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kuchibiru ni chou no hone
吻上唇间的蝶骨~Butterfly Rouge~
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
1~3巻通してのレビューです(ネタバレあり)
はっきり言って、DVモラハラ野郎(将嗣)&その被害者(千晶)の話です。
いくら辛い生い立ちにトラウマがあったとしても、将嗣のしてきた事は被害届出されても仕方ない犯罪レベルだし、千晶はひどい事をされ続けても時々優しくされてHしちゃうと許してしまう、と言う典型的はDV夫とその妻みたいな感じです。
まあ、千晶も本当に嫌なら黙って消える事もできたのに結局ズルズル付き合っていたんだから、どっちもどっちな気もするけど・・・
最後はハピエンなのかもしれないですが、将嗣が千晶にもうちょっと今まで傷つけてきた事を謝罪するなり、甘い言葉を使うなりすればまだ好感が持てたかも。
何だかしょーもない痴話げんか&仲直りを見せられた感じです。
攻めに酷いことされてしまう理不尽な受けが読みたくてこの本にしてみましたが、正直個人的にはハズレでした。
横暴な攻めアルアルだけど、強烈な存在感だとかカリスマ性だとか雄全開な魅力に受けは囚われがちですが、読者からするとそこに惹かれた受けの気持ちは事実として分かっても、共感ってしにくいんですよね。ピンとこないどこかで見たようなテンプレ文ばかりな印象。
しかもこの中身が複雑骨折だかしている攻めの人間性にちっとも好きになれる要素がないので愛着ももてずに、じゃあとりあえず受けに酷いことして私を満たしてくれるか?と期待しても、ガツンとはこない。
力任せばかりの中途半端な関係のままだから、ほとほと退屈でした。
じゃあお目当ての受け楽しめよ、と思っても特に可哀想すぎることはなかったどころか、好きにはなれなかった。
攻めから離れたいというのは口ばかりで、心の底からそう思い本気で行動に移すことはなく、しかし心はやさぐれていく受けと
執着心=全てセッ…で体現してくる攻め。
皆様のおっしゃる通り、二人の話し合いが足りないだけのお話。
いい歳してこんな不毛な生活を12年?だか続けていることにドン引きだよ…。
お互いに気持ちだけはあっても、現状打破すらせずダラダラと。なんてかっこ悪いの。
大体のことは肉体関係でおざなりに片付てきていますが、枯れたらこの二人に未来はないんだろうな…と思うほどにソレダケな話。
攻めが受けの前で女性を抱いている描写があり、普通にセッ…しています。
特に地雷だとは思っていませんでしたが、想像以上に胸糞悪く感じました。
バタフライシリーズ。シリーズで著者お気に入りは「秀穂」だそう。
「ぼくらが微熱になる理由 バタフライキス」コミック
「微熱の果実 バタフライスカイ」コミック 等々、この作品以外コミック。
「くちびるに蝶の骨~バタフライ・ルージュ~」コミック版の関連。ノベル
『とにかくエロ』、ストレス溜まった人にお薦め。ドMの千晶がメッタメタ。
捻じれた性格、ドSの攻、将嗣は美男、夜の帝王。
将嗣に愛されているのか確認したい、嗜虐性あるM気味の千晶。
将嗣に懐柔されて千晶は、ズルズル同居を12年続けている。
愛が有るのか、千晶には分からない。
32才になり、将来に不安を抱く千晶は、関係を清算して「普通」に戻りたい。
千晶が将嗣に「別れ」を告げて、将嗣が怒る場面から始まる。
柳島千晶は、SE。ごく普通の、ちょっと我慢強い男。
千晶と将嗣が出会った馴れ初め。
二人が同居することになった時のこと。
・・・を説明する構成。
千晶が勤務する通販会社は経営不振。山梨県に事務所が移転、千晶も異動令が出る。
千晶は異動・転居を機に、12年の同居を清算したいと考える。
計画は失敗。将嗣に監禁され、肺炎を起こす千晶。
・・千晶は、ペットカメラに向かい「愛してる バイバイ」と呟き意識不明に。
病院から退院した後、将嗣の生い立ちを、将嗣の仕事仲間、一路の兄から聴く。
将嗣は、育児放棄された子、生家の門前に捨てられ、家が認めない子。
そして千晶自身も「本気で別れる意思がなかった」と指摘される。
千晶は別れ話を介して、将嗣の気持ちを試したかっただけ。
将嗣が用意した会社勤務を承諾する千晶。
「嫁」と楽しい生活を夢みる将嗣。
結末は、ハピエン。おもしろかった。
・・こういうお騒がせな「痛い愛」は要らない、と思った。
なんか俺様攻めな話が読みたいな、という気分になった時に「そうだ、マークしてたアレ」と思って読んだのが本作でした。
しかしここのレビューで、攻めがかなり酷いという情報は得ていたので、もしかしたら地雷かな……と不安になりつつ読んだのですが。(女性が絡むシーンが苦手なのです)
いや、もうすっごくおもしろかった!
