お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
zange
忏悔

1998年発表、「初田しうこ」名義での短編集。
「懺悔」
幼い頃に遭った性被害。反動なのか性に奔放になった昇。
学校で昇を指導する初老の教師は、あの時の男…⁉︎
やっぱり性犯罪ってのは人の人生を壊しますね。
なぜ昇はこういう境地になれたのか。加害者は死んで詫びても許されないと思うけど、この物語は最後に甘さが出ている。
「RISKY」
家に帰ったら急に「兄の友人」を名乗る橋詰がいて、そのまま居座り続けている。
際どい冗談ばかり言っていたがある日力づくで…
実は本作は背景が薄暗くて、主人公の由孝は実の兄と関係していて袋小路。橋詰は強引だけどある意味救いの神になったのかも。
「君さえいれば」
リーマンもの、オヤジもの。で、ちょっと捻って義父もの。
視点は、課長の町田。娘婿で養子になった義息子で部下の謙二郎と、娘の病死後も同居している。
この作品、初めて読んだときは鹿乃作品中唯一ダメだぁ…って思った作品だったけど、今読み直したらイケました。
「教師B」
人懐こい生徒の浅田は、同期の物理教師・椎名と関係を持っている。それを知った河野(体育教師)は椎名を許せずに冷戦状態。浅田にも説得するが、好きだから、と言うことを聞かない。
椎名は浅田に好意も確かにあるんだけど、結局自分のストレスに負けてるだけなんですよね。浅田はそのまま椎名側に着くし、河野は一瞬のとばっちりでクビです。逆にリアルとも言えるけど。
設定や背景はより過激になっていると思う。小児性愛とか近親とか。
でも物語の締め方には段々甘みが出てきているような気がする。読み終わった後いつまでも口の中に苦味が残る…ようなアノ感じは薄まって、それはそれで読みやすい。
あとがきがいいですね。楽しい気分で読み終われます。
①懺悔
子どもの頃悪戯されたオトナに、学校で再会する(教師!)DKの話。闇が深い。受ちゃんが可哀想で辛い。
ハッピーエンド・・・?なんですけど、うーん、、なんとも後味悪い感じです。
②RISKY
キンシンソーカン(描写ほぼ無し)してた弟と、その兄の友達の話。こちらも解決したのかしないのか・・・。
③君さえいれば
亡くなった娘婿で部下でもあるイケメンと、オジさんの話。結構しっかりオジさん。
元々イケメンくんはオジさんが好きで、元妻もそれをわかってて結婚したと・・・!珍味
こちらはしっかりハピエンです。続編があります。
④教師B
メインCPを止めようとして失敗するコーコーキョーシの話。こちらも好き通しで何の問題もないはずなんですが、、やっぱり後味がイマイチ。
鹿乃しうこ先生の作品という事で、、、
初田しうこ名義の昔のものを読んでみたくて購入しました。
とにかく色々、衝撃でした。
こちらの情報だと、1998年発売で〜24年前の作品なんですね。
短編集なんですが、1話1話の内容が濃くて〜本当に重く伸し掛る重さ。
いやぁ〜久しぶりに、ドキドキしながら読んだ。面白かったです。
これから読まれる方は、ネタバレ無しでおすすめしたい1冊です。
地雷多めの方は、注意。
あとがきまで、しっかり楽しめました。
間違いなく神評価です。
1997~1998年に雑誌掲載された作品が4作品収録されています。
雰囲気はシリアスで重いものが多いですが、結末は割と甘々で安心出来る作品ばかりでした。
ただ、『君さえいれば』以外は途中経過で酷いと思った理不尽な行為が出てきたので、その辺りが地雷になる方もいらっしゃるかもしれません。
まだ初期の頃の初田さんの特徴がよく出ている作品集で、ずっしりと重いテーマが描かれています。
執着が高いキャラも多めです。
年の差カップルばかりでしたが、4作品中2作品にはオヤジキャラが登場します。
しかも年齢高め(50代位?)の渋いオジサン達です。
『君さえいれば』はそのオジサンが登場するお話でしたが、会社では部下の謙二郎が健気で可愛いキャラで、収録作品中一番安心出来る作品でした。
インモラルカプ揃いでなかなかダークな1冊でした。
時代かな?
