで、信夫と雅樹が眠っていたのは同じ椅子でした。
親子がそれぞれ一番穏やかで幸福だったであろう頃をシンクロさせています。
爽やかな風が吹いてるようなお話がラストを飾りました。