萌えて悶えまくりながら読みました。
まず本作の、“精神的に追い詰めるのではなく、セックスで縛り付ける攻め”がツボでした。
執着攻めって、受けを囲い込むためにどんな方法を取るかでタイプが分かれると思うんですが、本作の攻めは「これぞ傲慢攻め」という感じがしてよかった。
傲岸不遜なドS鬼畜で、ぐちゃぐちゃ余計なこと言わずに不言実行。冷徹に感じられるほどに冷静なタイプ。
そして滴るような色気。実にかっこよかったです。
やり方に腹黒さはなく、裏工作もしない。
力づくの正面突破で、隠さなすぎてホント最低だと思いましたが、それでも読んでいる最中からそのやり方に攻めなりの愛は感じられました。
読み終わってすべてが開示されてみると、むしろ愛おしい……。いや、最低最悪な悪手だとは思うのですが、それでも愛はあったんだなぁと思うと、そんなやり方しか思いつかなかった攻めが愛おしかったです。
受けも好印象でした。
典型的な真面目ないい子で、彼の悩みも葛藤も情愛も、共感しやすく理解しやすかったです。
“本音が見えない人間の、心の奥底にある何かに触れたかもしれない瞬間”って、普通の人の本音に触れた瞬間より重く感じられるものだと思う。
再びそんな瞬間が訪れることはなくても、本当に心の奥底にあるものに触れた瞬間だったのだろうかと疑問になりつつも、忘れられない。
だから攻めから逃げたいのに離れられない、離れたいのに拒み切れないのだというのがよくわかりました。
攻めの最低さ加減を感じれば感じるほど、かつての“手”の重みは増していったのかな、と思う。
うーん、愛ですね。
ラストの「きれいにぜんぶ、だましてくれ」という発言も、そんな言葉を発した受けの心情を考えると胸が痛くなった。
恋人同士とかパートナーって、“お互いの間に秘密を持たないことが信頼の証”という関係性もあると思いますが(本作の攻めは、受けはそう考えるだろうと思っていたわけですが)、“相手のすべてを把握していなくても、そばにいる”という愛し方もアリだと思う。
受けの「だましてくれ」発言は、そういうことじゃないかなと思いました。
とても読み応えのある作品でした。
読んでよかった。
先に皆さんのレビューを読んでいたので、大体のあらすじはわかっていたのですが評価が神からしゅみじゃないまで幅広く興味があり読んでみました。
攻めの将嗣と受けの千晶どちらかに感情移入できれば良かったのですが、どちらにも共感できず。
ずるずると12年も関係を続けて、将嗣のひどい態度に嫌気がさして何度も別れようとするけど、連れ戻されめちゃくちゃに抱かれて体を壊したり、倒れたりしているのに本気で離れられない千晶にもモヤモヤしたし、自分のせいで千晶が熱を出したり、倒れたりするとかいがいしく看病したりする将嗣の態度にもモヤモヤ。
他の方のレビューにもありますが、将嗣の千晶に対する仕打ちが酷すぎて読んでいて嫌な気持ちになりました。心が複雑骨折していると将嗣の仕事上のパートナーであり唯一と思える友人の春重が言ってますが、複雑骨折どころかちょっと間違えたらサイコなんじゃないか、幼少時代辛い時代があったにせよ度が過ぎて怖いです。
千晶がそれでも本気で将嗣のもとを離れなかったのは結局好きだからだし、将嗣が執着するのもはっきりとした言葉では言ってませんが愛しているからだというのはわかるのですが、普通に精神的なDVでしかないとしか思えなかったのでしゅみじゃないにしました。
私は趣味じゃなかったのですが、神評価をつけている方々も複数いらっしゃるので、本当に趣味趣向が合わなかっただけだと思います。
コミカライズされた作品を2巻まで読みましたが、小説も読んでみたいなと思い購入。コミックはあと何巻出るのかなと思いましたが、3巻で完結なのかな。2巻を読んだ時点ではまだまだ続くと思ってたので小説を読んでちょっと拍子抜けしました。
個人的には受けが苦手でした。
強引で俺さまな攻め。
ホストとしての枕営業も日常的で、何かというとセックスで千晶を征服し、そのセックスも拷問のよう。
けれど、将嗣は千晶を愛しているんだろうな、というのは読み取れる。執着の仕方や、愛情の示し方が少し歪んではいるけれど。
けれど千晶のほうはなんだかなあ…。
個人的に将嗣のような男は願い下げなので(いや、失礼)、千晶の閉口する気持ちは理解できる。理解できるけれど、いやなら逃げればいいのに、としか思えなかった。
終盤で春重にも同じようなことを言われるシーンがありましたが、激しく同意してしまいました。
将嗣に愛してほしい。
けれど自分はただのおもちゃなのだろうというあきらめ。
逃げたい。
けれど逃げられない。
千晶の気持ちはわかるけれど、共感はできなかった。
結局のところ、割れ鍋に綴じ蓋なバカップル、というお話なんだな。と。
執着攻めも、それにとらわれて逃げられない受けも、どちらも嫌いではないですが、正直二人とも屈折しすぎていておなか一杯、という感じ。
あとがきで崎谷さんも書いていらっしゃいますが、「コンセプトは『とにかくエロ』」だたそうで、そちらもおなか一杯。崎谷さんはエロが多めの作家さんではありますが、この作品はぶっちぎりでエロ増量中。でした。
何度も読み返してしまいます。
元ホストの雅嗣×システムエンジニア千晶
受け目線のお話で、千晶は最悪の方向で話を進めるのですが、途中で『雅嗣に愛されてるよ〜!気づいてあげて〜!』と思いながら、でも雅嗣は最低な男に変わりはないけど…
悪いところばかりじゃないし、逆に可哀想になってくるところもありました。
最後のエロの前の所は何度も読み返してしまいます。
途中は痛かったり、女の人出てきたり、でもサラサラ読めました。
崎谷先生のお話はハッピーエンドだから安心して読めるのが好きです。
あと、エロが本当にいつも大満足!
今回も嫌々と言いながら、凄かったです❤︎
雅嗣の視点からも読んでみたいなぁ〜❤︎と思える1冊でした。
王将って、アイス知ってますか?
