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lost memories
作家さんの新作発表
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ストーリー展開がすごく独特です。まったくもって読めないというか。それがおもしろくて不思議にはまります。
セオリーに全くとらわれずに書いているのかなぁと思いました。
前作同様、独り言のように突拍子もない展開が語られていきます。シリアスだけでもなく、ギャグでもなく。だけど誇張なく自然体で、だからこそもしかしたら広い世間のどこかでこんなことが起こっているのかもしれないなぁと思わせる妙な現実感がありました。
なのに不思議な浮遊感もあって、独自の世界でした。
クセになるような面白さなんですが、あまり作品数は多くないみたいです。たぶん、雑誌掲載の読み切りだと「???」で終わってしまうんじゃないかと思うので、評価されにくい作家さんなんじゃないかと非常に気がかりです。。。つまらない消費のされ方をして良さが消されてしまいませんように、とつい願ってしまいました。
4作品収録の短編集。
「ロスト メモリーズ」
「愛人譲渡」前後編
「着拒エントリー」前後編
「イン クローゼット」
どのお話もストーリーテリングに感服しました。
あらすじを書くのがちょっと難しい。でもただ人間模様が複雑という訳ではなくて、何というかストーリーの展開がとても独創的で、どのお話も決して長くないのに「あ、こういう話⁉︎」とか「そうなるのか…」という驚きがある。
シリアスとどこかコミカルな味も同居して、人間心理の面白さが際立ってくる感覚。
例えば…
父親に寝取られた、と思って捨てた昔の恋人のおおらかさ。
友人から愛人ごとマンションを買い取った俺様の変容。
来るもの拒まずのプレイボーイの、彼独特の恋愛観。だがその執着は逆転する!
父母の修羅場に振り回された子供時代。だけど父の間男になり損なった青年の言葉に救われて…
絵柄はなんか少年マンガっぽい味があるので、好き嫌いはわかれるかも。
よく「ストーリー重視」を挙げる姐さんがいらっしゃるけど、そういう方に大おすすめの作品です。
表紙買い。中を開けたらちょっと冷や汗が・・・
好みの絵じゃなかったんです。ところが、お話は結構読ませてくれました。
表題作はちょっと複雑な兄弟のお話。
(お話の長さとしたら、表題作が一番短いです。)
親って自分の子供のことを結構考えているよね。
失ってわかる親の有り難味。孝行をしたいときには親はなし。
お父さんに謝んないとね。
主人公の「本来ならばカッコイイ攻」であるはずのポジションにいる正司が、今までの人生においていかに周囲に面倒をかけてきたかがわかるお話で、妻に離婚された彼と再び暮らすようになった光(正司の義弟)はなんと懐の深い・・・
光が正司の義弟になったいきさつについては実際に読んで理解してください。
【愛人譲渡】はゲイ友達の愛人を譲り受けたことからはじまる、攻の懊悩が描かれています。人の裏表・・・上手くやる人は上手くやるんですよね。
【着拒エントリー】は一緒に会社を立ち上げて、それぞれの特色を生かした会社運営をしてきた二人に訪れる別れ・・・(ハッピーエンドですが。)
社長の東郷は八方美人で周囲受けがよく、エッチにも積極的だけれど、女性にもめちゃくちゃモテる受。
副社長の山本はキッチリしている技術系、なんでも自分でやらなくては気が済まないものだから、悩みも自分の中でグルグルしちゃって・・・
この好かれているのに自信が無い、後ろ向きな攻・山本くんがなぜか好きです。
そういえば、表題作と「着拒~」は、女性が重要なポジションにいますねぇ。
女性の存在が意味あるお話って、現実味があって好きです。
【インクローゼット】はあとがきの設定を読むと、もっと凄いお話になりそうな感じです。小さい頃のトラウマ?って怖いです。
表紙の雰囲気とタイトルが好みだったので、
初めて読む作家さんですが、本を購入しました。
しかし表紙絵と実際の漫画絵が違うというか、何と言うか。
一瞬、購入したことを後悔してしまいました………
それでもストーリーが面白くて、
読んでいるうちに絵柄については気にならなくなりました。
短編集でどの作品もイマドキなBL風なお洒落感もなく、
どことな~くレトロな感じで。それがまた、味があって良いのです。
この作家さんの長編作品も読んでみたいと思いました。