水青
「庭の椿」第2弾。「準備号」はエロ重視でしたが、こちらはしっとりとした雰囲気でした。
美術教師の美雪は、教え子の男子生徒からラブレターをもらいます。差し出し主は「柏木千洋」。
どう断ろうかと思いながらも、ラブレターを真剣に読む美雪に馨は焦りを抱きます。
きっと「柏木千洋」なる男は、さわやか少年に違いないと確信する馨。まさにその予感は的中。
柏木千洋に返事を迫られた美雪は、自分は結婚していると明かします。ショックを受けた柏木千洋は美雪を押し倒し、そのまま…と、思いきや。
真剣な眼差しをした美雪に、自分のどこが好きなのかと問われて、答えにつまります。
破かれた服を整え、静かに去る美雪を追う柏木千洋。
雨が降る校庭には、ちょうど馨が車で迎えに来ていた所でした。
乱れた格好の美雪を見て、思わず柏木千洋に詰め寄ろうとする馨。しかし美雪はそれを止め、二人は車中へ。
雨の中、走り去る車を見送るしかない柏木千洋くんの姿は切なかったです…
二人きりの車中で、美雪は馨に自分のどこが好きなのかと、先ほどと同じ質問をします。
馨の答えは、とても素敵なものでした。なぜ「庭の椿」というタイトルなのかということがわかります。
エロはないけど、とても読後感の良い作品でした。