チョコ、バナナ、ストロベリーの3色からなるアイスです。
どうも、その印象が強くてこの作品を手に取るのを躊躇していました。
でも、作家買いを基本方針としているため、崎谷作品の代表作(?)として、避けては通れないこの作品。
意を決して購入。
結果、『ぼくらが微熱になる理由』、『微熱の果実』も大人買いしてしまいました。
冬乃さんの絵が苦手で漫画には手を出すつもりはなかったのですが、小説冒頭シーンが収録されてるって聞いたらみたいじゃないの……ってことで数ページの為に購入です。
でも、漫画も良かった、楽しめた。
冬乃さんの絵も全然良かった。
そして、例のシーンもエロくて良かった。
で、肝心の本作品の感想ですが、 まさしく、鬼畜&執着&S攻めですね。
やってることはかなりエゲツなくて鬼畜行為(そして犯罪?)です。
なのに、なぜか甘い。
胸焼けしそうなほど、甘く感じてしまう。
何でだろう?
それは、攻めの将嗣の受けの千晶に対する愛がダダ漏れだから。
読者視点だと、ものすごく愛があるのが丸見えなのです。
王将って名前で躊躇している人は、勇気を出して手にとって下さい。
アイスよりも、もっともっと甘いフレーバーを堪能出来ますから。
陵辱・監禁などダーク系かと避けていましたが・・・・読んでみると!
サラサラ〜と読み進められます。
痛くない。
「ムッ?」と、感じる場面も有りますが攻めのやや斜め向きな愛ですね。
1冊のなかに、山場が綺麗にあり飽きる事なく読めました。
過去と現代の、場面の切り替えも分かりやすいです。
変な説明文になっておらず、過去もきちんとストーリーになっていて当時の受が攻へと距離を縮めていくさまが現代へきちんとつながっています。
久し振りに満腹o(^o^)o
エロをテーマに書いたというこの作品。
攻めをこの遅⚪️のクズが!
と読みながらずーっと思っていました。(−_−#)
とにかく長い!
擦り切れるわ……とも。
そして、エロの内容がゲス。
これは作家さんが、自分の作品の中でも悪役にしかさせないようなことをさせたと書いてらっしゃるので、
ある意味、実験的なのかもなぁと。
特に気持ち悪いのは、女性と絡んだ後のエッチ。
後始末を受けにさせちゃう。
吐きそうです。
内容はご確認ください。
とても書けません。
しかし、崎谷作品はどんなものでも私には神。
BLはハッピーエンドが約束されたラブストーリーとおっしゃる作家さんに安定の萌えをもらって感謝。
ということで、神評価です。
皆さまのレビュー読んでたんで、どんな結末かわかってて安心して読めた陵辱モノv
楽しかった〜・・・v
何が楽しいって、最後の辻褄合わせですよ〜・・v
今まで、サラリと通過してきた諸々の事情の答え合わせ。
こういう夫婦いる。きっといる(笑)
目の前で女抱いちゃダメだろ・・とは思うけど、仕事だって言われたら、泣くしかない。
好きだと告白されて始まった恋じゃないから、どうしていいかわからない。
普通の恋愛すら奥手な彼が、百戦錬磨の夜の帝王フェロモンに当てられて発情し、それに応えた帝王の手に落ちたけど、素直に愛を語れる程素直な二人でも環境でもなかった。
淫行は、Sと言えばS・・まあ設定くらいに覚えておくといいくらいで、特に心配なし。
受けの心情上、好きって言ったら負けみたいなとこは意地らしくて可愛い。
でも、攻めはホストで、そんな言葉、噓でしか言った事ない。だから言いたくない・・・(笑)
うはーvあるよ!そういうの、あるよ!全然ありv
言葉にしなくたって反応でわかるだろ系です。
そして普段ホストやってるせいか、受けの前では素の態度。
その強気が命取りなんだけど、陵辱攻めとしては良し。
それでも、最後は好きと言っちゃうから帝王可愛くて堪んない。
これ、攻め側視点でもう1本書いてくれないかな・・。
サクッと受けの冷たい一言とか態度の悪さに傷つくネタ読みたい。
そして、一瞬傷つくんだけど、速攻体で仕返しする。
けど、結局、受けの善がり方が可愛過ぎて籠絡するのは攻めの方v
そんな番外読みたいv
最初からずっと痛々しくてバイオレンス。甘いシーンはラストまでほぼないです。
肉体的なバイオレンスは大丈夫だけど、精神的なバイオレンスものは苦手…なので読み始めてすぐに、これは駄目かも…と思いました。読んでいて気分が悪くなる予感しかしないなぁ…と。
なのに何故かどんどん引き込まれました。最後は読んでよかったと思った。
お話はしっくりこないし、冷静に2人の行動をみておかしい部分はいっぱいあるんですが、単純にこの2人が互いに「この人だ」って思ってるのが伝わってくるからでしょうか。
正嗣に腹が立って腹が立ってしかたないんですが…それでもこんな話を受け入れさせてしまう書き方をされた崎谷さんが本当にすごいなぁと思います。
だたちょっと…正嗣が千明を強姦したり浮気したり無理やり同棲させたり、やりたい放題。それを「嫌がらなかったからだ」っていうのはあまりにも…どんな理屈だって思います。
本気で抵抗しない千明も千明なんですが。
ただ、強姦だとか肉体的な服従だとか、マイナスな要素で結ばれた二人の関係がどこから始まったかというと、12年前、正嗣の些細な「膝枕」だったと千明が思い出すシーン。そこにぐっと心を打たれました。
やっぱり確かにこの人を好きになった瞬間があったわけで、やっぱり無理にさせられた関係でないと千明が気づく…
春重の言うとおり、2人がそれでいいのならただの「こういうプレイ」してるカップルなわけです。気持ちの持ちようが大事という事。
やってることは12年間ずっとかわらないのに、12年目にしてやっと気持ちのもちようが変わり2人の関係が大きく変わります。本当に12年も何してたんだって感じです。
基本的には甘いカップルが好きなので、正嗣が千明が大好きだっていうのは分かるんですが、おまけで甘いシーンがもっと見たかったなぁと思います。
評価迷いました。。対局なんですよね、神か中立かで。
でも、所見時は終盤まで心が痛かったので、今回は中立とさせていただきました。