今のしうこ作品にも片鱗は残っていますが、こちらはその「片鱗」部分が全開している感じですかね。
とりあえずキャラの頭の中が全作めんどくさい!
よってセリフもモノローグも全部めんどくさい!
「P.B.B.」の能成くんみたいな奴ばっかり出てきます。
しかもめんどくさいのがおっさんの方ばっか!
能成くんは若かったから中二病でも可愛かったけど、おっさんがこじらせてるのはめんどくさいわw
「君さえいれば」も1冊にまとまった完全版の方を読むと結構楽しいラブコメなんですが、ここに収録されている第1話だけに関して言えば、オヤジ(攻)の思考がやっぱりめんどくさい感じです。
BLは脳筋タイプが好きだな~と改めて思いました。
でもこの暗さのトーンとインモラル感は好きです。
あと、昔のしうこ作品はカップリングが結構チャレンジングで、そこも好き。
ショタコン教師と元ショタ生徒、教師と生徒と教師の三つ巴、ガチ兄弟に兄の親友、義父と婿…
羅列するととても濃いw
どっしり濃い一冊でした。
現在の鹿乃しうこさんが、初野しうこ名義で描かれた90年代の作品です。
同時期のブルと比べるとかなりのテイストの違いに、初めて読んだ時は重い!と。
ただ歳を重ねて読みますとまた違った気分になるから不思議です。
表題作の『懺悔』『RISKY』『君さえいれば』『教師B』。
短編集ですが、どれもこれも問題作。
ですがその中でも『君さえいれば』はまだ救いがあるかな。ラブっちゃラブラブだし。
『懺悔』は幼少時に大人からイタズラされていた高校生の受けと、そしてその時に反撃されつけられた傷を残す初老の教師。
少年はトラウマを残したまま歪んだ青年へと成長し、高校では同級生と乱交三昧。
ただ鹿乃さんの描かれるちょっと悪いけど童顔な高校生ってかなりツボで、暗いながらもわたしは楽しめました。
センセーショナルな短編集。『君さえいれば』は新装版が出ているので、そちらでレビュー済みです。
・『懺悔』
衝撃の問題作です。鹿乃しうこ作品の中で一番の問題作じゃないかな。暗いとか辛いとか切ないとか、そういう感情は湧いてきませんでした。淫乱な素振りの生徒も、見て見ぬふりを装う教師もとても痛々しい。
一応はハッピーエンドのような結末ですが、実はこれが教師への最大の罰のような気がします。
何度もドラマ化された有名な小説を思い出しました。社会的地位のある周りからも家族からも人格者だと評判の父親が、若い頃、たった一度、近所の女の子を可愛がる振りをして触れてしまったことがあり、何十年も経ち、大きくなったその子の、自分への視線に怯えるというほんの短い、ドラマでは映像化すらされていなかったシーンですが、なぜか強烈に頭にこびり付いています。あの父親とこの教師がリンクするんです。生徒を愛するほど、過去の罪を思い知る。それでも彼と向き合うことが教師の『懺悔』なんだと思いました。
・『RISKY』
兄の部屋に居候する由孝。引っ越して半月たつのに兄は一度も帰って来ない。兄の変わりだと言う橋詰は・・・。
もう~兄貴がひどすぎる。由孝がとても可哀想です。すっごく優しい子なんですよ!家事も料理も得意なんだけど、きっと一緒に暮らすことを夢見て、兄の為に腕を磨いたと思うんですよ。拒絶しなかったくせに逃げ出した兄。なんてずるい男なんだろう。
「兄貴のことも自分のことも、もっと怒れよ」と言う橋詰が、悪い男じゃなくて本当によかった。
・『教師B』
こちらも教師と生徒。生徒の浅田が可愛いんですよ。明るくて悪戯っ子で、人懐っこくて、だけどまったく別の顔を持っている。大人と子供の狭間にいる不安定な魅力があって、心惹かれました。『懺悔』と共に、高校生の彼らの視線がとても印象的な作品です。目に注目して読んでください。
『君さえいれば』が入ってなかったら、重いテイストの話ばかりでしたね^^;
短編集です。
表題作の『懺悔』からしても十分伝わるのですが
ほかの作品も、どこか背徳的なものが多いです。