(★普段甘めのものを好まれる方にはあまりオススメしません。。)
多分幾多のBL小説を読みなれてらっしゃる方にはどんとこいな作品だと思いますが、少々バイオレンス風味(精神的に・・)に感じられて、受けがかわいそうすぎて涙しました。。
最後まで読むと、攻めの心情も理解できて、攻めには攻めなりの愛し方があるのだと腑に落ちるのですけどね。
ただ、あまりにも?攻めが一般的な人格とかけ離れているので、苦労者の受けがかわいそうで、小説の中の主人公なのに、勝手に心配して心痛していました笑
崎谷はるひ先生は大好きなのです。
本当にこの作品には心抉られて、この作品を読んだ後数日はこのストーリーのことばかり反芻して悲しいやら複雑な気持ちにさせられました。
それくらい印象的なお話です。
心が痛いのに、目が離せないんです。これまでここまで惹きつけられた作品はこれまでほとんどありません。
崎谷先生の素晴らしい文章力に脱帽です。
ただ、もうあの心痛に耐えられそうにないので、当分再読はできなさそうです。。
とんでもキャラ&呆れるほどの濡れ場に満腹です。崎谷作品にはよく「御馳走様でした」と言いたくなるような満足感を覚えますが、これも同じく。ちょっとカロリー高すぎたかも?と思うほどでした。
シリーズもののスピンオフで、オーナーとその愛人CP。ぶっ飛んだオーナーだけに、やってることがすごいかった。で、それについていく千晶もかなりのものなんですが無自覚。
面白かったのは、だんだんと将嗣の気持ちが明かされるにつれて見える景色が全く違ったものになっていくことでした。よくあるパターンと言えばそれまでですが、あえてそれを強調せず想像させてくれるのがよかったです。そしてその後の二人の関係もガラッと変わるのではなく、ちゃんとそれまでの延長線上にあって、説得力がありました。30過ぎの男カップルが誤解が解けたからっていきなりイチャイチャし始めるってのも、それはそれで好きですがこのCPには似合わない。もう一生不器用にテレテレしててください(笑)
傍から見ててどう見ても丸わかりだし、やってることは熱愛でしかないんですが、本人たちだけが心の擦れ違いに12年も(!)もだもだしていて、いい大人がどれだけ不器用なんだか、というじらされ萌え(笑)
これを割とシリアス寄り・ダーク系の人が書いてたら、きっと辛くて読めないと思うんですが、崎谷さんだからきつくならずに読めます。
もだもだ中につい心の中で入れてしまう突っ込みも、ちゃんと後で回収してくれますし。
最初から最後までこれでもかといたしているので、そこはちょっと食傷気味になるかもしれませんが、楽しんで書いてる感じがしてまぁいっかwと。それに多いですけど、下品ではないし、ひどいこともしてない。なんだかんだ言って千晶喜んじゃってるし、将嗣も千晶泣かせたいだけだし。あーもう、ごちそうさまって感じです。
超愛され受けののろけ話、と言ったらいいのかな。そういうのが好きな人にはいいと思います。
バタフライシリーズノベル版です。コラボコミックスも読みましたが、シリーズの中では、キャラにエロにストーリーとトンデモなさは最強でした。
夜の帝王俺様S攻×離れたいのに離れられないドM受のお話です。読み始めから終わりまで、とにかくエロです。焦らしに放置に露出とプレイ満載。本当に頑張るドS攻様でした。
1番大切な事を、なかなか言葉で伝えあえないまま、すれ違い続ける不器用過ぎる2人。しかも、12年もって長過ぎ‼攻め様も、愛情表現の仕方が普通と違うといっても、もう少し受様に優しくしてあげても…と途中何回も思いながら読みました。優柔不断な受け様に呆れを感じつつも、健気過ぎて嫌いにはなれないキャラでした。
最期は監禁までしてしまう攻め様ですけど、長いまわり道をしながらも、結局はお互いベタ惚れ似た者同士だったのでは…が、私の感想です(笑)
大事な事は、素直に言葉で伝え合うのも必要な事にやっとこさ気がついて、最後は甘い2人の関係も読めました。それにしても、ディープ過ぎる2人のお話でした。
好き嫌いが別れる作品かなあとは思います。私は執着•鬼畜系&健気ろせんは嫌いではないので、それなりに楽しんで読ませて頂きました。
あとは、コミック版もノベル版で読みたかったなあと…すみません(汗)コミック版のお話も良かったんですけど、感情面の伝わりにくさを感じていたので、ノベル版で、文章で読んでみたら、やっぱり崎谷先生のお話はこうでなくてはと思ってしまいました。
精神的にも体力的にも消耗するお話かもしれませんが、たまにはマニアックなお話を、濃いお話が読みたいという方にはオススメかと思います。
一冊まるごとひとつのストーリーでした。
別れを決意しても、身体を征服されると
落ちてしまう・・・要は快楽に弱いわけですな、千晶くん。
もちろん好きな人相手だから、ですけど^^
王将は、心が複雑骨折している、というセリフがありましたが
まさに!そうなんですね。
千晶が必要なのに、大切にする方法がぐっちゃぐちゃ。
そしてそれを、やはり複雑骨折しているから、
ぐっちゃぐちゃだって事に気づけない。
千晶がとってもかわいそう・・・。
なんだけれども、またコレ王将が千晶に言ったように
本当にイヤならなぜ来たのか、逃げなかったのか、って事ですよね。
王将にとっては冷めた千晶の態度も苦しかったんでしょうね~。
要するに屈折しまくってますが
お互いがお互いを必要としているわけですね。
究極の屈折愛物語・・・という感じでしたw
いやーーーー、ひさびさに来ましたよ、でっかい地雷がw
ここまで巨大な地雷だと苦笑するしかない。
スタートは大学生二人、一人は地味受け、もう一方はホスト。
執着攻めのホスト君は受けを強引に豪華な自宅へ住まわせやりたい放題。
そして12年の日々が過ぎ…
って、どんな鈍チンでもこれはありえんだろw
攻めのホスト君はまぁ、モテるんでしょう、ハイ。
でもさぁ、こういうホストってどうなんよ?
枕営業はやるわ、鬼畜だわ、ジャイアン並みの思考回路だわで
どうやったらこんなホストがトップになれるんだか理解不能。
さらにわからんのが受け。
受けの魅力がさっぱりわかりません。
ただのドンくさい子。
スレチガイにして12年はほぼ性的虐待によるストックホルム症候群としか思えませんw
やってることがほぼDVに近いレベル。
「好き」の表現はいろいろありでしょうが、オイラにゃーこの二人、さっぱりわからん。
かなりエロいです、しょっぱなからひぁああんって感じでヤってるし!
崎谷さんのこのエロシーンはある意味、ちょっとAVっぽくもあるので男前喘ぎが好きな方には苦手って人もいるかも。
まあ自分はエロければ何でもどーんと来いなんですが!
元ホストで現在はホストクラブを含め商売を展開させている若きオーナー、将嗣〔攻〕の豪華マンションに同居している、平凡なシステムエンジニアの千晶〔受〕
大学時代からの知り合いでセックスをしあう仲なのですが、千晶的には自分は合い人的存在だと思っています。
それも当然で、同居してから将嗣が女性を連れ込んでセックスしているのは日常茶飯事で、別れ様と告げる度に激しいセックスとその快楽に屈服されてしまう。
そんな関係が何年も続き、千晶はもう将嗣との生活に疲れきっている。
丁度、東京にある会社が山梨に転勤となったのもあって、今度こそ千晶は将嗣から離れようとするんだけど、将嗣はそれを許さずついには千晶を監禁します。
長年の想い合っていたのに、言葉が足りなかった為にくだけて終わる筈だった2人の思考がやっと通じ合います、いや、千晶がやっと将嗣を理解したというべきか。
執着エロ攻スキーはかなり萌えると思いますです、はい。
将嗣の絶倫っぷりエロもなかなかエロでエロでした。
精神的な意味での、縛られて逃げられないお話。
まあ、お互いに、会話して、理解を深めたいって気持ちが最初からないんだから、こじれたってしょうがないよね。
とりあえず、どろんどろんのぐっちゃぐっちゃになるまでやりまくれば、結構それで気が済んじゃうっていうか、これだけやれば、もう、話する体力なんか残ってないだろうってことですよ。
うん、いっぱいセックスできて、いいんじゃないの。
と、読後感が、な~んか、なげやり~な、脱力感と満腹感でいっぱいになる作品。
期せずして、この本と、華藤さんの「フィルムノワール~」、剛さんの「手錠」の3冊を立て続けに読んだのだけど、たまにこんな感じで、特に意識して集めた訳じゃないのに、似たようなテーマっていうか、モチーフの作品を続けて読んじゃうって事がある。
なんでだろう?
不思議。
(ちなみに、一番読後感がよかったのは剛先生)
なんて、不器用な二人! これって男同士だからなのか??? お互いに自分が相手を好きなのは分かってるけど、相手は自分のこと・・・。なんだか煮え切らない王将と千晶。王将は押付け型、千晶は逃げ腰型。よんでいてイライラ!!崎谷先生お得意のエロエロvv+ハードな展開で話は進んでいきますが、身体を繋げて同棲して12年目で始めて本気で向き合った二人vv 作中、ハードで攻めに攻めを重ねたHシーンだったのに、お互いの気持ちを理解してからの心から愛し合うHがちょっと寂しいものに感じられたカナvv 王将が千晶の身体のこと気遣ってだけど、作中がハードすぎたのか物足りなく感じてしまった(^^;) もう少し、も~少し最後は盛り上がりが欲しかったな~vvv
でも、気持ちを口にして言葉にすることの大切さをしっかり教えてくれるお話でした。コレって男同士だからとか、男だから口にするのが下手だとか、そうではないですよね。好き合ってる二人なら恋人・夫婦、同性・異性に関わらず、誰にでも言えることだなぁと読んでいて実感させられました。心の中に気持ちを溜め込むのは、行き違いのもと。性格もあるかもしれないけど、やっぱり時には気持ちを言葉にしないと!! エロいけど、大切なことを教えてくれる作品でした。
まず、率直の感想を言わせてもらえれば、
1冊では収まらないのでは…っと言うことです…
――千晶は
王将から逃げたいのに、王将から離れたいのに
逃げられない、離れさせてもらえない…
離れようとすれば激しいセックスで繋ぎとめられる…――
表面からみると
「うわぁベタな」
と思う人も少なくはないと思います…
ですが、彼らの場合はその激しいセックスが激しすぎるのです…
あれ?自分でも何言ってるかわからなくなってきたな…←
今まで色々なBL小説家さん達を見てきましたが
この本の作者である崎谷はるひさんのセックスは一番過激で、過剰で、
甘かったです
それから、なんと言っても、名前へのこだわりです!