背徳的だから萌えるというのもあるかと思うのですが
子供にイタズラする大人に
わたしはどうも・・・OTZ
この物語の主人公は、幼い自分にイタズラした先生を恨みつつ
嫌悪している同性間のセックスに自らを投じることで
トラウマから逃げていて・・・
再会した先生に復讐するどころか先生の純粋な“欲望”に
惚れてしまうんですよね・・・うーむ、難しいぞw
当事者同士も、この難題に立ち向かい一緒に考える方向で
まとめてましたが、わたしには答えが導き出せないです。
すいません無理OTZ
萌萌。(MAX:萌萌萌:めちゃオススメ)
鹿乃しうこさんの昔の名義作品です。
初期は結構暗い話を描いてらっしゃったのですが、
それよりも少し甘めに仕上がっているこのトーンがいい湯加減。
そして私にとって漫画編オヤジ入門本でもありました。
見事に(目頭が切れそうなくらい)開眼しました。
…今では受けても攻めても愛でられるほどに…
教師×生徒の表題作「懺悔」
しうこさんといえば明るい作風が持ち味だと思いますが、
このお話は少々ダークです。
堅物眼鏡初老・安藤先生×小悪魔生徒・生駒の、禁断の恋。
出会いはずっと昔に遡り、二人を結び付けているのはある罪です。
秘密を共有するというある意味共犯的なこの関係性が、
物語を官能的に盛り立てます。
一見、生意気な生駒が安藤先生を振り回していますが、
求めているのはむしろ生駒の方という逆転構図のおかげで
安藤先生への嫌悪感に繋がらずに読めました。
むしろ歳にもめげずに(下半身方面で)頑張る安藤先生の勇姿に、
変な愛着が湧いたくらいです。笑
枯れオヤジ(とゆーか初老!)の最大の魅力は、
ロウソクの火が燃え尽きる最後に一瞬勢いを増すように
(恐らく)人生最後の恋に年甲斐もなく身を投じるという
滑稽さと紙一重の姿だと思い(込んで)ます。たまらない…
教師と生徒そして性癖という二重の禁忌の匂いが紙面から立ち上ってくるようなこの濃度に、身も心も酔わせて頂きました。
もうひとつツボったのが「君さえいれば」
義理の父(45)×義理の息子(26)のお話。
血の繋がらない二人を家族にしてくれていたのは、間に娘(妻)がいたからこそ。
その娘は病死してしまい、会社では上司と部下、家では二人きりで住む義理の親子という微妙な関係です。
押せ押せ息子の秘めた想いと決意が、及び腰の父の心を動かします。
三者三様の想いにちょっとホロリとくる優しいラブストーリー。
彼らの今後が気になる方は、鹿乃しうこ名のコミックス「君さえいれば…」を読んで下さいませ。
あとですね、作品に漂うダークさを台無しにする(笑)後書きがたまりません。本編との温度差に爆笑必死!
しうこさんの笑いのセンスはこの頃から健在です。
キャラをこき下ろすこき下ろす。笑
まだ読んだことのないしうこさんファンの方、
逆に敬遠しがちだった方にもお試しにいかがですか??
とそっと耳打ちしたい良作でした。
性に奔放に見える受けくんのほうがその実それを嫌っているところに
最初に読んだとき萌えたのですが
何度か読むとどーしても先生を許せないというかなんというか。
結局やっちゃってんじゃーん・・・てな感じで(笑)
「懺悔」ってタイトルなんだから先生お仕置きエンドでも良かった。
というかオヤジ受けが見たかった(笑)
それにしたって子供にあんなことしちゃいけません。
「教師B」はらぶらぶカップルにあてられちゃった先生のお話。
キスしたくらいで異動になるなんて、運の悪い・・・(笑)
人の恋路を・・・ですね、本当に。
ほっとくのがいちばんなんです。バカップルは(笑)
鹿乃先生の漫画はおもしろいんですが、そのかわりアップダウンが激しいというか
ノリノリでアブノーマルな世界を描かれた作品にはなぜだかついていけません(笑)
今回の「懺悔」はかなりついていけず戸惑いました(;´∀`)
短編よりも長編向きな作家さんだなーと改めて思いました。