「王将」と「正嗣」の使い分けはとても素敵だったのではないでしょうか。
そして、小説の半分ちょい進んだところで
千晶は監禁部屋で意識を失ってしまう…
「え、半分もいってこんな展開!?」
とビックリしました
そして、王将から別れ話出されて、それに千晶が反論して、
いっきに甘々シーン突入!
と、カンジに最後の方がとても早すぎたと思います
最初の方にあそこまでゆっくり丁寧に仕上げてきたのだから
そのスピードを保ったままで
行けばいいのになとちょっと残念なカンジもしました
まず、千晶があの王将の何処に惚れたのかがあまりわかりませんでしたし、
一目惚れというのもありかもしれませんが普通だったらあそこまでやられたら去りますよ。
なのに千晶は王将の傍を離れなかった。
たまに見せる王将の優しさに惚れてしまったのかな?
と私は思ってしまいました…
なので、もうすこしゆっくりしたスピードでどうしてあんな王将に千晶が惚れたのかを伝えてくれればなと思いましたね
つまり、1冊では収まらなかったんですよ
あの話は…
ただ、これを読んで面白い発見もしましたよ
MだのSだの言ってますが、
Mは裏を返せばSだと思いました
Sを楽しませるのがMでしょ?
Mがどう動くかでSが喜ぶんでしょ?
ちょっと、話がずれましたが、
結局言いたいのはこの作品はそれが証明(?)されてる部分があります
とても読んでいて納得してしまいました^^;
なんだかんだ言ってきましたが
面白い作品ではありますよ
ちょっと残念なところも多いですが
そこをカバーするような部分も多いので
読んで損はしないと思います!
ホストクラブ《バタフライ・キス》周辺ではじまる恋愛シリーズ
第2弾なんでしょうかね?
コミックス『ぼくらの微熱になる理由~バタフライ・キス~』と
リンクした小説だそうです。
コミックスのほうを先に読んでいるのですが
同じシリーズとは思えないほど小説は濃厚なお話でしたねぇ~。
二人は同じ大学の同窓(攻めが2年留年してる)
ホスト上がりのホストクラブオーナーとSEというカップル。
12年という恋人関係のふたりは、別れを切り出している・・・
と、いうところからスタートします。
強引で官能的なセックスで蹂躙され
心はどんどん磨り減ってゆくのに
繋がれるモノを拒めない、繋ぐモノ求め縋りつく淫らな身体・・・
エロエロで淫乱!
攻めがホストという職業柄、嫉妬に苛まれ続ける受け。
忍耐強く我慢することはセックスのスパイスにもなっていたと思うんですよ。
とにかく受けは、ドMだ。
そして攻めも、ドS。
どちらかがすごく大人なわけじゃなく
根っこの部分は、子供っぽい。
小細工なしにストレートに相手に想いをぶつける激しい愛情に
ぐいぐい引き込まれていきました。
まあでも、こんな攻めと12年暮らせるか?っつったら
普通の人間は壊れちゃうよねw
攻めのインパクトが強烈で衝撃的だけども
それにつきあえる受けのほうが大物だと思う。
まるっきし感想なので、購入のお役に立てないと思います。
内容にも触れていませんので、念のため。
購入して4回読みました。
私にとって崎谷先生の濃厚エロは久しぶりでした。
近刊の崎谷先生のご本でエロ萌えした作品が無かったのよね…
かなり期待して読みましたがエロは堪能できましたが、エロ萌えはしなかったです。
チョコレート密度がかなり好きなのですが、それに近い作品である…と、どこかの書き込みを見てかなり期待して読みました。
1回目に読んだときは、攻め(将嗣/王将) の気持ちが良く分からなくて、ひっかかってすっきりしませんでした。
エロはたっぷりなんだけど作品としては微妙だったのです。
パラっと読んでエロを堪能するつもりで購入したはずだったのに…
読んで3回目で、やっと将嗣の気持ちが理解できましたが、ページに余裕があったので将嗣目線で短編を1つ入れて欲しかったです。
コミックス「ぼくらが微熱になる理由」も購入して読みました。
将嗣×千晶の例のシーンが見たかったからです。
(全サ応募しました)
エロを求めて購入するならオススメです。
表紙の冬乃先生のイラストに萌えました。
コミック「ぼくらの微熱になる理由」で
久世くんと一路二人でオーナー室を思わず覗いて固まってしまった
ぁのぁの 王将(将嗣)×千晶の濃厚エチからの始まり(ω`●)
コミックを読んでこの濃厚エチをしていた二人の関係気になってました~
千晶は目隠しされてたから素顔不明だったしね(。-∀-)ぅふ♪
ホストクラブオーナー 将嗣(元ホスト源氏名 王将)
× 大学の後輩 千晶
終始 千晶視点で進んでいきます。
大学時代 千晶は将嗣に出会った瞬間 恋に落ちた。
将嗣は、千晶に自分の仕事を手伝わせます。(大学の時からホストをしながら将来自分で店を出すため準備をしていた)千晶も文句を言いながらも将嗣の事を好きだと自覚していたので断れなかったし将嗣に信用されていると思っていたから嬉しかった。
そんな関係が突然変わります。
将嗣が強引に千晶を抱きます。この最初のエチ正直ドン引きました・・・・・・。
将嗣が女を抱いた後すぐ千晶を抱くんです。
しかも、座位で女を抱きながら床に酔っぱらって寝ていた千晶が目を覚ましたけれど
将嗣と女の情事で身動き出来なくなった千晶を
足でいかせるんですよーーーヒェッΣ(゚Д゚ノ)ノ
将嗣に甘い言葉を囁かれ快楽の底に落とされた千晶は将嗣に夢中になっていきます。
が、将嗣はホスト。平気で千晶に女関係を全く隠しません。
そのことで愛されている自信がない千晶は悩み苦しみ 何度×2も
別れを切り出しますが、
その度に快楽に落とされ心はボロボロになりながら関係は続いて12年・・・(=ェ=`;)。
これで最後だと本当に別れようと思ったのに結局また快楽に落とされ
そして将嗣に今まで以上のお仕置きだと監禁された千晶はここでやっと×100
自分の思いを伝えることができ
そして将嗣の本心を聞くことができます。
う~んしかし、ここまでの年数とここまで追い込まれないと行動出来なかった
自分の気持ちを言えれなかった千晶って・・・・・・思ってしまいました。
将嗣は最初からスタンスは変わってなかったように思うので千晶がもう少し早く
将嗣にちゃんと向き合ってればこんなに拗れなかったんじゃないでしょうかねぇ~。
そんなことを考えたらちょっと将嗣視点(将嗣はどう思っていたのか知りたくなった)
も読んでみたかったなぁ~。
しかし、ほんとっすんごいエロエロでした~お腹いっぱい(*・´ω`・*)
CDになったらどんなことになるんだろうかっ。。。。。
今から心配(いやっ期待(´ε`●))
今回は元カリスマホストでクラブ等を多角経営する実業家と
総合通信販売会社のシステムエンジニアのお話。
受様が出会いから続く関係を清算しようとした事から
新しい関係を作るまで。
ホストクラブ「バタフライ・キス」を舞台にした
シリーズ第二弾の本作は
既刊『僕らが微熱になる理由』のカプが遭遇した
オーナールームでのあの衝撃シーンから始まります。
この時受様は、
攻様に別れを切り出たお仕置きとして
延々となぶり続けらている真っ最中。
長年仕込まれ続けた受様の身体は
与えられる快楽にどこまでも弱く、
攻様を欲しいと思う気持ちを捨てられない受様は
攻様の言葉や思惑に逆らえません。
それは大学時代に出会った頃から
変わらない二人の立ち位置でも有りました。
攻様はただいるだけで強烈な色香をかもす男。
大学時代にすでにホストをしていた攻様は
常に余裕の笑みで人の上に君臨していました。
対して受様は
元々大人しく目立つようなタイプではなかったのに、
誘われて出たコンパでなぜか攻様に気に入られ
彼のアシとして連れまわされた挙句、
攻様への恋心を揶揄された時に強引に
身体をつながれて彼のオンナにされてしまいます。
その後も攻様は客の女達を抱く事を止めない攻様に
傷ついて別れたいと訴えてる度、
攻様の見せる怒りと執拗さに負ける受様。
今回受様が別れを決意したのは
勤務先の地方移転がきっかけでしたが、
自分とは考え方も生き方も違いすぎる攻様との生活に
ほとほと疲れ果てたと感じたからでもありました。
今度こそは終わりにすると決意する受様でしたが
連れ出された攻様に監禁されてしまい?!
誰でも口にされない事まで知ることは出来ません。
監禁中にやっとお互いの真意を伝えあって
やっとこ普通の恋人関係を目指せるようになったので
シリーズの一環としては楽しく読めましたけど、
私的な萌要素はあまり感じられなかったので
「中立」評価とさせて頂きました。
頭と心が複雑骨折しているという攻様ですが
周りの思惑よりも我が道を行く事に迷いがないので
受様を手に入れてからも迷いなく進んできましたが、
お相手の受様が自分に自信がないネガティプ志向君なので
攻様の独占欲の根源は全く伝っていません。
受様は今回の監禁で初めて
攻様の考えを訊いて自分の考えを伝えますが
攻様の基本スタンスはあまり変わってないので
受様が最初の一歩を早々に諦めなかったら
全く違った関係を築けていたのでは無いでしょうか?
本作が痛い原因の八割は受様だと思うな(苦笑)
今回は本作同様元ホストで実業家の攻様のお話で
妃川螢さんの『恋をしただけ』をご紹介します。
攻・柴主将嗣(34) 源氏名「王将」
受・柳島千晶(32) SE
大学時代に王将と出会った千晶。
最初は使い走り、便利屋のような扱いを受けていましたが、それを嫌だとは言わなかった。
王将のフェロモンに一発で落されてたんですよね。
便利に使われてるとわかってても、口ではブツブツ言いながらも嬉しかった。
ところが、酔って寝てしまった千晶が王将の部屋で目覚めると、目前では王将が見知らぬ女とセックスの真っ最中。
しかも片手間に女を抱きながら、千晶にもエロく仕掛けてくる。
女がシャワーを浴びている間に千晶は最後まで頂かれてしまう(初めてなのに、濃厚に)。
普通の感覚の持ち主だった千晶は、王将に抱かれ執着されて「自分は恋人なのだ」と思ういます。
しかし他の女の影を隠そうとも消そうともしない王将の態度に、次第に心が壊れてゆきます。
疲れて「別れたい」「別れる」と決断しても、いつも王将に捕らえられ強烈で執拗なセックスで絡め取られてしまう。
こんな関係がよく12年も続いたものです…。
王将は「頭と心が複雑骨折している男」と親友(?)に言われてしまうほど、凡人には理解できない男です。
彼なりの優しさもあるんだろうけど、本当にわかりにくい。
分かってもらおうと思っていない優しさだから、千晶に分かるはずが無いです。
2人に関係が出来上がった頃に、千晶に王将を理解するだけの精神的余裕があればよかったんですけどね…ハタチそこそこの千晶には無理ですよね~。
王将も彼なりに苦しんできた12年だとは思うんですよ。
自分が千晶から精彩と笑みを消してしまったことは自覚してるようですし。
何とかしたいと思ってても、王将の知っている方法では決して千晶はもとの千晶には戻らないわけで。
かといって他に手段を知らないから…ジレンマですよね。
「別れる」と言いながらも本気で離れる事のなかった千晶は…別れを切り出すことで王将から「普通の反応」を引き出したかったんじゃないかな。
結局、王将との12年の意地の張り合いは千晶が開き直って決着がついてますが。
千晶が開き直ったら(壊れたら?)、王将も少しだけ「普通」になってきた?
他の方のレビューのような「がっつりエロ」をあんまり感じなかった私は趣味が変なのかしら?(汗)。
むしろ両者のひねくれた執着愛が際立ってて、そっちでクラクラしました(笑)。
のっけから濃厚なシーンで始まる本作品。
全体の8~90%がそれで構成されているような、そのくらいインパクトの強い登場人物とストーリーです。
しかしながら、それは激しい執着と余りに不器用すぎる主人公達のせいです。
別れたいという度に快楽という手段で引きとめる将嗣、それに流されてしまう千昌。
それで10年以上もこの繰り返しの関係を続けているのは、将嗣の千昌への執着に他なりません。
千昌も、そんなにこの関係に疲れているなら「別れる」とも言わず、消息も絶って将嗣の前からいなくなることも可能でしたが、それをしなかったのは、将嗣にある期待をしていたからだと思うのです。
それは、多分優しく恋人らしくしてもらうことだったと思うのです。
しかし、将嗣の親友春重いうところ「頭と心が複雑骨折している男」だそうなので、その愛情表現が歪んでいたのかもしれないと思わせます。
決して2人はSとMではないと思うのですよ。
千昌のあきらめたような態度も将嗣にこのような態度をとらせていたはずです。
エロシーンはかなり刺激的で女性と交接中に目と声と足で千昌をイかせてしまったシーンは斬新だと思います。
とにかく、壊れている攻めの様子が普通ではありません。
受けもある意味壊れているかも・・・
本当に、春重の狂言回しめいた登場がなければ、この二人の収集はつかなかったですが、10年以上もその役割を春重がしなかったことに少し腹立たしかったりもしたり、
とにかく全編通して痛くて切ない物語です。
ちなみに攻め様のホスト源氏名は”王将”といいますが、餃子ではありません(汗)こんなところでお笑いを考えた自分は不謹慎?
どエロです。そして苦い。痛いというより苦い作品でした。王将が薬でラリった女を抱きながら千晶の股間を足で弄っていかせる場面には正直ドン引きしました。ストーリーに甘さは無く、12年という歳月は長く千晶の精神はボロボロです。それが読んでいて苦しかった。
ホストクラブのオーナー・柴主将嗣(源氏名・王将)とSE・柳島千晶の話です。二人が出会ったのは大学生の時。王将はその頃からホストをしており、傲慢で俺様で女にモテてカリスマ性がある男です。そして何故か千晶のことを気に入っています。
千晶は20歳の時に王将に強引に抱かれました。それも千晶の目の前で女を抱いた直後に。それ以来千晶はセックスで王将を拒めたことはありません。しかしそれでも王将のことが好きでたまらないというマゾヒストです。
20歳で王将の恋人になり、同棲をさせられている千晶ですが、その後も王将は部屋に女を連れ込んで抱きます。それは「浮気」というよりホストとしての「仕事」だったかもしれませんが、千晶はズタズタに傷つけられます。千晶の身体を愛撫しながら、電話口で客の女に愛を囁く王将は壊れた男です。頭と心が複雑骨折しているような男だそうです。
そんな王将に疲れ、千晶は王将を本名で呼ばなくなり、笑顔も消えて冷めた目ばかりするようになりました。それが12年も続き、千晶はその間何度も王将に別れを切り出します。王将はそれを許さず、千晶はそのたびにドロドロになるまで抱かれて誤魔化されてしまいます。
しかし今回会社が山梨に移転することになり、この機会に王将との関係を本当に終わらせようとする千晶。それを知った王将は千晶を拉致監禁。この場面ではまさに「神」というべきエロ描写。どうして崎谷氏はここまでのセックス描写が書けるのだろうと感嘆するしかありません。
オチを言うと、結局千晶は王将から逃げ切れませんでした。それが中途半端に思えて残念でした。もうこれまでのストーリーの重さ、痛さ、苦さから考えれば絶対に逃げるべきだったのに。また、王将が千晶に執着する理由がもう一歩わかりませんでした。王将のトラウマを匂わせて作品が終わるのもなんだか…。本当にそれでいいのかと千晶に問いたい。ただ、監禁されたマンションで
「……ばいばい。あいしてた」
と言って、「生命の危機(自殺ではない)」という意味で王将の前から「消えて」いこうとした千晶が切なくて泣けました。
読後はなんだか不完全燃焼な感があってモヤモヤしました。それでもセックス描写は本当に「神」だったと思います。